心強い米国株に関するアノマリー

著者:比嘉洋
投稿:2015/01/07 20:12

2つのアノマリーが重なる2015年

NYダウ18日移動平均線±3%推移
2015年もはや1週間が過ぎ去ろうとしています。ただ2015年に入り、ギリシャ問題・原油価格の急落、それを受けて株安と冴えない展開が続いています。このままこの流れが続いてしまうのでしょうか?その辺りを考えてみたいと思います。

当社で取扱っている通貨ペアで年始の始値・年末の終値で単純に比較した上昇率を計算してみたところ、2014年の上昇率1位はドル/円で、13.8%という結果でした。FRBはQE終了をいち早く宣言、一方で、日銀の「黒田バズーカ第2弾」がその結果に大きく影響したことは言うまでもありません。
FRBは今年年央にも利上げ?との観測、その一方、日銀に関してはこのところの原油安の影響から「2%」達成は難しく、今後の経済指標次第では追加の緩和も想定されますので、今年に関してもドル/円相場が中心になりそうです。

各国中銀動向を受けての株価動向がポイントになってくると思われます。ところが冒頭でも記した通り、冴えない動きとなっています。ではこのまま下げ続けるのでしょうか?チャートを確認してみましたが、売りのトレンドが発生しているわけではなく、あくまでも昨年末までの上昇に対する調整であると考えています。当欄でも何度となく紹介していますダウの18日移動平均線-3%は17148ドル(執筆時点)です。その辺りでは下げ止まり、切り返してくるのではないかというのが私のシナリオです。

今年に限っては、「大統領選挙前年の米株は上昇しやすい」、「5の付く年は株価が上昇しやすい」というアノマリーも存在します。とは言え、ボラティリティの大きな動きも想定されますので、資金に余裕を持って、丁寧に押し目を拾う時期ではないかと考えています。
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想