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*11:01JST ケアネット Research Memo(1):2024年12月期第2四半期は開発投資により、増収減益
■要約
ケアネット<2150>は、インターネットを活用した製薬企業向けマーケティング支援サービス「医薬DX事業」を主軸に展開している。具体的には、医師・医療従事者向けに様々な医療情報を無料で提供するWebサイト「CareNet.com」を運営するほか、同サイトに登録した会員の属性やニーズなどを収集して、製薬企業に対して医薬品のマーケティング活動支援を行うサービス「MRPlus」を展開している。
1. 2024年12月期第2四半期業績の概要
2024年12月期第2四半期の連結業績は、売上高は前年同期比2.7%増の5,149百万円、営業利益は同25.2%減の986百万円、経常利益は同26.4%減の983百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同35.2%減の557百万円となった。売上高は医薬DX事業が軟調に推移したものの、通年では計画に沿った進捗である。「MRPlus」が軟調に推移した一方で、Web講演会が順調な伸びを見せた。2024年4月から始まった医師の働き方改革により医師の労働時間管理が強化されたことで、場所の制約を受けないWeb講演会は今後も伸びが期待される。メディカルプラットフォーム事業では、前期にM&Aにより取得した病院経営支援事業が寄与した。営業利益は新中期経営ビジョンに基づく積極的な開発投資により、減益となった。
2. 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比13.3%増の11,600百万円、営業利益で同9.4%減の2,200百万円、経常利益で同10.8%減の2,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.7%減の1,500百万円を見込んでいる。同社の主要顧客である製薬企業におけるMR人員の大幅削減、為替相場の円安ドル高の影響等により業績の見通しが立ちにくいことから、前期末時点で確度の高い数値を開示している。中長期の成長に向けた先行投資の時期であるため、利益は減益となる計画である。主力事業である医薬DX事業の第3四半期以降の受注状況は堅調であり、通期計画の達成に対する蓋然性は高いと弊社では見ている。
3. 新中期経営ビジョンについて
製薬業界は2023年より本格的なプロセス改革フェーズへ突入し、同社の事業環境に大幅な変化をもたらしていることから、新たな方向性として新中期経営ビジョン「ビジョン2026」を公表した。2024年から2026年までの3年間を「開発重点期間」と位置付け、売上高においてCAGR10%~20%の成長を目指す。一方、開発投資費用の拡大やM&Aによるのれん等により、営業利益率は20%程度に低下する見通しだ。
eプロモーションは、医療情報サービス業界をけん引してきたエムスリー<2413>の失速により今後の市場を悲観する声もあるが、MRのアウトソーシングという観点では成長の機会は多く存在する。同社の企業買収や戦略的提携は新たなサービスモデルの確立に向けた施策と高いレベルで相関しており、既存事業が安定収益基盤として成長するなかで、新たなサービスモデルの確立により成長加速が期待できると弊社では見ている。
■Key Points
・2024年12月期第2四半期は増収減益。既存事業は安定推移、新中期経営ビジョン「ビジョン2026」に基づく開発投資を実施
・2024年12月期は増収減益、新たなサービスの開発に注力
・新中期経営ビジョンで2024年から2026年までの3年間を「開発重点期間」と位置付け、売上高はCAGR10%~20%の成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
<HN>
ケアネット<2150>は、インターネットを活用した製薬企業向けマーケティング支援サービス「医薬DX事業」を主軸に展開している。具体的には、医師・医療従事者向けに様々な医療情報を無料で提供するWebサイト「CareNet.com」を運営するほか、同サイトに登録した会員の属性やニーズなどを収集して、製薬企業に対して医薬品のマーケティング活動支援を行うサービス「MRPlus」を展開している。
1. 2024年12月期第2四半期業績の概要
2024年12月期第2四半期の連結業績は、売上高は前年同期比2.7%増の5,149百万円、営業利益は同25.2%減の986百万円、経常利益は同26.4%減の983百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同35.2%減の557百万円となった。売上高は医薬DX事業が軟調に推移したものの、通年では計画に沿った進捗である。「MRPlus」が軟調に推移した一方で、Web講演会が順調な伸びを見せた。2024年4月から始まった医師の働き方改革により医師の労働時間管理が強化されたことで、場所の制約を受けないWeb講演会は今後も伸びが期待される。メディカルプラットフォーム事業では、前期にM&Aにより取得した病院経営支援事業が寄与した。営業利益は新中期経営ビジョンに基づく積極的な開発投資により、減益となった。
2. 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比13.3%増の11,600百万円、営業利益で同9.4%減の2,200百万円、経常利益で同10.8%減の2,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.7%減の1,500百万円を見込んでいる。同社の主要顧客である製薬企業におけるMR人員の大幅削減、為替相場の円安ドル高の影響等により業績の見通しが立ちにくいことから、前期末時点で確度の高い数値を開示している。中長期の成長に向けた先行投資の時期であるため、利益は減益となる計画である。主力事業である医薬DX事業の第3四半期以降の受注状況は堅調であり、通期計画の達成に対する蓋然性は高いと弊社では見ている。
3. 新中期経営ビジョンについて
製薬業界は2023年より本格的なプロセス改革フェーズへ突入し、同社の事業環境に大幅な変化をもたらしていることから、新たな方向性として新中期経営ビジョン「ビジョン2026」を公表した。2024年から2026年までの3年間を「開発重点期間」と位置付け、売上高においてCAGR10%~20%の成長を目指す。一方、開発投資費用の拡大やM&Aによるのれん等により、営業利益率は20%程度に低下する見通しだ。
eプロモーションは、医療情報サービス業界をけん引してきたエムスリー<2413>の失速により今後の市場を悲観する声もあるが、MRのアウトソーシングという観点では成長の機会は多く存在する。同社の企業買収や戦略的提携は新たなサービスモデルの確立に向けた施策と高いレベルで相関しており、既存事業が安定収益基盤として成長するなかで、新たなサービスモデルの確立により成長加速が期待できると弊社では見ている。
■Key Points
・2024年12月期第2四半期は増収減益。既存事業は安定推移、新中期経営ビジョン「ビジョン2026」に基づく開発投資を実施
・2024年12月期は増収減益、新たなサービスの開発に注力
・新中期経営ビジョンで2024年から2026年までの3年間を「開発重点期間」と位置付け、売上高はCAGR10%~20%の成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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