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nms ホールディングスのニュース
*15:36JST nms Research Memo(6):新中期経営計画は最終年度に売上高1,000億円、営業利益42億円を掲げる
■新中期経営計画
nmsホールディングス<2162>は2023年4月に新中期経営計画を公表し、2026年3月期を最終年度とする目標値を示した。経営指標は、最終年度である2026年3月期に売上高1,000億円、営業利益42億円を目指す。2023年3月期の売上高790億円、営業利益15.3億円から大幅な成長を見込む。初年度である2024年3月期は一部顧客の在庫調整や戦略投資の増加などが利益の圧迫要因となるが、2025年3月期以降は製造業の人手不足を背景としたHS事業の成長や北米EMS事業の業績寄与など独自性のあるビジネスモデルの特長を最大化し、売上高・営業利益ともに連続的な成長を計画している。株主還元は、内部留保と成長投資にキャッシュを振り向けながら利益成長とともに段階的に配当金額を引き上げるとしている。期初想定からは外部環境の厳しさは増しているが、省人化投資による生産効率改善やポートフォリオの見直しなどを進めており、着実に筋肉質な収益体質になってきている。各事業ともに中期経営計画で発表した路線に沿って事業は進捗しており、外部環境の好転とともに大きく収益を飛躍させるための地ならしが進んでいるものと弊社は見ている。
HS事業は2023年3月期の売上高23,260百万円、営業利益1,066百万円に対して、2026年3月期は売上高35,500百万円、営業利益率約7%を計画している。2023年3月期に実行した施策の効果の定着や、基盤強化と事業強化による機動力の向上により、質の伴った成長を実現することを基本方針としている。重点施策として、組織の再設計による組織力の強化やデジタル技術及びAIを活用することにより事業運営の効率化を推進する。
EMS事業は2023年3月期の売上高38,157百万円、営業利益330百万円に対して、2026年3月期は売上高47,000百万円、営業利益率3%超を計画している。低価格で高品質な大量生産品を実現する「メガEMS」と、熟成したマーケットにおける「オーダーメード型EMS」の掛け合わせで全方位展開することを基本方針としている。とりわけ売上の増加を見込んでいるのはメキシコ及びベトナム拠点である。ベトナム拠点は既に黒字化を達成し、メキシコ拠点も損失幅が縮小してきており、来期以降の安定した利益化を同社は見込んでいる。
PS事業は2023年3月期の売上高17,615百万円、営業利益637百万円に対して、2026年3月期は売上高17,500百万円、営業利益率6%超を計画している。高圧電源、マグネットロールを中心に体質強化を進めドキュメント市場でシェアを拡大し、低圧電源においては産業市場(ロボティクス、スマートファクトリー)でのシェア拡大を進めるのが基本方針である。売上成長を伴う安定的な収益体質への転換を図り、収益性を重視したかじ取りを進める計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
<SO>
nmsホールディングス<2162>は2023年4月に新中期経営計画を公表し、2026年3月期を最終年度とする目標値を示した。経営指標は、最終年度である2026年3月期に売上高1,000億円、営業利益42億円を目指す。2023年3月期の売上高790億円、営業利益15.3億円から大幅な成長を見込む。初年度である2024年3月期は一部顧客の在庫調整や戦略投資の増加などが利益の圧迫要因となるが、2025年3月期以降は製造業の人手不足を背景としたHS事業の成長や北米EMS事業の業績寄与など独自性のあるビジネスモデルの特長を最大化し、売上高・営業利益ともに連続的な成長を計画している。株主還元は、内部留保と成長投資にキャッシュを振り向けながら利益成長とともに段階的に配当金額を引き上げるとしている。期初想定からは外部環境の厳しさは増しているが、省人化投資による生産効率改善やポートフォリオの見直しなどを進めており、着実に筋肉質な収益体質になってきている。各事業ともに中期経営計画で発表した路線に沿って事業は進捗しており、外部環境の好転とともに大きく収益を飛躍させるための地ならしが進んでいるものと弊社は見ている。
HS事業は2023年3月期の売上高23,260百万円、営業利益1,066百万円に対して、2026年3月期は売上高35,500百万円、営業利益率約7%を計画している。2023年3月期に実行した施策の効果の定着や、基盤強化と事業強化による機動力の向上により、質の伴った成長を実現することを基本方針としている。重点施策として、組織の再設計による組織力の強化やデジタル技術及びAIを活用することにより事業運営の効率化を推進する。
EMS事業は2023年3月期の売上高38,157百万円、営業利益330百万円に対して、2026年3月期は売上高47,000百万円、営業利益率3%超を計画している。低価格で高品質な大量生産品を実現する「メガEMS」と、熟成したマーケットにおける「オーダーメード型EMS」の掛け合わせで全方位展開することを基本方針としている。とりわけ売上の増加を見込んでいるのはメキシコ及びベトナム拠点である。ベトナム拠点は既に黒字化を達成し、メキシコ拠点も損失幅が縮小してきており、来期以降の安定した利益化を同社は見込んでいる。
PS事業は2023年3月期の売上高17,615百万円、営業利益637百万円に対して、2026年3月期は売上高17,500百万円、営業利益率6%超を計画している。高圧電源、マグネットロールを中心に体質強化を進めドキュメント市場でシェアを拡大し、低圧電源においては産業市場(ロボティクス、スマートファクトリー)でのシェア拡大を進めるのが基本方針である。売上成長を伴う安定的な収益体質への転換を図り、収益性を重視したかじ取りを進める計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
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