オプロ、売上高・各段階利益は修正後の業績予想を上回り着地 投資を継続しながらも収益性が向上
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里見一典氏:株式会社オプロ代表取締役社長の里見一典です。ただいまより、株式会社オプロ2025年11月期通期決算説明会を行います。どうぞよろしくお願いします。
本日は2025年11月期通期実績、2026年11月期通期業績見通しをご説明した後、会社概要・事業内容、成長戦略および中期経営目標についてもお話しします。
主要KPI

2025年11月期通期実績をご報告します。
主要KPIです。ARRは21億7,000万円となりました。ARR成長率は前期末比で15.1パーセント、現在の契約社数は1,546社です。ARPUは140万円、月次解約率は0.35パーセント、従業員数は119名となっています。
トピックス

トピックスです。2025年11月期の目標として掲げていた政府情報システムのためのセキュリティ評価制度であるISMAPへの登録は、おかげさまで無事完了しました。
2025年12月末、当社のデータオプティマイズソリューションである「カミレス」および「帳票DX」がクラウドサービスのリストに登録されました。これにより、中央省庁や独立行政法人の調達のみならず、地方公共団体やその外郭団体の調達においても大いに効果を発揮すると考えています。
また、高いセキュリティ評価が認められていることから、民間企業においても調達の際に一定の効果が期待されています。
トピックス

もう1つのトピックスです。当社が目指している収益の多様化に資するものとして、ユーザベース社に対し、当社の帳票出力サービス「oproarts(オプロアーツ)」をOEM提供することが決まりました。
ユーザベース社の新サービスとして「Speeda AI Agent for Salesforce」があり、この帳票出力機能に当社のサービスが採用されています。現在すでにデリバリーが開始されています。
業績サマリー

業績サマリーです。2024年11月期と比較しながら、2025年11月期の実績をご説明します。
売上高は25億5,200万円で、前期比で4億4,700万円増加しました。その増減率は21.3パーセントとなっています。また、第4四半期に修正した計画比でも100.9パーセントの達成となりました。
営業利益は3億3,100万円で、増減額は1億1,700万円、増減率は54.7パーセントとなりました。計画比で115.6パーセントの達成となりました。
経常利益は3億3,700万円で、増減額は1億2,600万円、増減率は59.9パーセントとなりました。計画比で115.3パーセントとなっています。
当期純利益は2億4,100万円で、増減額は9,000万円、増減率は59.9パーセントを記録し、計画比では122.1パーセントとなりました。
当期純利益が経常利益に比べて若干低めとなった要因として、「monday.com」向けの追加開発中断に伴い、特別損失として合計約2,000万円を計上したことが挙げられます。
売上高(四半期推移)

売上高の四半期推移です。順調に推移していますが、ARRの成長がやや低調な結果となりました。そのため、ストック売上比率は微減していますが、引き続き高水準を維持しています。
一方で、今年開始したプロフェッショナルサービス、つまりコンサルティングサービスの強化は非常に順調に進みました。ストック比率は82.8パーセントですが、フロー売上であるプロフェッショナルサービスが堅調に伸びており、当社としては好意的に捉えています。
ARR(四半期推移)

ARRの四半期推移です。前期比プラス15.1パーセントという結果で、当社としては少し残念に感じています。平均で30パーセント近くの成長が必要と考えており、引き続き努力を続けていきたいと思います。
ARRの伸びが計画に対してやや低かった原因として、まずエンタープライズ案件が増えた点は良かったものの、時間がかかるという課題があります。
さらに、公共案件が遅れる場合もあります。公共案件は一度遅れると半年、場合によっては1年遅れることもあり、そのような状況を2025年11月期で経験しました。
反面、それをオンボーディングするためのコンサルティングサービスが非常に有用だったことも、この1年間で気づかされたことです。
契約社数及びARPU(四半期推移)

契約社数およびARPUの四半期推移です。契約社数は前期比プラス10.2パーセント、ARPUは104万7,000円と順調に推移しています。
月次解約率(四半期推移)

月次解約率の四半期推移です。低い水準で安定しており、今年は0.35パーセントで着地しました。引き続き、この低い解約率を維持していきたいと考えています。
営業利益の増減要因

営業利益の増減要因についてご説明します。売上は前期比で21.3パーセント増加しました。
一方で、売上原価は9.7パーセントの増加にとどまりました。コンサルティングサービスを開始しましたが、外注比率が低く、大部分を内製化できたことが要因の1つです。また、ARRが想定を下回り、結果的に原価を抑えられた点も挙げられます。
さらに、人件費では従業員の昇給を積極的に行い、採用も進めた結果、前期比17.1パーセントの増加となりました。
広告宣伝・販売促進費は、2025年11月期はISMAP取得に伴うコンサルティングサービスや監査費用が発生したことから、前期比33.9パーセント増加しました。
また、その他販管費および一般管理費は前期比44.3パーセントとやや多めの増加となっています。これはAIへの投資を大幅に加速させたことによるものです。その結果、一般管理費が上昇しました。
ただし、それを十分に吸収できるだけの営業利益を確保しており、営業利益は前期比54.7パーセント増加しています。
従業員数(期末推移)

従業員数です。上期に6名、下期に6名のキャリア人材が入社しました。そのうち4名は管理職クラスであり、重要なポストで順調に採用を進められた1年となりました。また、2025年4月には新卒社員が13名入社し、結果として従業員数は119名となっています。
退職率は引き続き低水準で安定しており、今年も約8パーセントを下回りました。退職者数はここ数年では多い9名となっていますが、分母を考慮すると低い退職率と言えます。
IPOを実施した翌年は退職者が増えるのではないかと予想していましたが、退職率は当初の想定よりも低く抑えられました。結果として9名にとどまったことは、会社がしっかり成長していることの1つの証ではないかと考えています。
貸借対照表

貸借対照表です。資産の部からご説明します。固定資産は、前期末比で6,700万円増加しました。新しいサービスの開発が順調に推移していることにより若干増加しています。将来への投資として、数字に表れてくると考えています。
流動資産は、現金が前期末比で8億8,500万円減少しました。実質的にリスクのない金銭信託を12億円分購入したためです。非常に安心なものを購入しており、悪影響を及ぼすとは考えていません。実質的に流動資産も前期末比で4億2,100万円増加しています。
流動負債は、前期末比で2億4,200万円増加しました。流動負債の約3分の2を占めているのが契約負債です。
ライセンスはお客さまと原則年間契約を結び、代金を一括前払いでいただいているため、売上計上前には契約負債として計上されます。したがって、契約負債の増加は、当社が着実に成長していることを示しています。
2025年11月期も前期末比で1億5,900万円増加しており、契約が着実に増えてきていることがわかります。
純資産は13億2,500万円となり、前期末比で2億4,500万円増加しました。これは当社が着実に利益を上げられている結果です。その結果、自己資本比率は47.6パーセントとなりました。
一方で、積み上げたキャッシュの活用方法は今後の課題として捉えています。すでに役員会でも使途についてさまざまな議論を進めています。
業績見通し

2026年11月期通期業績見通しについてご説明します。2026年11月期の見通しは、売上高が32億2,600万円を計画しており、前期比で増減額は6億7,400万円、増減率は26.4パーセントです。
営業利益は4億1,800万円を計画しており、増減額は8,700万円、増減率は26.4パーセントとなっています。経常利益は4億3,100万円を計画しており、増減額が9,400万円、増減率は27.9パーセントです。当期純利益は3億400万円で、増減額は6,300万円、増減率は26.2パーセントです。
2026年11月期は強気の計画となっていますが、特に下期に、2025年11月期に実施した投資効果が現れてくるものと考えています。「ISMAP」の効果は2026年6月以降に見えてくる見込みです。そのため、当社では下期に一気に加速する計画としています。
会社概要

今ご説明した計画を実行するにあたり、あらためて当社の事業内容についてご説明します。
設立は1997年4月で、代表は私、里見一典が務めています。2025年11月時点で従業員数は119名、資本金は約4億8,500万円、本社は東京都中央区に構えています。一昨年には営業所として大阪オフィスを設立しました。事業内容は法人向けクラウドサービスの提供です。
マネジメント体制

マネジメント体制です。常勤役員は代表取締役社長の里見、取締役の安川、吉田です。社外取締役は宮澤、内田、長井が務めています。また、常勤の監査役は澤野で、社外監査役は大塚、澤田の2名です。
役員は常勤4名、非常勤5名の体制で会社をマネジメントしています。
経営方針

経営理念についてご説明します。「謙虚」「誠実」「進取」を掲げています。「謙虚」とは、人を敬い尊敬することを表しています。つまりお互いを認め合うことです。
「誠実」は、人や仕事に真面目に対応すること、「進取」は自ら率先して新しいことを誰よりも早く取り込むことを表しています。
当社のミッションは、我々のサービスを通じて「make IT simple」を実現することです。それに資するサービスを提供していきたいと考えています。
また、当社はソフトウェアを提供する企業であるため、製品やサービスに対して「Less is More」という明確なポリシーを掲げています。これは「無駄を省くことで、さらにより良いものになる」という意味です。このポリシーに基づいて製品の開発やサービスの提供を行っています。
事業内容

事業内容は大きく2種類あります。1つはデータオプティマイズソリューションです。帳票をベースとしたソリューションで、帳票形式のインプットとアウトプットを提供しています。
もう1つはセールスマネジメントソリューションです。いわゆる販売管理ソリューションで、特にサブスクリプションビジネスの販売管理に強みを持っています。
収益モデル

当社の収益モデルです。売上の約80パーセントはストック型モデルで、当社のサービスやライセンス利用料を月額課金でいただいています。
もう1つはフロー型モデルで、こちらはプロフェッショナルサービスの売上です。具体的には、コンサルティングや帳票開発などを提供するサービスで、売上全体の約20パーセント弱を占めています。
売上の80パーセントがストック型モデルであるため、前半は進捗が緩やかで、見た目の進捗率は低く見える傾向にありますが、後半にかけて大きくなっていきます。これが当社のビジネスモデルです。
主要顧客

主要顧客です。スライドに挙げているのは、事例をご提供いただいているお客さまです。その他にも多数のお客さまがおり、現在1,500社以上でご利用いただいています。
データオプティマイズソリューション

簡単にサービスをご紹介します。まず、データオプティマイズソリューションです。インプットでは「カミレス」と「帳票DXモバイルエントリー」、アウトプットでは「帳票DX」と当社初のクラウドサービスである「oproarts」を提供しています。
現在「oproarts」はOEMでの提供が中心となっており、メインストリームは「帳票DX」です。
帳票出力サービス「帳票DX」

アウトプットツールである「帳票DX」についてご説明します。帳票とは、仕事で使用するすべての文書を指します。一般的なものから個社固有のものまで存在し、これらを美しく迅速に出力し、簡単に作成できることがサービスの特徴です。
帳票出力サービス「帳票DX」

「帳票DX」では、PDFや「Microsoft Office」のファイルなど、あらゆる形式のファイルで出力できることが特徴の1つです。
美しい帳票作成のために、当社ではUDフォントを含む「モリサワフォント」を採用しており、このフォントを埋め込んでPDFを出力できます。この「モリサワフォント」は、特に公共部門のお客さまや大手上場企業のお客さまに好んで使用されているものです。
また、単に帳票をアウトプットするだけでなく、その後続業務の自動化も実現します。例えば、電子署名やクラウドのファイリングシステムへの登録などがワンプッシュで行えます。
導入事例

導入事例を簡単にご紹介します。日本郵政コーポレートサービス株式会社は日本郵政グループ全体のシェアードサービスを担う会社です。
例えば、給与明細を40万人に一斉配信するなどの業務を行っており、40万人の職員の方々をサポートする「落ちないサービス」として、当社のサービスをご利用いただいています。
採用事例

金融系の企業である株式会社セブン・ペイメントサービスでは、従来、取引先とのやり取りの大部分で紙が使用されていましたが、当社のサービスで電子化しています。
金融/行政機関向け電子申請サービス「カミレス」

インプットツールである「カミレス」は、紙の申請書を簡単に電子化するソリューションです。紙の申請書をスキャンして画面に取り込み、マウス操作だけで入力フォームを作成できる仕組みになっています。最新ではAI機能を搭載し、PDFを読み込むだけで自動的にフォームを作成することも可能です。
また、単に入力フォームを作成するだけでなく、審査や承認のワークフローも一気通貫で対応できます。さらに「Salesforce」のプラットフォーム上で構築されているため、データの安全性が極めて高いことも特徴です。
OEMでセールスフォース・ジャパン社と契約しており、「Salesforce」の仕組みがなくても「カミレス」の導入が可能です。そのため、公共部門でもこのソリューションが受け入れられています。
導入事例

最近の導入事例として、株式会社かんぽ生命保険での採用事例があります。コールセンターにおいて保険金の支払い業務に「カミレス」を導入することで、業務負荷を大幅に軽減しています。翌日には入金を実現するスピーディなビジネスも体現しています。
この事例は「YouTube」やタクシー広告などで紹介するなど、お客さまにも事例発表にご協力いただいています。
採用事例

大田区の「学童保育オンライン申請システム」は当社が直接入札で受注した案件で、当社のコンサルティングサービスを提供しました。
目安として、5,000万円から1億円規模の案件は、当社が直接入札する方針で取り組んでいます。こちらはその一例で、実際に今年に入ってから本番稼働しています。
セールスマネジメントソリューション

セールスマネジメントソリューションについてご説明します。販売管理ソリューションで、特にサブスクリプションビジネスに強い販売管理ソリューションです。
無形・有形のサブスクリプションビジネスに対応しています。「ソアスク」はソフトウェアなどのサブスクに対応し、「モノスク」は物品が関連するサブスクに対応しています。
物品が関わる場合には、デリバリーや設置、メンテナンスなどさまざまな要素が絡んできます。それらに対応する追加機能を備えたものが「モノスク」です。
無形商材のサブスクビジネス管理サービス「ソアスク」

「ソアスク」「モノスク」では契約管理が構築されており、お客さまの稼働状況を含めて正確に管理できることが特徴です。
もう1つの特徴は見積もりの仕組みで、多様なプライシングに対応しています。従量課金を含め、ID課金やその他さまざまな形式に対して柔軟にプライシングが可能である点が、このサービスの重要な特徴となっています。
採用事例

株式会社ユーキャンでの「ソアスク」導入事例です。同社では新しいサブスクリプションビジネスを開始され、そのサービスを「ソアスク」で管理いただいています。
有形商材のサブスクビジネス管理サービス「モノスク」

「モノスク」では、先ほどもお話ししたとおり、いわゆる物の管理が関わってきます。そのため、在庫と連携したデリバリー、設置、メンテナンス、消耗品の補給などを管理できる点が特徴です。
導入事例

株式会社MTGの導入事例をご紹介します。同社ではかなり前から「モノスク」をご利用いただいており、サブスクリプションビジネスが大きく成長されています。そのため継続的に追加IDや新しいサービスのご発注をいただいており、非常に良好な関係を構築しています。
3つの成長戦略

ここからは2026年11月期の計画について、成長戦略・中期経営目標をご説明します。
まず、3つの成長戦略を考えています。1つ目はエンタープライズ市場の開拓、2つ目は収益基盤の多様化、3つ目はAIネイティブカンパニーを目指すことです。
エンタープライズ顧客

エンタープライズ顧客に関する指標についてご説明します。
まず注目すべきはARPUです。1社当たりのARRが圧倒的に高く、平均140万円に対し、500名以上の従業員を有するエンタープライズのお客さまでは320万円を超えています。
エンタープライズ顧客のARR比率は、社数は少ないものの全体の約60パーセントを占めています。ここを今後増やしていくことが非常に重要です。
エンタープライズ顧客の成長計画

2026年11月期はエンタープライズ顧客の獲得に向けて、次のような数値を計画として検討しています。
ARR計画は、前期末比30.4パーセント増の約17億円まで引き上げることを目指しています。社数計画は、前期末比12.3パーセント増の446社を目指しています。
また、ARPUの計画は前期末比16.1パーセント増とし、約326万円から379万4,000円への引き上げを目指します。
エンタープライズ市場の開拓

これらの計画達成に向けた取り組みをご説明します。
まずは、戦略的なコンサルティングを徹底して行うことです。案件の金額規模は5,000万円から1億円前後です。この規模の案件は、アクセンチュア、デロイト トーマツ、日本IBM、NTTデータのような大手コンサルティングパートナーではあまり手を出すことがありません。
このような案件を獲得していかなければ、目標数値の達成は難しくなります。当社のコンサルティング部門がそれらの案件を担い、確実に獲得していく方針です。
そこで業務の効率を高めるために、AIの活用を積極的に進めています。AIを活用した戦略的なコンサルティングを通じて、進化したサービスを提供し、着実にライセンスを獲得していきたいと考えています。
また、エンタープライズのお客さまは、当社の製品にプラスアルファの機能を期待されており、特に近年はAI機能へのニーズが高まっています。AI機能を確実にサービス化し、提供していく方針です。
1億円以上の案件は大手コンサルティングパートナーとの関係が必要です。これまで実施していなかった代理店契約なども含めて、より深く関係を強化していきたいと考えています。
さらにこれらの成果をPRし、発信することも非常に重要です。実際に2025年11月期ではかんぽ生命での導入事例は非常にインパクトを与えるものとなり、この事例に関連する案件もかなり増えています。
このような事例をしっかりと提示することが、エンタープライズのお客さまに対して着実に効果をもたらすと実感していますので、取り組みを確実に進めていきます。
収益基盤の多様化

収益基盤の多様化です。数年前から「帳票DX for SmartHR」を展開していますが、ここ数年間の結果を踏まえ、エンタープライズのお客さま向けにさらに特化する方向で考えています。
2026年11月期は、リプライシングを含め、より高単価のビジネスへと移行する計画を進めています。さらにアクセルを踏んでいきたいと考えています。
2025年にローンチした「帳票DX for SAP」にも、2026年11月期はさらに力を入れていきます。
SAP社とは正規パートナーとして「Buildパートナー」契約を結んでいます。当社が提供するソリューションに加えて、SAP社が提供するプラットフォーム「BTP(Business Technology Platform)」をセットで提供しているのですが、日本国内では実績が少なく、エンドユーザーへのデリバリーには時間がかかる状況でした。
その影響もあり、2025年11月期ではビジネスを立ち上げきれなかった部分がありました。しかし、2025年の末頃には注文をいただいたお客さまへのデリバリーが進み、現在はデリバリー体制が整っています。そのため、こちらについてもさらにアクセルを踏んでいきたいと考えています。
また、弁護士ドットコム株式会社に提供しているOEMは、毎年着実に成長を遂げています。このようなOEMの提供先を今後も着実に増やしていきたいと考えています。
その1つとして、先ほども触れたユーザベース社への「oproarts」が挙げられます。ユーザベース社の新しいAIエージェントサービス「Speeda AI Agent for Salesforce」に採用いただきました。
「oproarts」をOEMとして提供するチャレンジを行ってきた中で、1つの課題がありました。それはOEM先となるお客さまに、当社のサービスを理解していただき、連携するための仕組みをご自身で作っていただく必要があったことです。
「作っていただく」ことはハードルが高く、先に進むお客さまが少なかったのですが、AIの登場により簡単に連携アプリケーションを構築できる時代となりました。このハードルは大きく下がり、当社でもAIを活用したサンプル作成を行っています。しっかりと提案を行い、OEM先をさらに増やしていきたいと考えています。
オプロが考えるAIネイティブカンパニーとは?

当社が考えるAIネイティブカンパニーについてご説明します。
1つは人材採用に関する考え方です。スライドには「自律型人材へのシフト」と記載しています。従来はプログラムが書ける優秀な人材を大切にしてきました。それは現在も重要ですが、それだけでは不十分です。自ら考え、自ら行動できる人こそがAIを活用できる人材です。
AIを活用する人は、自分の仕事内容をきちんと理解していますので、適切に質問し、必要な答えを導き出すことができます。だからこそ、その回答が正しいかどうかも判断できるのです。
そのような人材を増やさなければ、AIは活用できません。AIを使うことでAI自体も進化し、逆に人も進化します。そのため、自ら考え自ら動ける人材を採用していく方向へと、採用基準を変えていきたいと考えています。
2028年11月期までに200名以上の体制を整える計画をお伝えしてきましたが、2026年11月期の進捗を踏まえて見直しを検討しています。
どの程度見直せるかはまだ結論が出ていません。そのため、2026年11月期は引き続きAIへの投資を進めながら、社内へのAIの定着を図り、その結果を踏まえて2027年11月期には新しい採用計画を発表する予定です。
また、AIを利用するだけでなく、製品開発に活かしていくことも考えています。
AIネイティブ企業変革の新たなステージへ

AIネイティブ化を事業成長のドライブ要素として加え、2026年11月期はAI活用により業務効率の30パーセント向上を目指しています。
AI活用プロダクトに関しては、コミュニティを発足する予定です。このコミュニティには、既存のお客さまにご参加いただきたいと考えています。
今年2月に開催するユーザー会では、新たなAI活用プロダクトに関するコミュニティを立ち上げます。AI活用プロダクトをお客さまと共に進化させていき、2027年11月期にはマネタイズを実現したいと考えています。
また、コンサルティングサービスはAIの活用により効率的かつ迅速で正確な対応が可能となりますので、このモデルをお客さまに提供していきたいと考えています。
若手が挑む「AI Native」への第一歩

当社では2025年11月期の初めから「AI Architects Alliance(トリプルA)」というプロジェクトを進めてきました。若手を中心に集まり、データオプティマイズソリューションとセールスマネジメントソリューションそれぞれで新しいAI活用プロダクトを検討しました。
その中からいくつかの製品化に踏み切り、今年2月にベータ版を提供する予定です。これらの製品を、お客さまを含めたコミュニティの中で成長させていきたいと考えています。
「AI Architects Alliance」プロジェクトについては「note」を通じて発信していますので、お時間のある際にご覧ください。
顧客と共創する「オプロ AI活用コミュニティ」

先ほどお話しした「オプロ AI活用コミュニティ」は、今年2月に開始を予定しています。基本的には既存のお客さまと共に進めていく方針です。
そこでは新しいサービスをご利用いただく際に特別なコストは発生しない予定です。実際のマネタイズは、その後に検討していく考えです。ただし、AIを利用する従量課金の部分はお客さまにご負担いただく予定です。
組織図

組織を非常に柔軟かつ迅速に動かすために、組織変更を行いました。従来のDX推進本部を解体し、各営業部の責任者に執行役員を就任させています。
エンタープライズ営業部の部長には椿、金融・公共AI&DX営業部の部長には石川、グロースビジネス営業部の部長には本田を任命しました。これらの執行役員が責任を持ってリードし、2026年11月期のチャレンジングな数値目標の達成に向けて進んでいきたいと考えています。
また、2025年11月期にはコンサルティングを提供する部門としてCXバリュー戦略本部を立ち上げ、しっかりと機能させることができました。AIを活用してさらに進化させていきたいと考えています。
中期経営目標

中期経営目標では2025年11月期を投資の年と位置づけていましたが、2026年11月期からは本格的に「Rule of 40%」に対応していきます。
2025年11月期は39.6パーセント程度と若干目標に達していません。計画段階では40パーセントを超える見込みでしたが、2025年11月に売上が想定以上に伸びたことにより、「Rule of 40%」を若干下回る結果となりました。
今後は売上をさらに増やすことで「Rule of 40%」に近づけていきたいと考えています。
中期経営目標(ARR)

ARRです。古くから当社をご存じの方はすぐにお気づきのことと思いますが、ARR100億円の目標達成時期を1年延ばすことになりました。大変申し訳ありません。
2025年11月期の成長率は想定よりも低く、30パーセント近い成長が必要であることを考えると、2030年11月期に達成するのは難しい状況です。
当然のことながら決してあきらめたわけではありません。2026年11月期の目標を確実に達成し、2027年11月期のチャレンジングな目標に取り組める体質を整えれば、あらためて2030年11月期の目標に近づけると考えています。
特に、ISMAPの登録は中期戦略を実行する上で非常に重要なポイントとなります。政府の案件は数十億円規模になることも多く、その際にはほとんどの場合にISMAPが前提条件となります。これらに参加できるようになるということは非常に大きなことと考えています。これらの入札に常に参加することで受注率を高め、この数字を一気に引き上げていきたいと考えています。
質疑応答:成長に寄与した要因について
「業績の進捗を見ると、これまでよりも一段上の成長軌道に乗っているように感じます。何が一番寄与しているのでしょうか?」というご質問です。
当社はコンサルティング部門を立ち上げ、直接コンサルティングを提供してサービスを販売する取り組みを行いました。この施策が確実に寄与したと考えています。
当初は小さな規模で導入し、その後実際に稼働して本番運用に進むPoCのプロセスを加速させることで、ARRの成長にもつながると考えています。
質疑応答:エンタープライズ向けの開発・導入工期について
「エンタープライズ向けの開発・導入は、これまでと比較してどの程度工期が長いのでしょうか?」というご質問です。
案件によって異なりますが、ARRで1,000万円を超える案件、2,000万円や3,000万円規模の案件は、半年から1年、場合によっては1年以上延びてしまうケースも多く見られます。
そのため、より小さな規模の案件を、回転率を上げながら獲得するなど、さまざまな対策を講じていく必要があると考えています。
質疑応答:人材獲得の具体的な方針について
「具体的にどのような人材の獲得に動いていますか?」というご質問です。
先ほども申し上げましたが、AIを活用できる人は自らの仕事を理解し、自ら質問することができます。また、欲しい回答を明確に把握していますので、このような人材は当社が考える「自律型人材」に該当します。
一方で、指示を待ち、指示された仕事のみを遂行する人は、厳しい言い方かもしれませんが、今後さらに困難な状況に直面する可能性があります。これがいわゆる「AI格差」の表れといえるでしょう。AIを使える人と使えない人の差はますます顕著になっていきます。
さらに、AIは使用するほど性能が向上します。そのため、賢くなったAIをさらに活用できる人材が必要となります。一方で、AIを使えない人のもとではAIの進化も停滞します。
AI活用は人材の成長をも促進するため、当社としては、このような能力を持った人材の確保に注力していきたいと考えています。
質疑応答:2026年11月期の売上見込みについて
「2026年11月期は前期よりも売上成長率が高くなる予定ですが、現時点で前期よりも売上見込みの高い商談が増えるという認識で合っていますか?」というご質問です。
ご認識のとおりです。特にISMAP関連については、今年6月以降の案件でその効果が見えてくると思います。
質疑応答:プロフェッショナルサービス比率の増加について
「プロフェッショナルサービスの比率が増えているのは問題ではありませんか?」というご質問です。
問題とは捉えていません。現在もストック売上が80パーセントを超えています。
プロフェッショナルサービスでは当社が直接コンサルティングを行って導入を推進しており、その後、本番のIDが導入されます。この回転を確実に回すことでその先のARRの獲得も増えていきますので、しっかりと対応していきたいと思います。
特にエンタープライズのお客さまにこのようなケースが多くなっています。
質疑応答:ISMAP登録のインパクトについて
「ISMAP登録のインパクトについて、イメージが湧きません。具体的にご説明をお願いします」というご質問です。
簡単に言えば入札の参加条件に関連しています。数億円、何十億円規模となる国の案件では、ISMAP登録を前提とするものが非常に多くなっています。ISMAPに登録されていなければ、入札に参加することはできないのです。
ISMAP登録により、単価の大きい案件の商談に参入することが可能になります。
質疑応答:株式の流動性向上について
「掲示板やSNSでは、上場時から『株が買いづらい』『売りづらい』と言われ続けています。流動性向上についてどのようにお考えですか?」というご質問です。
こちらは常に重要な課題であり、有識者を交えて検討も進めています。現在、詳細なご説明はできませんが、常にこの問題を意識しながら動いています。
一例として、以前存在していた持株会を一度解散し、新しい持株会を設立することで、社員のモチベーション向上につながるような施策を講じています。それにより、社員自身が売りやすい環境を整備するなど、さまざまな工夫を進めています。
質疑応答:「Rule of 40%」未達成の背景について
「今期からの『Rule of 40%』達成に向けて、これまでさまざまな取り組みを進めてこられたことは理解しています。その中で、今期計画や『Rule of 40%』の数字に至っていない点について、背景や考え方をご説明いただけますでしょうか?」というご質問です。
計画の作成段階では「Rule of 40%」になっていましたが、2025年11月に想定よりも高い売上が計上されたことから、計画を超えることになりました。その結果、実際にみなさまに発表する段階では「Rule of 40%」を若干下回る結果となりました。
しっかりと努力を重ね、最終的に「Rule of 40%」に近づけるよう取り組んでいきます。
質疑応答:ARR100億円達成に向けた中期計画について
「中期経営目標として挙げられているARR100億円の目標達成時期が、1年延長されました。株主としては、今後の成長イメージをより具体的に理解したいと考えています。今後、例えば3年程度の期間を区切った中期計画やマイルストーンを示していただく予定はありませんか?」というご質問です。
中期計画の開示は社内で検討中であり、適切な時期に開示を予定しています。
質疑応答:契約社数の拡大余地について
「2,000社以下の契約社数で、四半期ごとにわずか数十社ずつしか増えていません。この契約社数は、将来的に何社ぐらいまで伸ばせる余地があるのですか?」というご質問です。
正直なところ、契約社数の伸びについては大いに可能性があると考えています。
我々自身も現状では低いと認識しています。
特にエンタープライズのお客さまをターゲットに設定していますので、現在の社員数や体制ではどうしても社数が少なくなってしまう状況があります。社員数や規模を着実に増やしていくことで、さらに成長させる余地が十分にあると考えています。
質疑応答:行政・公共案件の利益率について
「行政・公共案件は利益率が低くなりがちではないでしょうか?」というご質問です。
現在チャレンジしている最中ですが、利益率が低くなる印象はそれほどありません。価格に見合ったかたちで採用いただけていると理解しています。
さらに、当社のサービスは競合との差別化が明確であり、選定が非常に容易で比較対象となる企業が少ない点も特徴的です。
例を挙げると、入力に関するツールでは安価なものもありますが、それらは単純な入力機能のみで、後工程のワークフローやアウトプットの機能を備えていません。一方で、非常に高額なサービスはすべての機能を持っているものの、価格の高さと使用時の技術的ハードルの高さが課題です。
当社の「カミレス」などのサービスはちょうどその中間に位置し、うまくはまっています。その結果、利益率も一定程度確保できていると考えています。
もちろん、今後将来的には競合が出てくることも考えられます。技術的に差別化できるサービスを提供することで、引き続き利益率を維持・向上させていきたいと考えています。
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