相場の節目を付ける傾向のある4月相場

著者:菊川弘之
投稿:2014/04/01 17:04

消費増税後の円安パターン

 本日から消費増税となった。消費税が導入された1989年4月、3%から5%へ引き上げが実施された1997年4月の両方とも、増税後は円安が進行した。2014年4月以降が円安に振れるか否かは、日銀の追加緩和の動向、並びに米国の出口戦略の行方次第だろう。今年は、記録的な寒波の影響で事前予想を下回るケースも多かった米マクロ経済指標だが、米出口戦略を見極める上での第一関門が週末に控えている雇用統計だ。
 過去のドル円を振り返ると、3月のドル円は年間で最も変動しやすい傾向のある月だが、今年は2月に続き狭いレンジ相場となった。保合いは長ければ長いほど、放れた際には大きくなると言われるが、雇用統計がここ数カ月続いている保合い放れのきっかけとなるのか否かに注目だ。
 中国のシャドーバンキング問題、ウクライナ問題の長期化など、新興国リスクは消えた訳でなく、ドル円も新興国の状況によっては上下に激しい動きが4月にはあるかもしれない。4月はGANNのアニバーサリーデイトも多いことで分かるように、トレンド転換、相場の節目を付ける傾向のある時間帯でもある。
菊川弘之
日産証券調査部 主席アナリスト
配信元: 達人の予想