ドル円、もう少し揉み合い継続か?

著者:柳澤浩
投稿:2014/10/17 15:45

リスクオフの動き継続で・・・・

 昨日、セントルイス連銀のブラード総裁が、「米国でインフレ期待が低下しており、中銀として看過できない」として、10月FOMCでの「テイパリング終了」を先送りする可能性もあると指摘しました。

 元々、ブラードさんは「ややタカ派」と見られていましたので、その方が、「QE継続」と云う「ハト派的」な発言をした訳ですから、株式市場は大歓迎だった様で、ナスダック総合指数やS&P500指数は小幅反発して引けました。

 しかし、その一方で、米国では社債市場が値崩れを起こしていた他、欧州では、ギリシャ国債やポルトガル国債等、周辺国国債が大幅安となり、利回りが急上昇。まだまだ、投資家のリスク資産の利益確定売りやポジションの整理は続いている模様です。

 チャート的には、米国債、ユーロ円、原油先物等が、下ヒゲの長い陽線となっていて、底打ちが暗示されている訳ですが、今も一部で「リスクオフ」の動きが継続しているのであれば、ドル円の上昇基調が直ぐに回復すると期待するのは難しいかもしれません。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想