【買い】シスメックス (6869):増収増益が続く=GLA戸松信博

著者:戸松信博
投稿:2015/06/30 23:29

増収増益が続く

検体検査機器・試薬で世界シェア4位。世界150か国以上で事業展開しその海外売上比率は8割を超え、円安の恩恵を受けています。

欧米先進国で医療費抑制と制度改革に取り組んでいることと(米国では、無保険者の解消に向けた動きが本格化)、中国で、都市・農村での医療サービスの格差解消を目指し、医療保険制度を含む医療制度改革が推進されていることから、地域別に見ると、特に構成比率の高いEMEA(ヨーロッパ、中東及び アフリカ)や中国、そして米国の売上が大きく伸びており業績は堅調に拡大。加えていえば、有利子負債ゼロ、自己資本比率68.0%と財務安全性も優良な企業です。

2015年3月期の業績は売上が20.0%増の2213億7600万円、営業利益が35.1%増の444億1100万円、経常利益が36.0%増の459億5500万円、純利益が29.5%増の266億3800万円となりました。

そして2016年の通期の業績予想は売上が10.7%増の2450億円、営業利益が12.6%増の500億円、経常利益が8.8%増の500億円、純利益が19.4%増の318億円。年間配当は2円の増の40円に増配の方針です。これは、16期連続増収、7期連続増益の見通しとなります。

国内市場及び海外市場における検体検査機器の今後の需要増加による生産量拡大に備えるため、兵庫県加古川市に新たな機器生産工場「アイ スクエア」の設立をはじめ、あわせて4工場での生産体制への移行を本格化。これにより検体検査機器の生産能力は拡張前と比べて約3倍に増強されます。

また長期的に注目したいのは、川崎重工業株式会社との合弁会社である株式会社メディカロイドによる医療用ロボットの開発です。2030年度には売上高1,000億円としています。中長期的には、血球数検査装置の拡大に加え、この医療用ロボット事業が業績に貢献することが期待されます。
戸松信博
グローバルリンクアドバイザーズ(株)代表取締役
配信元: 達人の予想

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