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ティアのニュース
*12:31JST ティア Research Memo(1):葬祭事業の会員基盤を生かしたトータル・ライフ・デザイン事業の育成に着手
■要約
ティア<2485>は、葬儀会館「ティア」を中部、関西、首都圏で展開しており、2023年第2四半期末の店舗数は146店舗(直営店87店舗(直営会館77店舗、葬儀相談サロン10店舗)、FC(フランチャイズ)59店舗)となっている。「葬儀価格の完全開示」「適正な葬儀費用」を業界に先駆けて提唱し、「日本で一番『ありがとう』と言われる葬儀社」をスローガンに、「徹底した人財教育によるサービスの向上」を実践することで1997年の設立以来、成長を続けてきた。取扱葬儀件数の市場シェアは全国で約4%(FC含む)だが、主戦場としている名古屋市内に限って見ると約26%の水準となっている。
1. 2023年9月期第2四半期累計業績の概要
2023年9月期第2四半期累計(2022年10月-2023年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比6.2%増の7,320百万円、経常利益で同7.4%減の811百万円と増収減益となったものの、会社計画(売上高7,220百万円、経常利益705百万円)に対しては上回って着地した。売上高は直営店の葬儀件数が新店稼働効果もあって同4.0%増と着実に増加したことに加えて、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で低迷していた葬儀単価が同0.7%増と若干ながら上昇に転じたことで増収となった。利益面では、増収効果や業務の内製化による原価率低減が進んだものの、人件費や広告宣伝費等を中心とした販管費の増加が減益要因となった。会社計画比での上振れ要因としては、新規事業として前期から着手しているトータル・ライフ・デザイン事業(以下、TLD事業)※の売上高が1.7億円(計画に織り込まず)と順調に立ち上がり始めたことが挙げられる。なお、第2四半期末の店舗数(FC含む)は前期末比6店舗増の146店舗となった(前年同期比9店舗増)
※「ティアの会」会員及び提携団体向けに葬儀以外の周辺サービスを展開すべく、生活の困り事を解決する生活関連サービスや、葬儀の事前準備段階におけるサービスとなる樹木葬事業、葬儀の際に必要となる宗教者紹介サービスやエンバーミング等、葬儀後のサービスとして相続・不動産支援サービスなどに取り組んでいる。
2. 2023年9月期の業績見通し
2023年9月期の連結業績は、売上高で前期比6.0%増の14,075百万円、経常利益で同3.5%増の1,085百万円と期初計画を据え置いた。前提となる直営店の葬儀件数は同2.3%増、葬儀単価は同4.3%増とし、下期に直営店3店舗の出店及びリロケーションで1店舗を閉鎖し、FCで6店舗の出店を計画している。葬儀単価は計画を下回る可能性があるものの、件数増加やTLD事業の伸長によりカバーできる見通しだ。新たな取り組みとして、多様化する葬儀ニーズに対応するため2023年4月より火葬式・一日葬を対象とした「ティアシンプル」のブランドを中部地区で立ち上げた。低価格志向の強い顧客層を同ブランドで取り込むことで、中部地区におけるシェア拡大を図っていく。
3. 中期経営計画と重点施策
3ヶ年の中期経営計画(2023年9月期~2025年9月期)では「ティアを超える新生ティア!!」のスローガンを掲げ、1) 直営・FC会館の計画的な出店と既存会館の持続的成長、2) 中核エリアのシェア向上にこだわった営業促進の実施とマーケティング力の向上、3) 葬儀付帯業務の内製化拡大と、行動力と分析能力を高めたM&A、4) 計画に則した人財確保・育成と次世代基幹システムの構築、の4項目を重点テーマとして推進し、2025年9月期に売上高で15,690百万円、経常利益で1,205百万円を目指す。新規事業となるTLD事業も新たな収益柱として育成していく方針で、次回の中期経営計画で詳細な事業戦略や収益目標などが明らかとなる見通しだ。「ティアの会」の会員数48万人や提携団体に対して葬儀周辺だけでなく生活全般に関わるサービスを提供し、顧客LTVの最大化を図ることで収益拡大を図っていく。また、M&Aについても対象条件を広げ、今まで以上に積極的に取り組む方針を明らかにしており、当面の目標である260店舗(FC含む)の早期達成を目指す。TLD事業とM&A戦略が順調に進めば、同社の収益成長は一段と加速していくものと予想され、今後の動向に注目したい。
■Key Points
・2023年9月期第2四半期累計業績は先行投資により減益となるも、会社計画を上回って着地
・2023年9月期業績は期初計画を据え置き、連続増収増益を目指す
・マルチブランド戦略によるシェア拡大とTLD事業の育成、M&Aの早期実現に取り組み、成長を加速していく方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<AS>
ティア<2485>は、葬儀会館「ティア」を中部、関西、首都圏で展開しており、2023年第2四半期末の店舗数は146店舗(直営店87店舗(直営会館77店舗、葬儀相談サロン10店舗)、FC(フランチャイズ)59店舗)となっている。「葬儀価格の完全開示」「適正な葬儀費用」を業界に先駆けて提唱し、「日本で一番『ありがとう』と言われる葬儀社」をスローガンに、「徹底した人財教育によるサービスの向上」を実践することで1997年の設立以来、成長を続けてきた。取扱葬儀件数の市場シェアは全国で約4%(FC含む)だが、主戦場としている名古屋市内に限って見ると約26%の水準となっている。
1. 2023年9月期第2四半期累計業績の概要
2023年9月期第2四半期累計(2022年10月-2023年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比6.2%増の7,320百万円、経常利益で同7.4%減の811百万円と増収減益となったものの、会社計画(売上高7,220百万円、経常利益705百万円)に対しては上回って着地した。売上高は直営店の葬儀件数が新店稼働効果もあって同4.0%増と着実に増加したことに加えて、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で低迷していた葬儀単価が同0.7%増と若干ながら上昇に転じたことで増収となった。利益面では、増収効果や業務の内製化による原価率低減が進んだものの、人件費や広告宣伝費等を中心とした販管費の増加が減益要因となった。会社計画比での上振れ要因としては、新規事業として前期から着手しているトータル・ライフ・デザイン事業(以下、TLD事業)※の売上高が1.7億円(計画に織り込まず)と順調に立ち上がり始めたことが挙げられる。なお、第2四半期末の店舗数(FC含む)は前期末比6店舗増の146店舗となった(前年同期比9店舗増)
※「ティアの会」会員及び提携団体向けに葬儀以外の周辺サービスを展開すべく、生活の困り事を解決する生活関連サービスや、葬儀の事前準備段階におけるサービスとなる樹木葬事業、葬儀の際に必要となる宗教者紹介サービスやエンバーミング等、葬儀後のサービスとして相続・不動産支援サービスなどに取り組んでいる。
2. 2023年9月期の業績見通し
2023年9月期の連結業績は、売上高で前期比6.0%増の14,075百万円、経常利益で同3.5%増の1,085百万円と期初計画を据え置いた。前提となる直営店の葬儀件数は同2.3%増、葬儀単価は同4.3%増とし、下期に直営店3店舗の出店及びリロケーションで1店舗を閉鎖し、FCで6店舗の出店を計画している。葬儀単価は計画を下回る可能性があるものの、件数増加やTLD事業の伸長によりカバーできる見通しだ。新たな取り組みとして、多様化する葬儀ニーズに対応するため2023年4月より火葬式・一日葬を対象とした「ティアシンプル」のブランドを中部地区で立ち上げた。低価格志向の強い顧客層を同ブランドで取り込むことで、中部地区におけるシェア拡大を図っていく。
3. 中期経営計画と重点施策
3ヶ年の中期経営計画(2023年9月期~2025年9月期)では「ティアを超える新生ティア!!」のスローガンを掲げ、1) 直営・FC会館の計画的な出店と既存会館の持続的成長、2) 中核エリアのシェア向上にこだわった営業促進の実施とマーケティング力の向上、3) 葬儀付帯業務の内製化拡大と、行動力と分析能力を高めたM&A、4) 計画に則した人財確保・育成と次世代基幹システムの構築、の4項目を重点テーマとして推進し、2025年9月期に売上高で15,690百万円、経常利益で1,205百万円を目指す。新規事業となるTLD事業も新たな収益柱として育成していく方針で、次回の中期経営計画で詳細な事業戦略や収益目標などが明らかとなる見通しだ。「ティアの会」の会員数48万人や提携団体に対して葬儀周辺だけでなく生活全般に関わるサービスを提供し、顧客LTVの最大化を図ることで収益拡大を図っていく。また、M&Aについても対象条件を広げ、今まで以上に積極的に取り組む方針を明らかにしており、当面の目標である260店舗(FC含む)の早期達成を目指す。TLD事業とM&A戦略が順調に進めば、同社の収益成長は一段と加速していくものと予想され、今後の動向に注目したい。
■Key Points
・2023年9月期第2四半期累計業績は先行投資により減益となるも、会社計画を上回って着地
・2023年9月期業績は期初計画を据え置き、連続増収増益を目指す
・マルチブランド戦略によるシェア拡大とTLD事業の育成、M&Aの早期実現に取り組み、成長を加速していく方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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