<動意株29日>(大引け)=カーバイド、山九、カシオなど

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2014/05/29 15:11
 日本カーバイド工業<4064.T>=動意含み。久々に持ち前の材料株素地が再燃。市場ではかつて仕手集団として名を馳せた特定資金の介在が取り沙汰され、昨年6月から7月にかけて株価を800円目前まで急浮上させた経緯がある。その後300円台前半で長くもみ合いを続けていたが、今年1月下旬以降に下放れ、ここ数カ月は200円台前半で底ばいの状況にあった。しかし、信用買い残は年初の1600万株台から直近5月23日申し込み現在では810万株と半減するなど、整理が進捗しており、テクニカル的にも長く上値抵抗となっていた13週移動平均を上回ってきた。

 山九<9065.T>=3カ月ぶりに年初来高値を更新。新日鉄住金系の物流・港湾運送大手で15年3月期は化学プラントのメンテナンスなど大型案件が寄与し、売り上げの約4割を占める機工事業が好調なほか、輸入コンテナ取扱量の増加が国内物流部門に追い風をもたらせている。営業利益段階で前期比20.7%増の200億円を見込んでおり、継続的な買いが観測される時価は依然として水準訂正途上にあることを示唆している。

 カシオ計算機<6952.T>=7日続伸で新値追い。08年6月以来、約6年ぶりの1400円台に歩を進めている。同社の看板商品となっている「Gショック」をはじめ高採算の腕時計事業が海外を中心に好調に推移している。これまで赤字部門だったプロジェクターが屋外映像表示向けに拡大し黒字に転じていることも大きく、15年3月期連結営業利益は前期比31.7%増の350億円と前期に続く大幅増益予想、成長期待復活で買いを呼び込んでいる。

 明星工業<1976.T>=続伸。LNG工事で国内首位級の実績を持つが、足もとは低調ながら、中期的にはLNG運搬船向けタンクの断熱工事の需要が寄与する見通しで業績成長に対する期待が大きい。一方、クリーンエネルギーへの需要が高まる中、バイオマス発電所中心にボイラー工事が伸びるほかメンテナンス工事が好調で収益に貢献している。「15年3月期連結営業利益は前期比3%増の38億円を会社側は見込むが保守的」(業界アナリスト)で2ケタ増益になる余地が指摘されている。

 森下仁丹<4524.T>=ストップ高。同社はこの日、午前11時にビフィズス菌と独自の腸溶性シームレスカプセル化技術を用いた経口ワクチンの技術が、日米で新たに特許を取得したことを発表、これを好感している。神戸大学大学院医学研究科感染症センターの白川利朗准教授と共同研究を行ってきたもの。耐酸性シームレスカプセルに包み腸まで届けることで胃酸の影響を受けやすいワクチンを効果的に機能させることが可能な技術であることから、さらなる研究進展への期待が高まりそうだ。

 THEグローバル社<3271.T>=続急伸。同社は首都圏中心にマンション開発を手掛けるが、業績は回復顕著で14年6月期営業利益は前期比44.7%増の23億7100万円を見込んでいる。株式需給面で出来高流動性に乏しい点が弱みとなっていたが、立会外分売でその解消に努める構えで、ここ数日は大口の売買が目立ち商い急増傾向にある。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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