【来週の注目材料】日銀会合は展望レポートでの物価見通しに注目

著者:MINKABU PRESS
投稿:2026/01/17 17:10
【来週の注目材料】日銀会合は展望レポートでの物価見通しに注目

 22日、23日に日銀金融政策決定会合が開催されます。前回12月の会合で0.25%ポイントの利上げを決定した直後ということもあり、今回の会合では据え置きで見通しが一致しています。注目は声明、植田日銀総裁の会見及び経済・物価情勢の展望(展望レポート)となります。

 声明や総裁会見では今後の追加利上げに向けた姿勢がどこまで示されるかがポイントとなります。前回12月の会合は、声明で一部タカ派な表現変更が見られましたが、会合後の会見はハト派的と評価されました。  声明では10月会合でみられた「消費者物価の基調的な上昇率は、成長ペース鈍化などの影響を受けて伸び悩む」の一文が削除され、「基調的な物価上昇率と消費者物価(除く生鮮食品)の上昇率はともに徐々に高まっていく」とされました。10月の声明での成長ペース鈍化は、同会合での展望レポートで海外経済の減速が下押し要因とされていましたので、12月会合時点で不透明感が低下し、状況が改善していること自体には違和感はありません。  会見では声明にある「現在の実質金利がきわめて低い水準にある」の意味について質問を受け、「(中立金利の)推計値のある種下限にはまだ少し距離がある」との説明を行いましたが、その一方で「中立金利の推計値は相当なばらつきがあります。その水準を前もって特定することは難しく、かなりの幅を持ってみる必要があるというふうに考えています」と、中立金利水準の絞り込みが難しいとの見方を示しました。植田総裁は12月4日に参議院財政金融委員会に出席した際に、「現在はかなり広い幅でしか推計できていない概念だが、今後もう少し狭めることができたら適宜公表していきたい」と発言していましたので、今回の会合で中立金利をある程度絞った形で示し、今後の利上げに向けた期待感が広がるとの市場の期待に対して、ややハト派的という印象を与えるものとなりました。

 今回の声明や会見でも基本的に12月の姿勢が踏襲されるとみられます。円安進行のけん制もあり、追加利上げにより前向きな姿勢が示されると円買いとなります。

 展望レポートでは2026年度中の消費者物価指数(除く生鮮食品)の見通しが注目されます。10月の展望レポートでは前年度比+1.8%と7月展望レポートと同水準が示されました。賃金の上昇見込みなどによって、同見通しが上方修正され、2.0%台に乗せるようだと、追加利上げのハードルが大きく下がり、円買いにつながる可能性があります。なお、前回並みであっても利上げのハードルが下がる可能性があります。2025年12月31日をもって、ガソリン税の暫定税率が廃止されました(軽油については2026年4月1日廃止)。これにより物価は下押し圧力がかかっています。10月の展望レポートではまだ廃止が決定しておらず、織り込まれていない旨の記載と、廃止した場合、1年間、0.2%程度物価が押し下げられるとの見通しが示されました。今回の発表に当てはめると+1.6%まで下方修正される形となります。今回、その分を含めても1.8%程度の見通しが示されると、事実上の上方修正となり、円高材料として意識される可能性があります。

MINKABUPRESS 山岡

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

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