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【QAあり】朝日工業社、受注高・売上高・各段階利益すべてにおいて大幅増 大型工事受注や手持ち工事の順調な進捗が寄与

投稿:2024/06/04 08:00

Agenda

髙須康有氏(以下、髙須):株式会社朝日工業社、代表取締役社長の髙須康有です。本日はお忙しい中、弊社の2024年3月期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

本日はスライドの5つの項目についてご説明します。

朝日工業社とは

弊社の概要をご紹介します。弊社は「『空気・水・熱』の技術で『快適環境・最適空間』を創造する、メーカー機能を持つ環境エンジニアリングカンパニー」です。

企業情報

生産工場や研究施設、オフィスビルなど、さまざまな建物の空調・衛生などの設備の設計・施工を手がける「設備工事事業」と、半導体や液晶装置メーカー向けの精密環境制御機器の開発・設計・製造・販売を手がける「機器製造販売事業」の2つの事業を展開しています。

設備工事事業では、人が生活しやすく、作業しやすい環境を作るだけでなく、半導体や医薬品の製造に欠かせないクリーンルームなど、高度な技術が要求される施工を含む「空気調和設備工事」を行っています。また、健康的で快適な生活に欠かせない水を用途に応じて使用できるようにする「衛生設備工事」、生産設備に必要な気体・流体を供給する「プラント配管設備工事」も行っています。

機器製造販売事業では、半導体やフラットパネルディスプレイ(FPD)、電子分野などの先端産業のお客さまが工場内に設置する精密環境制御機器の開発・製造・販売を行っています。中国、韓国、台湾、アメリカ、ドイツなど、海外にも納入実績があり、台湾とマレーシアに現地法人を設立して設備工事事業を展開しています。

2024年3月期決算概要

2024年3月期決算概要についてご説明します。受注高は、健康・医療環境施設の大型工事受注等により、前期から大幅に増え、12.5パーセント増の975億8,600万円となりました。堅調な受注を受け、次期繰越高も前期比7.2パーセント増の882億9,000万円となっています。

売上高は、設備工事事業の手持ち工事が順調に進捗したことにより、前期から大幅に増え、14.4パーセント増の916億7,600万円となりました。売上高の増加および売上総利益率の改善により、売上総利益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、いずれも大幅な増益となりました。

今後も最先端の工場など、弊社の技術力を活かせる施設の設備投資が継続されると見込んでおり、弊社にとって中長期的に豊富な受注機会が続くものと考えています。

セグメント別受注高・売上高・営業利益

セグメント別の受注高・売上高・営業利益についてご報告します。設備工事事業については、受注高は前期比13.5パーセント増の931億6,100万円、売上高は前期比17.5パーセント増の882億3,500万円となりました。

営業利益は、売上高の増加などにより前期比98.8パーセント増の51億1,100万円となり、大幅な増収増益となりました。

機器製造販売事業については、FPD製造装置向け製品、半導体製造装置向け製品ともに、納入先の生産調整の影響などによる減少が続き、受注高は前期比5.6パーセント減の44億2,400万円、売上高は前期比32パーセント減の34億4,100万円となりました。結果として5億4,200万円の営業損失となっています。

四半期業績の推移

四半期業績の推移はスライドのとおりです。

セグメント別実績 受注高

それぞれのセグメントの用途別・主要製品別の受注実績についてご報告します。設備工事事業の受注については、生産環境施設、生活・文化環境施設は減少しましたが、交通・通信環境施設、健康・医療環境施設、流通環境施設が大幅に増加しています。

機器製造販売事業の受注については、FPD製造装置向けの製品は回復しつつあるものの、依然として続く納入先の生産調整の影響などにより、全体としては減少しました。

受注高全体としては、設備工事事業の牽引により大幅に増加しています。

セグメント別実績 売上高

それぞれのセグメントの用途別・主要製品別の売上実績についてご報告します。設備工事事業の売上については、ビジネス環境施設および健康・医療環境施設は減少しましたが、生活・文化環境施設および生産環境施設が大幅に増加しています。

機器製造販売事業の売上については、半導体関連はほぼ同程度で推移したものの、FPD関連は前期からの受注減の影響で大幅に減少しました。

売上高全体としては、受注高と同様、設備工事事業の牽引により大幅に増加しています。

次期繰越高

設備工事事業における建物用途別の次期繰越高についてご報告します。ビジネス環境施設、生活・文化環境施設および生産環境施設は減少しましたが、交通・通信環境施設、健康・医療環境施設、流通環境施設が大幅に増加しました。

次期繰越高全体としては、堅調な受注により増加しています。

貸借対照表

貸借対照表はスライドのとおりです。

キャッシュ・フロー計算書

キャッシュ・フロー計算書はスライドをご参照ください。

2025年3月期の予想について

2025年3月期の業績予想についてご説明します。受注高は、施工体制を考慮し、前期実績に対して抑制的な予想としています。ただし、前期末からの繰越高は引き続き高水準で、機器製造販売事業が回復傾向にあることから、売上高は前期から若干の増加を見込んでいます。

各段階利益については、継続する資機材価格の高騰や労働者不足によるコストの上昇が見込まれることなどにより、全体的に利益率が低下し、前期比では減益を見込んでいますが、一昨年以前よりも高い水準で推移しています。

近年では、大型半導体工場や大型データセンター、研究施設などの物件を施工しており、今後も中長期的に継続して受注が見込まれる状況です。2025年3月期も、事業目標、ひいてはそれを超える業績の達成に向け、全社一丸となって努力していきます。

セグメント別見通し

セグメント別の見通しです。設備工事事業は受注環境における価格競争の厳しさが続き、時間外労働の上限規制への対応や現実的な施工体制を考慮して抑制的な予想とするものの、売上高は概ね横ばいと見込んでいます。

機器製造販売事業は、生成AIを活用したサービスが本格化し、データセンターや車載AIの需要拡大により半導体およびFPD市場が活発化することから、弊社にもプラスの影響が見込まれています。加えて、ドライヤ技術を使った高機能フィルム製造装置向け製品などの販売強化も予定しており、受注高、売上高ともに増加を計画しています。

長期業績推移(過去10年間)

過去10年間の業績推移についてご説明します。2019年3月期と2020年3月期は、オリンピック需要もあり、売上高は大幅に増加し、営業利益も確保しました。

2021年3月期と2022年3月期は、オリンピック需要の反動やコロナ禍の影響を受け、売上高はやや落ち込みました。営業利益も当初は低調となる見通しでしたが、徹底したコスト削減や施工の効率化などに全社を挙げて取り組んだ結果、最終的には当初見通しを大幅に上回ることができました。

2022年3月期第4四半期以降は、生産施設の国内回帰や、海外企業による日本国内への設備投資等によるマーケットの回復などを追い風として、売上高は2022年3月期以降、大きく増加しています。

また、営業利益も大きく増加しており、2024年3月期も2023年3月期を大きく上回る結果となりました。2025年3月期は前期比では減益見込みであるものの、2023年3月期以前を上回る水準で推移しています。

資本コストを意識した経営の推進

弊社の資本政策についてご説明します。弊社は資本コストを意識した経営により、グループ全体の企業価値の向上と持続的な成長を目指し、資本効率の追求と財務健全性の維持向上とのバランスの最適化を資本政策の基本方針としています。

2024年3月期のROEは10パーセントを超え、弊社が認識している株主資本コストを上回る水準で推移しています。また、政策保有株式についても、純資産に占める割合を20パーセント以下にできるよう縮減を進めており、資本効率の向上を図っています。

株主還元

株主還元については、1株当たり年間40円の配当を安定的に継続しつつ、連結配当性向40パーセント以上を目標としています。

弊社は2022年と本年の2度株式分割を実施し、投資単位を引き下げ、投資家層の拡大および株式の流動性向上を図りました。また、2025年4月3日に迎える創立100周年を記念し、10円の記念配当の実施を予定しています。スライドのグラフ上の金額は、当該記念配当を含んだものです。

このような株主還元策の継続により、株主満足度の向上に努め、さらなる企業価値の向上を図っていきます。

株価・売買代金

弊社の株価および売買代金についてご説明します。弊社は、プライム市場への上場を選択した当初、1日平均売買代金が上場維持基準を満たしていませんでした。その後、IR活動やコーポレートガバナンスの強化、柔軟な施策の実施などに真摯に取り組んだ結果、計画期間よりも1年早く上場維持基準に適合することができました。

その後も継続して各施策を実施した結果、特に2024年以降は売買代金が大きく増加しており、現在は安定的に上場維持基準に適合しています。それに伴って株価も大きく上昇し、2024年1月から4月の平均株価は移行基準日よりも2倍以上に上昇しており、直近の株価は1,400円前後で推移しています。

引き続き、みなさまのご期待に添えるよう、株価を意識した経営を推進していきます。

第18次中期経営計画の概要

2024年3月期から2026年3月期にかけて取り組んでいる、第18次中期経営計画の進捗状況についてご説明します。

本中期経営計画は、人間・社会・地球環境の持続可能な発展に資する事業活動を推進するものです。それを可能とするためには、何よりも収益力の強化と生産性の向上が不可欠であり、新たな価値の創造に向けたイノベーションが重要だと考えています。

その実現に向けて、事業戦略、人材戦略、イノベーション戦略の3つの戦略と、それらの戦略を支えるサステナビリティ基盤およびDX基盤の強化に取り組むことを基本方針として、全力を尽くしています。

本日は、3つの戦略のうち人材戦略とイノベーション戦略について、取り組みの一例をご紹介します。

【人材戦略】人的資本への投資

人材戦略については、競争力の源泉である人材の価値を最大限に引き出す、人的資本経営の実践に取り組んでいます。2023年度には、インフレ対応一時金として、全従業員に平均10万円を支給し、あわせて平均約7パーセントの賃上げを実施しました。本年も引き続き、全従業員に対して平均7パーセント以上の賃上げを実施する予定です。

そのほか、男性育休の取得促進のため、「産後パパ育休」制度を拡充し、働きやすい環境を整えています。また、建設現場業務従事者の負荷軽減のため、バックオフィスの強化やDXを推進するなど、実効的な働き方改革にも積極的に取り組んでいます。加えて、手厚い新入社員研修や積極的な資格取得促進のための報奨金制度なども設けており、人材育成にも注力しています。

弊社のポリシーである「人間尊重の経営」と「働きがいのある職場」を基に、今後も従業員の日常生活における安心感の提供とモチベーションの向上を目指したさまざまな施策を実施し、人的資本経営を推進していきます。

【イノベーション戦略】新技術研究所の建設 1/2

イノベーション戦略については、2025年秋の完成を目指し、茨城県つくば市に新技術研究所を建設予定です。総額約60億円を投資し、「楽しく考えることのできる技術拠点」をコンセプトに、次世代の環境と新事業の創出に挑戦する研究活動を推進したいと考えています。

第18次中期経営計画で設定している将来への投資額拡大も視野に入れ、各種施策を戦略的に実施していきます。

【イノベーション戦略】新技術研究所の建設 2/2

新技術研究所では、弊社独自の技術を取り入れることで、独創的な省エネ・創エネを行い、「ZEB」の達成や「LEED」「CASBEE」等の第三者機関による認証の獲得を目指しています。

「ZEB」とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」の略で、エネルギーを減らす省エネとエネルギーを作る創エネを組み合わせることで、全体としてのエネルギー消費量がゼロになることを目指す建物をいいます。

「LEED」や「CASBEE」の認証は、建築物の環境性能を評価・格付けするシステムです。性能に応じたランクがつけられる中で、新技術研究所ではいずれも高いランクの認証の獲得を目指しています。

弊社はこのような評価の獲得を目指すだけでなく、室内の快適性を保つことで、「楽しく考えることのできる技術拠点」を目指します。新技術研究所の建設については弊社ホームページでも公開しています。ぜひご覧ください。

添付している弊社の強みやSDGs基本方針、事業内容に関する資料は、後ほどご確認ください。

質疑応答:人材育成について

司会者:「メーカー機能を持つ環境エンジニアリングカンパニーといわれていますが、それを実現するための人材等はどのように育成していますか? 必要な資格の取得や社内研修制度があるのでしょうか?」というご質問です。

髙須:中期経営計画でも人材育成についてご説明したとおり、社員の育成は大変重要なものだと認識しており、注力しているところです。

弊社の場合、技術系の総合職については、新入社員研修を1年9ヶ月にわたり実施しています。この期間を活かして、早期の資格取得につながるような研修制度を整えています。また、若手社員や中堅社員、ベテラン社員というかたちで、それぞれの段階ごとの研修も行っています。

資格取得についても、それぞれの仕事を抱えながら勉強するのは大変なため、事業店ごとに勉強会を開いたり、試験前に合格のためのアドバイスをしたりしています。また、合格者に報奨金を支給することで鼓舞しています。

弊社にとっても、管工事の業務に従事している限りは「1級管工事施工管理技士」が非常に重要になるため、多くの社員が取得できるように注力していきたいです。

質疑応答:工期遵守のための取り組みについて

司会者:「建材の調達ネックや人員確保難などにより、予定どおりに工事が進まないケースがあるようですが、御社では工期遵守のためにどのような取り組みを行っていますか?」というご質問です。

髙須:たしかに機器の納期等の長期化が常態化している状況があります。また、ある意味では非常にありがたいのですが、繁忙の現場が多いため、人員の確保や体制作りについて苦慮しているのが実態です。

そのような中で、お客さまに喜んでいただける仕事をするためにも、資材の納期状況を計画に対して早めに確認しています。また、社内の人員確保についても、施工体制をどのように組んでいくかを本社の技術本部で集約しながら行っているところです。

購買関係についても、メーカーごとの情報を早期に収集し、それを水平展開して早めに対応することが重要だと思っています。

そのように予定していても、現場には流動性があるため対応に苦慮することも多いです。その中でも、不測の事態が発生しても全社を挙げて対応できるように連携体制を整えているところです。

質疑応答:今期の営業利益が落ち込む背景について

司会者:「前期は過去2番目の売上高ながらも、営業利益は過去最高を大幅に更新していますが、今期は前期比で微増収ながらも、営業利益が大幅に落ち込む予想となっています。御社の収益力に陰りが見えてきたのでしょうか?」というご質問です。

髙須:前期は過去最高の営業利益を上げることができたため、前期比ではどうしても落ち込んだように見られるのですが、全体の利益のレベル感は非常に高いものだと思っています。収益力の陰りといった心配はありません。

売上高については概ね横ばいですが、マイナス要素として、資機材の高騰や労働者不足によるコストの上昇が継続しています。また、社員のベースアップ等、人的資本経営のための投資も一因です。

このような経費の増加はありますが、今後の受注環境は非常に良いです。目標を超えられるよう、また、みなさまのご期待に添えるように全力で努力していきますので、今後ともご支援のほどよろしくお願いします。

質疑応答:足元の受注環境について

司会者:「2024年3月期第2四半期に過去最高の受注高を獲得したあと、第3四半期以降は失速しているように見えます。足元の受注環境はどのような状況でしょうか? 案件の問い合わせは引き続ききているのでしょうか?」というご質問です。

髙須:2024年3月期第2四半期は過去最高の受注高でした。これは、非常に大型のデータセンターの案件を受注することができ、それを計上したために大きく積み上がったことが要因です。

設備工事の受注環境としては、引き続き、全国的に大型の都市開発やデータセンター、半導体、食品、医薬などの工場建設が多数計画されており、今後数年は良い流れで堅調に推移するのではないかと思っています。弊社としても受注活動に注力していく考えです。

質疑応答:工場や開発拠点に求められるスペックの変化について

司会者:「半導体など、最先端分野の国内での新規投資が活発化する中で、工場や開発拠点に求められるスペックはどのように変わっているのでしょうか? 要求水準が高まる中で、大手ゼネコンにおける御社の位置づけは変わってきていますか?」というご質問です。

髙須:新規投資については、最先端分野が非常に多くなっています。建築の中でも設備のウエイトの高い物件が多くなっていることは、弊社にとって大きなやりがいがあり、要求に応えていきたいと思っているところです。

半導体などは本当に高精密化していますし、データセンターについても容量がかなり大きくなっています。空調設備や衛生設備がより重要な役割を担うようになっているという認識です。

弊社は技術力を磨いており、過去の施工実績が豊富にあることから、いろいろなゼネコンから計画の段階でご相談していただけるようになりました。早めにお声がけいただけることは非常にありがたく、求められるスペックに対応していきたいと思っています。特に弊社は生産環境施設に注力しているため、こちらに励んでいきたい考えです。

質疑応答:建設業の時間外労働上限規制への対応について

司会者:「2024年4月から建設業における時間外労働の上限規制が適用されます。2024年3月期と比較して、実際の状況はどのように変化していますか?」というご質問です。

髙須:建設業でも4月から時間外労働の上限規制がスタートしました。弊社はこれに向けて、働き方改革の推進委員会を社内で設置し、鋭意準備を進めてきていました。まだ4月2日から1ヶ月程度のため、状況はもう少し先を見ないとわかりませんが、比較的順調にスタートしているというデータがあり、滑り出しとしては良かったと思っています。

ただし、今、手持ちの工事量が増えていますし、これからも多くの仕事が控えている中で、現場では予定に対するしわ寄せ等が出てきやすい環境になると思っています。そのため、早めに状況確認をしながら、この上限規制に会社として着実に対応していかなければなりません。

今後については、お客さまにも上限規制があるとご認識いただいき、作業時間の平準化をお願いしていきます。

質疑応答:機器製造販売事業の市場回復分野について

司会者:「機器製造販売事業が、前期の伸び悩みから受注、売上高ともに回復を予想されています。どの市場向けが回復すると予想していますか?」というご質問です。

髙須:機器製造販売事業は、前期において苦戦しました。今期以降は上向いてくると見込んでおり、新規事業もなんとか盛り返していきたいと思います。

回復すると予想している分野はFPDで、液晶関係の市場向けの製品です。FPD等の流通を活かして、業績アップにつなげていきたいと思っています。

また、機器製造販売事業にはドライヤ事業もあり、力を入れて取り組んでいます。近々、大型のドライヤを出す計画があり、この辺りも大いに期待しています。ドライヤ分野の市場もまだ広がると見ているため、技術力を高めて貢献していきたい考えです。

質疑応答:政策保有株式の縮減方針について

司会者:「2024年3月期末での政策保有株式について、今後どのように縮減させていきたいと考えていますか?」というご質問です。

髙須:2024年3月期に、数銘柄の株式を売却しました。株数自体は削減できましたが、全体的に株価が上昇したため、時価総額の観点では増加したという状況です。

弊社としては、2026年3月期までに純資産比で20パーセント以下になるよう、政策保有株式の縮減に取り組んでいきたいと思っています。

質疑応答:回収資金の使途について

司会者:「政策保有株式の縮減により、回収した資金の使途についてはどのように考えていますか? 自社株買いや配当金など、株主還元については考慮されますか?」というご質問です。

髙須:政策保有株式の縮減によって回収した資金は、株主還元や第18次中期経営計画に定めた各種投資の原資として使っていきたいと考えています。2023年3月期においては、政策保有株式の売却により回収した資金を配当金にも充てて、増配を実施しています。

質疑応答:2025年3月期の業績予想の背景について

司会者:「施工体制を考慮して受注高の減少を見込んでいますが、今の環境を考えるとかなり控えめな数字ではないでしょうか? 施工体制がかなりタイトなのでしょうか? 売上高の次期繰越高を踏まえると、かなり控えめに思えます。

利益水準も高い水準とはいえ、減益が見込まれています。全体的に控え目に見ている主要因をご教示ください」というご質問です。

髙須:たしかに前期比ではやや控え目に見えるかもしれません。こちらの内容につきましては、技術本部長の服部からご回答いたします。

服部充(以下、服部):技術本部長の服部です。受注高については、まず、手持ち業務が非常に多く、施工体制の採算性を考慮して受注額を計画しています。

特に今期は、時間外労働の上限規制を考慮していますが、その影響がなかなか見込めません。また、資機材や労務費の高騰が依然続いており、前期より上がってくると思います。そのようなところも、控えめに見ている要因になっています。また、今、人を集めるのは非常に厳しい状況です。

そのような状況を見込んで目標を立てており、控えめと見られがちですが、進捗を見ながら受注や施工を伸ばしていきたいと考えています。

質疑応答:新技術研究所に対する投資額について

司会者:「新技術研究所の総投資額は約60億円とのことですが、2025年3月期の業績予想に盛り込まれているのでしょうか?」というご質問です。

髙須:弊社にとって100周年の大事な事業の一環として、新技術研究所建設に総額で約60億円を投資していきます。2026年3月期中に完成予定のため、これに関するいろいろな償却等は2026年以降になります。

質疑応答:新技術研究所建設の狙いについて

司会者:「新技術研究所の建設は、現在の技術研究所の移転でしょうか? また、研究所を新設する狙いについて、もう少し詳しく知りたいです」というご質問です。

髙須:現在、習志野市にある技術研究所は、年数が経ち狭くなってきました。弊社としても、研究開発拠点をなんとか大きくしていきたいと考え、つくば市に新技術研究所を新設しようと考えています。詳細につきましては、技術本部長の服部からご回答いたします。

服部:こちらは、現在の技術研究所の移転と考えています。今の研究所は手狭で、新しい研究やお客さまからの要望になかなか応えられないためです。新技術研究所の規模はかなり大きく、弊社が一番大切にしている研究の強化が目的です。

AIやIoTはもちろん、今、脱炭素のための省エネや創エネが特に求められています。これらを「ZEB」達成のために研究していきたい考えです。

質疑応答:100周年記念配当の実施時期について

司会者:「年間10円の100周年記念配当は、2025年3月期末または2026年3月期中に行うのでしょうか?」というご質問です。

髙須:記念配当は2025年3月期末を予定しています。この記念配当を含めると、配当性向は約50パーセントとなる予定です。弊社は配当性向40パーセント以上で配当を行っていますが、それを大きく上回る数値です。今後とも、みなさまのご期待に応えていきたいと思っています。

配信元: ログミーファイナンス
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