<話題の焦点>=機能性野菜、表示認可で需要拡大へ

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2015/07/07 12:06
 機能性野菜は、本来は全く含まれない、もしくはごく微量にしか含まない成分を、何らかの技術を用いて高含有にした野菜に対する慣例的な名称だ。特定の栄養成分の含有量を増やし、少ない量でも効率的に栄養を摂取できるのが特長。たとえば、カロテンが従来品種の約2倍含まれるピーマンや、通常よりも遥かに多いリコピンが含まれるニンジンなど、一般的な野菜に比べて栄養がぎゅっと詰まっているのが特徴。

 今年4月からスタートした「機能性表示食品」制度によって、トクホや栄養機能食品では認可されていなかった生鮮食品や農産物に関しても表示が可能となったことから、一般の野菜との差別化が明確になり、需要拡大が見込まれている。

 カゴメ<2811.T>の「高リコピントマト」は、同社の「こくみトマト ラウンド」と比べ、抗酸化作用があり、活性酸素を消去する効果があるとされるカロテノイドリコピンの含有量が約1.5倍となっている。サカタのタネ<1377.T>が開発した高β―カロテンニンジン「ベータリッチ」は、ビタミンAやベーターカロテンたっぷりの栄養成分が高い人参で、通常の人参よりもベーターカロテンが2割程多く含むといわれる機能性人参。色は濃鮮紅色で甘味が強く、くさみの少ないのが特長。

 植物工場のパイオニアとして知られるキユーピー<2809.T>は、外食業界でもカット野菜の需要が高まっていると判断し、業務用のカット野菜に進出している。全農との共同出資で業務用のカット野菜を製造・販売するグリーンメッセージを設立し15年度には売上高100億円を目指す。

 ロート製薬<4527.T>では、太陽光利用型植物工場で葉野菜を中心に生産しているアプレ(北海道亀田郡七飯町)と提携し、薬用植物工場に関する試験栽培を行う。17年には収穫した薬用植物を同社の生薬関連の商品に採用する予定だ。

◆主な機能性野菜関連銘柄

 銘柄<コード>    営業増益率   PER     株価

サカタのタネ<1377.T>  24.7   27.4   2314
キユーピー<2809.T>    6.8   25.6   2670
カゴメ<2811.T>     51.8   48.7   1964
ロート薬<4527.T>     4.1   26.3   2041

※株価は3日終値(単位:%、倍、円)


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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