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【IRアナリストレポート】レジル(176A)

著者:鈴木 行生
投稿:2024/12/06 14:09

~分散型エネルギーの新サービスを軸に拡大を目指す~

【ポイント】
・今2025年6月期の1Qは順調なスタートを切った。通期の会社計画である営業利益31.3億円(前年度比+12.1%)も十分達成できよう。主力分野での顧客開拓が着実に進んでおり、4月に上場した後、成長力は高まりつつある。

・エネルギーサービス企業として、分散型エネルギーのプラットフォーム構築を目指している。マンションで、太陽光による再生可能エネルギーを蓄電池(バッテリー)に貯め、必要な時にバランスよく利用する。多くのマンションをつないで、AIを利用してネットワークとして制御していく。そのテクノロジーを強みとする。

・3つのセグメントで事業を展開し、①分散型エネルギー事業では、電力の一括購入に加えて、防災と脱炭素に取り組んでいる。②グリーンエネルギー事業は、電力の小売りで、再エネの供給比率を大きく高めている。③エネルギーDX事業は、システムやビジネスオペレーション等のBPOを、SaaS型で提供し、エネルギー関連企業へ急速に伸びている。

・今期から第4の新事業を、脱炭素ソリューション事業として立ち上げた。再エネ発電、電力小売、電力運用、電力制御に多面的にアプローチし、自治体の公営住宅などの脱炭素を強力にサポートする。北九州市や横浜市で案件が始まっている。

・2年前から丹治社長のもとで、ビジネスモデルの一新をスタートさせ、その骨格を固めた。成長戦略として、分散型エネルギー事業で、マンションの一括受電の件数を伸ばし、シェアを高めていく方針である。この分野では、業界トップクラスであるが、防災サービスとカーボンニュートラルを図るレジルの技術が評価されて、デベロッパーとの連携が進展しよう。M&Aも逐次具体化してこよう。

・上場によって信用は高まっており、新しいサービス提供も本格的に立ち上げつつある。こうした新しい動きは、2年後から収益に貢献してこよう。財務基盤は安定しており、FCF(フリーキャッシュ・フロー)は十分稼げよう。来期も好調を持続し、営業利益で36億円は見込め、ピーク利益の更新が続こう。中期成長性を示すKPIの進捗と共に、株式市場での評価はさらに向上してこよう。

・新ビジネスモデルの顧客獲得に向けて、マーケティング本部を新設した。事業の実行戦略は着々と進んでいる。ユニークなビジネスモデルを軸に、業績の向上が期待できるので、市場での評価は一段と高まってこよう。

目次
1.特色 一括受電サービスを提供
2.強み 電力エネルギーのサービスシステムを独自開発
3.中期経営方針 分散型エネルギーのプラットフォーム構築を目指す
4.当面の業績 再生エネルギーの新サービスを立ち上げつつ、ピーク利益の更新続く
5.企業評価 新規事業の収益貢献に注目

レジル <176A>
企業レーティング
株価
(2024年12月5日)
1906円
時価総額 356億円
(18.66百万株)
PBR 4.15倍
ROE 25.6%
PER 16.2倍
配当利回り 1.9%
総資産 17441百万円
純資産 8573百万円
自己資本比率 49.0%
BPS 459.4円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 税引利益 EPS 配当
2022.3 30990 1849 1714 1519 83.5 46.0
2023.6 48867 1636 1972 1344 73.9 22.0
2024.6 38709 2793 2769 1989 108.9 43.0
2025.6(予) 44000 3130 3080 2200 117.8 36.0
2026.6(予) 49000 3600 3500 2400 131.5 40.0

(2024.9ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。2024年1月に1:50の株式分割を実施。2023.6期は決算期変更で15カ月決算。2024.6期の配当は30周年記念配10円を含む。

企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/rejiru202412.pdf

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム
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