ドル円、あっさり105円台!その裏には・・・

著者:比嘉洋
投稿:2014/09/03 21:20

影の主役は英国に!?

標準偏差ボラティリティを見ても、買いトレンド
ドル円が堅調に推移するとは予想していましたが、想定以上に早く105円台乗せ。本日の安倍内閣組閣で注目される厚労相に塩崎元官房長官の名前が浮上。塩崎氏と言えば、GPIFの改革に積極的であることから、現在の基本ポートフォーリオの国内債の比率が低下、その分が株式・外国債券に向かうのではないかとの思惑から株高・円売りが進んでいるとの論調が目につきます。

知人のマーケット関係者に話を聞くと、今回の株高・円売りの背景にはFT紙の記事が一役買っているとのこと。FT紙がアベノミクスを酷評、追加増税を止めるべきとの記事を掲載、これに財務省がビビッてPKOを仕掛けたのではないかと言うのです。FT紙と言えば、超一流紙。マーケット関係者であれば必ず目を通すものだけに、そのインパクトは絶大。財務省は是が非でも消費税増税を実施したいだけに、なりふり構わぬ戦法に打って出たというのです。

ドル円は直近の高値105.45円が視野に。そこを抜けると106円が次のメドとなります。ドル円は週足でも買いトレンドが発生、9月に入り、これまでのうっぷんを晴らすかのように景色が変わってきました。今週は米雇用統計など重要指標が目白押しの1週間。押し目をしっかりと拾う戦略で相場の流れについていくことが大事ではないでしょうか。
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想