新コスモス電機、3Q累計は増収増益 通期業績予想の上方修正を踏まえ、期末配当の25円増配を予想
目次

髙橋良典氏:こんにちは。新コスモス電機株式会社、代表取締役社長の髙橋良典です。新コスモス電機の2026年3月期第3四半期決算説明をご視聴いただきありがとうございます。
本日はこちらの目次のとおり、事業内容をお話しした上で、中期経営計画の進捗、2026年3月期第3四半期の決算概要の順にお話しします。
01_事業内容 大目標:世界中のガス事故をなくす

まず事業内容です。
新コスモス電機は、世界中のガス事故をなくしたい、という思いで事業を展開しているガス警報器の専門メーカーです。今年で設立66年目となります。
事業内容は、製品の心臓部となるガスセンサの研究開発・製造から、それらを搭載した家庭用・産業用ガス警報器および火災警報器等の開発・製造・販売・メンテナンスを一貫して行っています。
01_事業内容 当社の強み

続いて当社の強みをご説明します。
当社は家庭用から産業用までのガス警報器を手掛けており、国内ではどちらも扱っているガス警報器メーカーは当社のみです。
家庭用ガス警報器はご家庭の台所に設置されて、都市ガスやLPガスの漏れ、一酸化炭素の発生、火災の発生を検知するものです。
産業用製品はガスを使ったり、ガスが発生するさまざまな現場で、爆発事故防止、中毒事故防止、酸欠事故防止などといった用途に使われます。
ガスを検知するといった部分は共通なのですが、求められる仕様や性能は異なり、それらに対応できる技術力や生産体制を持っていることが強みです。
01_事業内容 当社の強み

2つ目は、ガスセンサ生産能力が世界トップレベルにあることです。兵庫県三木市にあるコスモスセンサセンター、そして2025年に開設した淀川工場、さらにグループ会社であるフィガロ技研の工場で、数多くのガスセンサを生産しています。
3つ目は当社独自のMEMS熱線型半導体式ガスセンサです。
従来の熱線型半導体式センサにMEMS技術を応用し、大幅な小型・省電力化を実現しました。このガスセンサが、家庭用ガス警報器の電池駆動を実現可能とし、現在北米で大きく売上を伸ばしています。
02_中期経営計画2025-2027概要と進捗 定性目標/計画の概要

続いて、現在取り組んでいる「中期経営計画2025-2027」の概要と進捗をご説明します。
中期経営計画は、2024年までの「投資」の収益化を図る「展開」と将来に向けた新市場・新事業の基盤づくりをする「拡張」のための3年間としており、今年は1年目となります。
「展開」では主に北米向け電池式メタン警報器の市場拡大や、半導体市場における売上拡大に取り組んでおり、「拡張」としては主に欧州におけるカーボンニュートラル市場の基盤づくり、そして、LPガス・水素ガスといった家庭用電池式警報器のラインナップ拡充に取り組んでいます。
02_中期経営計画2025-2027概要と進捗 計画の進捗(1/2)

続いて計画の進捗状況です。まず、北米向け電池式メタン警報器の市場拡大についてです。
ニューヨーク市の家庭用ガス警報器設置義務化により第2四半期までは非常に好調でしたが、ニューヨーク市の設置猶予期限が延長されたことに伴い、第3四半期よりいったん売上は落ち着きました。
今後の見通しについては、ニューヨーク市の設置猶予期限決定やその他の州の設置義務化の動き次第ではありますが、中長期的に見ればアメリカ全土へ設置義務化の動きは広がり、需要は右肩上がりに伸びると見ています。
次に半導体市場における売上拡大についてです。
当社の半導体市場向けガス検知器は、中国・台湾での販売が多いため、昨今の景気減速の影響を受け、第2四半期に引き続き、計画を下回る結果となりました。
今後の見通しについては、中国の景気動向に左右されますが、今期中はこの不況の影響が続くのではと見ています。
02_中期経営計画2025-2027概要と進捗 計画の進捗(2/2)

続いてカーボンニュートラル市場の基盤づくりとしては、水素関連展示会への出展やWebキャンペーンの実施を通じて、市場調査および認知拡大を進めるとともに、各種商品の認証取得を進めています。
車載用水素ディテクタは、FCバスやトラックへ採用の動きが少しずつ出ています。
欧州においても水素市場の動きは予想を下回るスピードではあるものの、水素を推し進める方針は維持しており、当社としては引き続き注力していきます。
また家庭用の水素警報器については開発完了しており、試験導入が始まっています。電池式LPガス警報器については、開発を継続しています。
03_2026年3月期第3四半期決算概要 損益計算書(P/L)

続いて、2026年3月期第3四半期の決算についてご説明します。
第3四半期における売上高は367億6,500万円となり、前年同期比24.6パーセント増となりました。第3四半期の3ヶ月間だけでみると、第2四半期の3ヶ月間に比べ売上高はやや減少傾向なものの、全体的に増収増益となっています。
営業利益は55億7,200万円で、前年同期比27.4パーセント増となりました。ただし、第3四半期3ヶ月間での営業利益率は第2四半期より低下しました。後ほどご説明しますが、北米における電池式メタン警報器の販売の勢いがいったん落ち着いたことが主な要因です。
経常利益は59億円で前年同期比24.9パーセント増、当期純利益は40億1,300万円で前年同期比40パーセント増となりました。
03_2026年3月期第3四半期決算概要 商品別の概況

商品別の概況についてご説明します。
家庭用ガス警報器関連の売上高は、226億4,100万円で、前年同期比49.6パーセント増となりました。おもに北米向けの電池式メタン警報器、警報器用ガスセンサの販売が引き続き好調に推移しました。
工業用定置式ガス検知警報器関連の売上高は79億8,900万円で、前年同期比3.7パーセント減となりました。こちらは電力業界や化学業界向けのガス検知警報器の販売、メンテナンスサービスは堅調に推移したものの、半導体業界向けが低調でした。
業務用携帯型ガス検知器関連の売上高は49億3,500万円で、前年同期比8.2パーセント増でした。海外向けのガス検知器および国内のアルコール検知器の販売が好調に推移したほか、メンテナンスサービスも堅調に推移しました。
03_2026年3月期第3四半期決算概要 地域別の概況

続いて地域別の概況です。
日本は、前年同期と比較しても、第2四半期と比較しても大きな動きはなく計画どおり推移しています。
北米は前年同期と比べると、先ほどからお話をしている家庭用電池式メタン警報器が好調で計画を上回る数字となったものの、当第3四半期は落ち着いてきています。
アジアは、中国、台湾の景気低迷により半導体業界向けの売上が前期に引き続き低調に推移しており、前年同期比も下回る結果となりました。
海外売上高比率に関しては54.2パーセントと高い数字を維持しています。
03_2026年3月期第3四半期決算概要 北米向け電池式メタン警報器の動向

ここで、当社の売上を牽引している北米向け電池式メタン警報器の動向についてもう少し詳しくお話しします。
現在、北米ではガス配管老朽化に伴う爆発事故が多発していることから、州ごとに家庭用ガス警報器設置義務化の動きが進んでいます。
このうち、売上の主な要因となっているニューヨーク市での設置猶予期限が、昨年夏に2027年1月以降へと延長されました。期限延期に伴い、代理店からの受注は第2四半期まで増加傾向にあったのですが、第3四半期以降はいったん落ち着いています。
また、法令化を進めていたイリノイ州は2025年11月に開かれる予定だった議会が延期となったため、法案の審議も2026年2月以降となる見通しです。
以上のことから、北米での販売状況は第3四半期以降落ち着きつつあります。
ただ、現在もニューヨーク市では集合住宅のオーナー向けの代理店をはじめ、大手ホームセンターLowesでの店頭販売や、インターネット販売を行っています。また、大手ホームセンターやインターネット販売はニューヨーク市に限らず、他の州に向けての販売も行っており、現状も一定の注文が入っています。
このほか、エネルギー事業者向けとしてはConEdisonをはじめとする事業者向けに販売・サンプル出荷を行っています。ConEdisonからは定期的な注文があり、他のエネルギー事業者向けについてはサンプル出荷・試験により、正式受注を目指している状態です。
生産体制についても、心臓部となるガスセンサは日本国内で生産し、メタン警報器は日本国内ならびに委託先のメキシコ工場で生産しています。ガスセンサとメタン警報器の生産体制の構築を段階的に進めており、受注がいったん落ち着いたこともあり、現在供給体制としては問題ない状態です。
03_2026年3月期第3四半期決算概要 半導体市場の動向

続いて半導体市場の動向についてです。
当社の半導体市場向けガス検知器の販売エリアについては、中国・台湾を中心としたアジア圏と日本国内が売上のほとんどを占めています。特に中国・台湾での売上が大きいことから、現在の景気低迷の影響を受け、今期の売上は低調となっています。
一方で、欧米での情報収集や営業活動に力を入れており、このエリアでは伸びしろがあると見ています。
半導体市場向けガス検知器における当社の強みは、現在、業界で主流となっている「ユニット式のガスセンサ」で、「現場で交換可能」というタイプのセンサは当社が業界に先駆けて開発したものということです。
業界で使われるガスのうち一部のガス種において、ガスを検知するために熱分解が必要であり、機器と同サイズの熱分解コンバータを設置する必要があったのですが、当社は熱分解コンバータを一体化しつつ既存サイズに収めたセンサユニットを開発しました。2019年から販売を開始し、他社との差別化を図っています。
03_2026年3月期第3四半期決算概要 キャッシュフロー

さて、当第3四半期における現金および現金同等物は、投資活動及び財務活動において減少したものの、営業活動において増加し、前年度末に比べ28億6,900万円増加して215億8,200万円、前期末比15.3パーセント増となりました。
03_2026年3月期第3四半期決算概要 財政の状況(B/S)

次に財政状況についてご説明します。
総資産は前期末比54億8,300万円増の727億7,100万円となりました。率として8.1パーセントの増です。主な要因は現金及び預金が35億4,000万円増加、及び棚卸資産が13億800万円増加したことです。
負債は前期末比19億600万円増の179億3,300万円となりました。率として11.9パーセントの増です。主な要因は、支払手形及び買掛金が12億5,900万円増、電子記録債務が11億4,200万円増したことです。
また純資産は前期末比35億7,700万円増の548億3,700万円となりました。率として7.0パーセントの増です。主な要因は自己株式が5億9,500万円増加したものの、利益剰余金が32億7,100万円増加、及びその他有価証券評価差額金が8億6,900万円増加したことです。
この結果、自己資本比率は前期末比0.8ポイント減の70.0パーセントとなりました。
04_2026年3月期業績予想の修正 修正内容(2025年4月1日〜2026年3月31日)

第3四半期決算の結果を受け、こちらのとおり業績予想を上方修正しました。
売上高については、アジア向けの販売が低調に推移したものの、北米向けの電池式メタン警報器及びガスセンサの販売が好調であったことから、概ね前回発表予想の水準となる見込みです。
利益については、相対的に収益性の高い北米向けの販売が好調であったことや、DX化の推進など業務効率化に努めたことにより、淀川工場本格稼働に伴う経費増の影響を吸収し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前回発表予想を上回る見通しです。
05_株主還元 配当金の推移

続いて、株主還元についてです。当社は株主のみなさまに対する利益還元については「中期経営計画2025-2027」において配当性向30パーセントを目指すことを掲げています。
今回の業績予想の修正を踏まえ、株主のみなさまからのご支援にお応えするため、1株当たりの期末配当予想を直近の配当予想より25円増配し95円とします。
06_トピックス 地域住民参加の津波避難訓練を初開催しました

続いて、最近のトピックスです。
12月3日に、当社淀川工場にて、地域住民参加の津波避難訓練を初めて実施しました。大阪府に大規模な地震が発生し津波警報が発報されたと想定した訓練で、淀川区役所・町内会・福祉施設の関係者、地域住民など58名と当社従業員122名、合計180名が参加しました。
昨年1月に開所した淀川工場は、近隣エリアに津波避難ビルが少ないことから、長年お世話になっている地域への恩返しとして大阪市に津波避難ビルの申請を行い、指定されました。
今後も訓練と振り返りを重ね、有事に備えていきます。
06_トピックス 当社の水素ガス検知器が都心の地域熱供給プラントに採用

赤坂熱供給株式会社さまが運営する地域熱供給プラントに、当社のガス検知部が採用されました。
赤坂熱供給株式会社さまは、赤坂5丁目地区のビル群にエネルギーを供給しており、この度東京都心部では初となるグリーン水素を活用した熱源設備を導入しました。
この水素設備導入にあたり、安全対策として当社の水素ガス検知器「PD-14」30点と警報盤「UV-810」2点が設置されました。また、冷凍機設備用として冷媒ガス検知部「PD-14」も採用されています。
ガスセンサ技術で、世界中のガス事故をなくす

以上で、2026年3月期第3四半期決算説明を終了します。
当社は「世界中のガス事故をなくす」という設立当初からの変わらない思いを基に、日本から世界へ、保安・防災だけでなく快適な環境づくりへ事業の範囲を広げています。
今後とも、当社を応援いただければと思います。本日はご清聴ありがとうございました。
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