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*11:33JST フィード・ワン Research Memo(3):国産畜水産物の需要拡大の可能性が高まるなか配合飼料メーカーへの期待拡大
■フィード・ワン<2060>の事業環境
2010年代中頃には、TPP協定締結による輸入増加や人口減少などによる需要減少等の影響により、国内の畜産業や養殖業は縮小すると予想されていた。しかし、実際にはこの10年間、配合飼料の年間流通量は畜産飼料が約2,400万トン、水産飼料が約60万トンと、多少の増減はあるもののほぼ横ばいで推移している。なお、日本の米の年間消費量は約700万トンであることからも、配合飼料市場規模の大きさがうかがえる。また近年、日本における米の消費量が減少傾向にある一方で、国内の畜産物需要は増加傾向にある。これは、日本人の肉食需要の増加に加え、訪日外国人の増加によるインバウンド需要や、和牛の輸出拡大等が背景にあると見られ、日本の畜産業が底堅い産業であることを示している。
養殖業に関しては、日本人の魚離れが進んでいるものの、健康志向の高まりや回転寿司の人気等により、養殖魚の注目度は上昇している。天然魚の漁獲量が減少するなかでも、養殖魚は生産履歴が明確で安定供給が可能であるため、需要が高まっている。また、米国や台湾等を中心に寿司等の日本食人気が加速している。官民連携のプロモーション活動も後押しし、養殖ブリなどは毎年輸出量が増加している。
輸入畜水産物の調達懸念も国産畜水産物の需要拡大の可能性につながっている。畜水産物の自給率は、牛肉で40%、豚肉で49%、鶏肉で65%、魚介類で54%と相対的に低く、輸入畜水産物に大きく依存する。一方で、円安等による輸入品の高騰や環境負荷低減のための諸外国での生産量の制限、家畜疾病対策としての防疫強化による輸入の規制などが懸念されており、国産畜水産物の需要拡大の可能性が高まる。
配合飼料の大きな特長として、食品副産物(食品の製造過程で発生する副産物)を原料として活用している点が挙げられる。これは食品のリサイクルループの中核を担っており、資源循環型社会の実現に向けた重要な取り組みとしても注目されている。
こうした状況のなか、製造業と同様に、畜水産業も高い生産効率を追及して事業の大規模化が進んでいる。例えば、鶏肉はこの20年間で生産量が30%以上増加しているにもかかわらず、養鶏用飼料の流通量はほぼ横ばいで推移している。これは、より少ない飼料で鶏が成長できるようになったことを示しており、配合飼料メーカーには高い生産効率を支える技術力が求められている。このようなことから、同社の畜産飼料事業と水産飼料事業における技術力の優位性が今後ますます発揮されることが期待できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
<HN>
2010年代中頃には、TPP協定締結による輸入増加や人口減少などによる需要減少等の影響により、国内の畜産業や養殖業は縮小すると予想されていた。しかし、実際にはこの10年間、配合飼料の年間流通量は畜産飼料が約2,400万トン、水産飼料が約60万トンと、多少の増減はあるもののほぼ横ばいで推移している。なお、日本の米の年間消費量は約700万トンであることからも、配合飼料市場規模の大きさがうかがえる。また近年、日本における米の消費量が減少傾向にある一方で、国内の畜産物需要は増加傾向にある。これは、日本人の肉食需要の増加に加え、訪日外国人の増加によるインバウンド需要や、和牛の輸出拡大等が背景にあると見られ、日本の畜産業が底堅い産業であることを示している。
養殖業に関しては、日本人の魚離れが進んでいるものの、健康志向の高まりや回転寿司の人気等により、養殖魚の注目度は上昇している。天然魚の漁獲量が減少するなかでも、養殖魚は生産履歴が明確で安定供給が可能であるため、需要が高まっている。また、米国や台湾等を中心に寿司等の日本食人気が加速している。官民連携のプロモーション活動も後押しし、養殖ブリなどは毎年輸出量が増加している。
輸入畜水産物の調達懸念も国産畜水産物の需要拡大の可能性につながっている。畜水産物の自給率は、牛肉で40%、豚肉で49%、鶏肉で65%、魚介類で54%と相対的に低く、輸入畜水産物に大きく依存する。一方で、円安等による輸入品の高騰や環境負荷低減のための諸外国での生産量の制限、家畜疾病対策としての防疫強化による輸入の規制などが懸念されており、国産畜水産物の需要拡大の可能性が高まる。
配合飼料の大きな特長として、食品副産物(食品の製造過程で発生する副産物)を原料として活用している点が挙げられる。これは食品のリサイクルループの中核を担っており、資源循環型社会の実現に向けた重要な取り組みとしても注目されている。
こうした状況のなか、製造業と同様に、畜水産業も高い生産効率を追及して事業の大規模化が進んでいる。例えば、鶏肉はこの20年間で生産量が30%以上増加しているにもかかわらず、養鶏用飼料の流通量はほぼ横ばいで推移している。これは、より少ない飼料で鶏が成長できるようになったことを示しており、配合飼料メーカーには高い生産効率を支える技術力が求められている。このようなことから、同社の畜産飼料事業と水産飼料事業における技術力の優位性が今後ますます発揮されることが期待できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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