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DDグループのニュース
*13:41JST DDグループ Research Memo(1):2024年2月期上期は計画を上回る既存店の回復により大幅な増収増益を実現
■要約
1. 事業概要
DDグループ<3073>※は、レストラン・カフェ・専門料理業態、ダーツやビリヤード、カラオケ等の店舗を、首都圏をはじめ全国主要都市に多ブランド展開する「飲食・アミューズメント事業」、ホテル、貸コンテナ、不動産販売などの「ホテル・不動産事業」を手掛けている。保有ブランドの多様性を生かしたブランドマネジメント制とドミナント展開に特徴がある。特に、「VAMPIRE CAFE(ヴァンパイアカフェ)」「アリスのファンタジーレストラン」「ベルサイユの豚」など個性的な人気ブランドを創出してきたことや積極的なM&Aによる事業規模拡大、「わらやき屋」「今井屋」「BAGUS(バグース)」などの高収益ブランドがこれまでの同社の成長を支えてきた。
※2023年6月1日よりDDホールディングスからDDグループへ商号変更した。
2020年以降、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により厳しい経営環境が続いたが、2023年4月にはコロナ禍からの回復に目途が立ったことや、ニューノーマルを見据えた戦略構築が必要になったことから、新中期経営計画を公表した。また、経営ビジョンを「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更するとともに、2023年6月1日からはDDグループへ商号変更した。ブランド強化や事業領域の拡大を通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTVの最大化」を目指している。
2. 2024年2月期上期の業績概要
2024年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比22.2%増の18,218百万円、営業利益が1,671百万円(前期は505百万円の損失)とコロナ禍からの回復により計画を上回る大幅な増収増益を実現した。新型コロナウイルス感染症が、感染症法上の分類において2類相当から5類に移行され、商業立地、オフィス街の人流や外食需要が緩やかに回復し、「飲食・アミューズメント事業」が好調に推移した。既存店売上高(上期平均)はコロナ禍前の2020年2月期比87.6%(前年同期は同65.4%)にまで戻った。一方、「ホテル・不動産事業」は、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設としてのホテル一棟貸が終了したことで減収となったが、その点は想定内である。損益面では、増収による収益の押し上げに加え、コスト構造改革の継続や原価高騰対策により大幅な増益を実現。営業利益率は9.2%と高水準に達し、親会社株主に帰属する四半期純利益は過去最高益(上期ベース)を更新した。活動面でも、ニューノーマルに対応した新業態の出店のほか、他社IPコンテンツとのコラボカフェ開催、新たなシェアハウスのオープンなど、新たなサービス・マーケットの創出に向けて一定の成果を上げることができた。
3. 2024年2月期の業績見通し
2024年2月期の連結業績予想について同社は、上期業績の進捗や足元の状況等を踏まえ、10月13日付けで今期2度目の上方修正を公表した。売上高を前期比12.9%増の36,400百万円、営業利益を同530.5%増の2,950百万円と大幅な増収増益を見込んでおり、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高益を更新する見通しである。引き続きコロナ禍からの本格的な回復が増収に寄与することを見込み、「飲食・アミューズメント事業」の既存店売上高(通期平均)はコロナ禍前の2020年2月期比87.6%(前期は同72.3%)を想定している。損益面でも、売上高の回復に加え、これまで取り組んできた原価削減策や損益分岐点の引き下げ効果により大幅な営業増益を実現し、営業利益率も8.1%(前期は1.4%)に大きく改善する見通しである。
4. 今後の成長戦略
同社は、コロナ禍収束後(以下、アフターコロナ)の環境変化や中長期的なパラダイムシフトを見据え、新たに2024年2月期をスタートとする3ヶ年の中期経営計画を公表した。経営ビジョンを「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更し、ブランド強化や事業領域の拡充などを通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTV※の最大化」を目指す。特に、選択と集中による財務体質の強化を図りつつ、顧客接点を生かした外食領域以外での事業セグメント創出やストックビジネスの拡充など収益構造の変革にも取り組み、最終年度(2026年2月期)の目標として、連結売上高400億円、連結営業利益28億円(営業利益率7.0%)、ROE20%を目指す。
※Life Time Valueの略で、顧客生涯価値のこと。様々なブランドやサービスを通じて、顧客との取引の開始から終了までの期間(顧客ライフサイクル)において収益の最大化を目指す考え方。
■Key Points
・2024年2月期上期はコロナ禍からの回復により計画を上回る大幅な増収増益を実現
・新業態の出店や他社IPコンテンツとのコラボカフェ開催、新たなシェアハウスのオープンなど、新たなサービス・マーケットの創出に向けても一定の成果
・2024年2月期の業績予想を上方修正(10月13日公表)、通期でも大幅な増収増益を見込む
・ニューノーマルを見据えた新中期経営計画を公表。ブランド強化や事業領域の拡充などを通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTVの最大化」を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SI>
1. 事業概要
DDグループ<3073>※は、レストラン・カフェ・専門料理業態、ダーツやビリヤード、カラオケ等の店舗を、首都圏をはじめ全国主要都市に多ブランド展開する「飲食・アミューズメント事業」、ホテル、貸コンテナ、不動産販売などの「ホテル・不動産事業」を手掛けている。保有ブランドの多様性を生かしたブランドマネジメント制とドミナント展開に特徴がある。特に、「VAMPIRE CAFE(ヴァンパイアカフェ)」「アリスのファンタジーレストラン」「ベルサイユの豚」など個性的な人気ブランドを創出してきたことや積極的なM&Aによる事業規模拡大、「わらやき屋」「今井屋」「BAGUS(バグース)」などの高収益ブランドがこれまでの同社の成長を支えてきた。
※2023年6月1日よりDDホールディングスからDDグループへ商号変更した。
2020年以降、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により厳しい経営環境が続いたが、2023年4月にはコロナ禍からの回復に目途が立ったことや、ニューノーマルを見据えた戦略構築が必要になったことから、新中期経営計画を公表した。また、経営ビジョンを「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更するとともに、2023年6月1日からはDDグループへ商号変更した。ブランド強化や事業領域の拡大を通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTVの最大化」を目指している。
2. 2024年2月期上期の業績概要
2024年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比22.2%増の18,218百万円、営業利益が1,671百万円(前期は505百万円の損失)とコロナ禍からの回復により計画を上回る大幅な増収増益を実現した。新型コロナウイルス感染症が、感染症法上の分類において2類相当から5類に移行され、商業立地、オフィス街の人流や外食需要が緩やかに回復し、「飲食・アミューズメント事業」が好調に推移した。既存店売上高(上期平均)はコロナ禍前の2020年2月期比87.6%(前年同期は同65.4%)にまで戻った。一方、「ホテル・不動産事業」は、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設としてのホテル一棟貸が終了したことで減収となったが、その点は想定内である。損益面では、増収による収益の押し上げに加え、コスト構造改革の継続や原価高騰対策により大幅な増益を実現。営業利益率は9.2%と高水準に達し、親会社株主に帰属する四半期純利益は過去最高益(上期ベース)を更新した。活動面でも、ニューノーマルに対応した新業態の出店のほか、他社IPコンテンツとのコラボカフェ開催、新たなシェアハウスのオープンなど、新たなサービス・マーケットの創出に向けて一定の成果を上げることができた。
3. 2024年2月期の業績見通し
2024年2月期の連結業績予想について同社は、上期業績の進捗や足元の状況等を踏まえ、10月13日付けで今期2度目の上方修正を公表した。売上高を前期比12.9%増の36,400百万円、営業利益を同530.5%増の2,950百万円と大幅な増収増益を見込んでおり、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高益を更新する見通しである。引き続きコロナ禍からの本格的な回復が増収に寄与することを見込み、「飲食・アミューズメント事業」の既存店売上高(通期平均)はコロナ禍前の2020年2月期比87.6%(前期は同72.3%)を想定している。損益面でも、売上高の回復に加え、これまで取り組んできた原価削減策や損益分岐点の引き下げ効果により大幅な営業増益を実現し、営業利益率も8.1%(前期は1.4%)に大きく改善する見通しである。
4. 今後の成長戦略
同社は、コロナ禍収束後(以下、アフターコロナ)の環境変化や中長期的なパラダイムシフトを見据え、新たに2024年2月期をスタートとする3ヶ年の中期経営計画を公表した。経営ビジョンを「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更し、ブランド強化や事業領域の拡充などを通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTV※の最大化」を目指す。特に、選択と集中による財務体質の強化を図りつつ、顧客接点を生かした外食領域以外での事業セグメント創出やストックビジネスの拡充など収益構造の変革にも取り組み、最終年度(2026年2月期)の目標として、連結売上高400億円、連結営業利益28億円(営業利益率7.0%)、ROE20%を目指す。
※Life Time Valueの略で、顧客生涯価値のこと。様々なブランドやサービスを通じて、顧客との取引の開始から終了までの期間(顧客ライフサイクル)において収益の最大化を目指す考え方。
■Key Points
・2024年2月期上期はコロナ禍からの回復により計画を上回る大幅な増収増益を実現
・新業態の出店や他社IPコンテンツとのコラボカフェ開催、新たなシェアハウスのオープンなど、新たなサービス・マーケットの創出に向けても一定の成果
・2024年2月期の業績予想を上方修正(10月13日公表)、通期でも大幅な増収増益を見込む
・ニューノーマルを見据えた新中期経営計画を公表。ブランド強化や事業領域の拡充などを通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTVの最大化」を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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