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フジ日本精糖、「攻めへの転換」をスローガンに、東南アジアでの事業拡大、M&Aを軸とした成長投資など5項目に注力
CHANGE 2028
曾我英俊氏:フジ日本精糖代表取締役社長の曾我英俊です。
当社は、昨年公表した長期ビジョン「NEXT VISION 2040」における、第1次中期経営計画として、「CHANGE 2028」を策定いたしました。2040年の目標達成の為、バックキャストで5年3回転の中期経営計画を策定し推進いたします。
長期ビジョンで定めた第1次中期経営計画のスローガンは「攻めへの転換」です。それを受け、予測困難な時代を乗り切るべく、「CHANGE」のマインドで臨んでいく所存です。
本日は、この「CHANGE 2028」の内容についてご説明させていただきます。
Purpose
あらためまして、当社パーパスを説明させていただきます。「食を科学し世界をパワフルに!(Make the world powerful with food science!)」です。
持続可能な生物資源から当社のフードサイエンス技術により新たな価値を創造し、世界をパワフルにします。
前中計概要
前中計の振り返りを簡単に行います。当社グループは2019年度よりローリング・ベースでの中期経営計画(3ヶ年計画)を策定しており、成長を目指した基盤固めと新規事業のさらなる育成を試みてまいりました。
成果と課題はご覧のとおりですが、各テーマで一定の成果は見られたものの、長期ビジョンの目標達成にはまだまだ物足りません。業績も機能性素材事業の伸びと共に、安定的に伸びており、2024年3月期は一過性の配当もあり、大きく利益計上をいたしましたが、今後の成長に向け、当社を取り巻く経営環境を分析し、目標のアップデートを行っております。
業績推移
ご覧のとおり、業績は直近3ヶ年で増収増益、着実な企業成長を遂げております。
外部環境のインパクト
当社を取り巻く経営環境は変化しており、次期5年間の中計策定に当たっては、ご覧の6項目をアップデートポイントとして認識しております。
長期ビジョン
中計の上位ビジョンとして、長期ビジョンの「NEXT VISION 2040」が存在しております。「ー世界で闘う企業へー海外市場と新たな領域の確立」をメッセージとして掲げております。
⻑期ビジョンにおける戦略骨子
「NEXT VISION 2040」では、海外事業の推進、新規事業領域の拡大、持続的成長を実現する積極投資、組織改革と人的資本経営、企業価値向上に向けた資本政策を重点テーマに掲げ、持続的な企業価値向上(PBR1.0倍超の維持)の実現を目指しております。
⻑期戦略ロードマップ
2040年の大きな目標に向けて、5年3回転でバックキャストで中期経営計画を策定していくことになっております。
定量目標
定量目標はこのようになります。
中期ビジョン
さて、長期ビジョンを受けて、中期経営計画ですが、2040年に向けた長期ビジョンの大きな目標からのバックキャストで、目標を策定しております。5年3回転の中期経営計画の第1期になります。2040年の大きな目標の第1ステップとして、重要な5年間となります。
長期ビジョンで定めた第1次中期経営計画のスローガンは「攻めへの転換」です。それを受けて、今回策定した中期経営計画のビジョンは「CHANGE ー新たな領域への扉を開けて アジア、そして世界へー」と定めました。
定量目標としては、経常利益36億円以上、ROE9.0パーセント以上としております。また、重点テーマとしては、東南アジアでの事業拡大、フードサイエンス領域の事業創出、M&Aを軸とした成長投資、ビジョン実現に向けた強い組織づくり、IRの強化と株主還元の5項目を挙げております。
中期ビジョン全体像
全体像がこちらになります。目指す姿として、連結経常利益36億円、ROE9.0パーセントを目標として掲げます。先述の5つの重点テーマを以って、既存の4つのコアバリューの価値増大化を図ります。
投資戦略としては、投融資180億円を使い、コアバリューの成長投資及び新規事業投資を行ってまいります。また、非財務戦略では、ESGそれぞれで目標を掲げてまいります。こちらは後ほどご説明いたします。
経営戦略としては、会社の発展と共に社員が成長する企業文化の形成のため、組織改革、人的資本経営、グループ経営、DXを推進してまいります。
事業のコアバリュー
ここからは、各事業の戦略をご説明いたします。当社の事業のコアバリューとして、精糖、イヌリン、フードサイエンス、キープ・フラワー事業がございます。
食を通じ新たな価値を生む出すフードサイエンスカンパニーを目指し、コアバリューを発揮し、人々の「豊かな暮らし」をサポートしてまいります。
海外戦略
続いて、海外戦略の説明をいたします。現在、タイ国において、3つの事業会社を運営しております。タイ国発、周辺東南アジアを皮切りに、北米/豪州の先進国へ販売進出を本格化してまいります。
定量計画
事業戦略の骨子として、海外展開(International)、事業創出(Innovation)、M&A(Investment)の3つの「I」で、経常利益36億円、海外比率20パーセント以上の目標達成を目指します。
事業戦略骨子
当社の核となるセグメントは、精糖事業と機能性素材事業になります。これに新規事業を加え、それぞれの事業で新たな領域への扉を開けてアジア、そして世界へ挑戦してまいります。
事業ポジショニング
事業のポジショニングの説明です。基盤事業である、精糖、不動産から生まれるキャッシュを次世代事業に投下し、成長牽引事業を創造してまいります。
事業戦略テーマ
精糖事業におきましては、精糖事業のさらなる基盤強化、海外事業の推進、新規事業領域の拡大への積極投資、サステナビリティの推進を重点テーマに挙げております。
基盤事業として強固な体制を築くと共に、成長戦略投資として、海外展開に向けたM&A投資、DX投資、サステナビリティ商品の開発を実行してまいります。
事業戦略テーマ
イヌリン事業につきましては、「Fuji FF」の市場開拓に向けた営業力の強化、事業拡大に対応する製造拠点・体制の確立、「腸の健康」を重視した新たな健康素材の開発及び販売の多角化を重点テーマとして掲げております。
国内は成長牽引事業としてさらなる拡販や「腸の健康」テーマでの付加価値増大に努めると共に、海外は次世代事業とし、積極的に展開していく所存です。
事業戦略テーマ
フードサイエンス事業においては、既存受託加工事業の維持・拡大、新規事業(BtoC商品製造)に向けた準備と生産体制確立、新規事業のための人材確保・育成と組織づくりを重点項目としております。
国内市場は厳しい環境にありますが、新規事業とのリンクで、再成長を図ってまいります。
事業戦略テーマ
キープ・フラワー事業につきましては、既存事業の拡大、新アイテム・新販売チャネル、業務提携・海外への挑戦を重点テーマとしております。
人口減少もあり、「キープ・フラワー」の物販の先行きは厳しい見通しですが、周辺事業やアイテムも含め、M&A戦略も活用しながら事業拡大を図ってまいります。
事業戦略テーマ
新規事業については、最も注力が必要な項目になりますが、BtoC事業の本格化既存、事業との相補効果の高い領域への挑戦、サステナブルな事業領域への挑戦を掲げております。
既存事業と相互補完する領域へ、積極的に投資を行い、付加価値の増大化を図ってまいります。また、新規事業を担う人的投資も注力してまいります。
組織経営戦略骨子
ここからは組織経営戦略の説明になります。組織経営戦略の骨子といたしましては、「会社の発展と共に社員が成長する企業文化の形成」をテーマに掲げております。
中計の戦略に沿った組織改革を機動的に行い、積極的な人的投資を行うことで、中計の目標達成の体制を整えてまいります。当然、DX投資も積極的に行ってまいります。
また、フジ日本精糖グループ全体の成長を目指すにあたり、これまで以上にグループ経営を意識してまいります。
グループ経営体制
グループ経営体制を図式化すると、このようになります。
現在の子会社関連会社に加え、今後M&Aでグループインする企業も含め、経営プラットフォームを強固にし、事業シナジー、リソースの共有、人材交流・育成を推進してまいります。
また、ユニテックフーズにつきましては、スイングバイ軌道でIPOを目指す所存です。
人的資本投資
人的資本経営につきましては、持続的成長に不可欠な次世代人材の輩出が重要で、そのトリガーとなる人的投資、組織再編、人事制度改定を進め、グローバル人材育成/経営人材育成/働き方改革を推進してまいります。
経営目標
定量的な経営目標をまとめています。
第1次中期経営計画において、業績では、売上高360億円、経常利益36億円、資本収益性では、ROE9パーセント、DEレシオ0.7倍以下、株主還元では、DOE3.5パーセント以上を目標としております。また、投融資としては中計期間の5年間で合計180億円を予算としております。
キャッシュアロケーション
成長に向けた投融資180億円、DOE3.5パーセント以上のキャッシュアロケーションです。財務健全性を保ちながら、有利子負債80億円、資産売却50億円、営業CF100億円を活用し、配当及び投融資に配分してまいります。
非財務戦略
非財務戦略につきましては、それぞれ、E(環境)、S(社会)、G(統治)に分け目標設定を行い、取り組んでまいります。
非財務KPI
各テーマの目標はご覧のとおりです。
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