エーアンドエーマテリアル、不燃建材メーカーとして100年を超える歴史 主力「けい酸カルシウム板」は国内トップシェア

投稿:2026/01/14 13:00

目次

巻野徹氏(以下、巻野):株式会社エーアンドエーマテリアルの巻野です。本日はお忙しい中、当社グループの投資家のみなさま向けの説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

本日はみなさまに「エーアンドエーマテリアルとは?」というテーマで、当社グループの製品や事業の内容について少し詳しくご説明します。

その中で、材料をどのように発展させていくのかという観点から、私どもが「Vision2033」と呼んでいる中長期の経営計画についてもお話しします。2033年に当社グループがどのような姿であるべきか、どうありたいかという思いを、若手社員を中心とした20人で策定したプランです。

このプランをご紹介し、当社がその目標に向けて邁進していることをご実感いただければと思います。

また、投資家のみなさまにおいては、株主還元をどのように進めるのかについて、さまざまなご意見や考えをお持ちだと思います。当社グループの基本的な考え方についてご説明します。

会社概要

まず「エーアンドエーマテリアルとは?」からご説明します。現在、本社は港区港南にあり、品川駅から徒歩10分程度のビルの27階に位置しています。

今年2月に従来の横浜市鶴見区から移転しました。この移転により、多くの方が訪れやすい本社となりました。学生のみなさまにも大変好評であり、新入社員の応募者数は昨年の倍増となりました。現在、新しい事務所で新しいエーアンドエーマテリアルグループを作ろうということで、社員一同張り切っています。

当社は1924年に創立され、100年を超える企業です。資本金は約38億円、売上高は約430億円、従業員数は連結で898名、単体で209名の会社です。

経営理念

経営理念についてご紹介します。青は「信頼」、緑は「環境」、赤は当社の基礎技術である熱をコントロールする「情熱」を示しています。これら3つのシンボルカラーをもとに、グループ全体でコーポレートアイデンティティを大切にしながら事業を進めています。

沿革

2000年からの事業成績をグラフにまとめています。ご覧のとおり、自己資本比率は2015年以降大きく改善し、現在は約45パーセントまで回復しました。これは、上場している製造業の中でも十分に競争力のある水準です。

一方で、売上高は低迷していますが、不採算な事業を相当切り離してきた歴史があります。確かな収益が上がるようになったここ1年から2年で、M&Aを含めた事業規模拡大に舵を切っています。

これまでのしなやかでスリムな体制から、多少無駄があっても大きな企業を目指し、規模を拡大しながらも筋肉質な経営へと変革していくことが、現在の経営の根幹となっています。

エーアンドエーマテリアルグループの事業

事業についてです。「エーアンドエーマテリアルといえば建材の会社だ」と考えている方が多いと思います。「太平洋セメントグループの中核建材会社」と四季報にも記載されており、「建築材料を製造している会社だ」と考える方も多いかもしれません。しかし、スライドに示している円グラフのとおり、建築材料は私どもの売上の43パーセント程度です。

もう1つの柱は、工業製品・エンジニアリング事業です。こちらは後ほど詳しくご説明しますが、建材以外の分野が成長し、規模が大きくなってきています。

建設・建材事業

まず、建設・建材事業についてご説明します。スライドに、日本全国の火災件数を記載しています。2024年は約3万7,000件で、なかなか減少しません。当社が製造している建材は「燃えない建材」です。火災によって人命が損なわれることがない点が、当社の建材の真の価値であると考えています。

建設・建材事業

スライドの写真は、下から燃やした試験結果を示しています。左側は木材で、右側が当社の建材です。当社の建材は20分経過してもまったく燃えません。不燃建材は基本的に1時間は燃えませんが、当社の材料を組み合わせた耐火構造では、3時間燃えない特性を持ちます。その間に避難することができ、安心・安全を守る役割を果たしているのが、当社の建材です。

このような特性から、学校や病院、公共施設、百貨店といった多くの人々が集まる場所で使用されています。万一の際には、当社の建材がその場にいるみなさまを守る役割を果たしています。

建設・建材事業

もう少し具体的にどのような場所で使用されているのかについてお話しします。建材にはさまざまなジャンルがありますが、当社が製造している「けい酸カルシウム板」というジャンルにおいては、当社が国内でトップシェアを誇っています。

こちらの製品は、例えば名古屋大学のカフェテリアの壁や天井に採用されています。スライド中央の写真ですが、カフェテリアというより、もはや学食とは異なる雰囲気に仕上がっている場所です。

右側の写真は、つくばにあるイオンモールです。イオンモールに行って天井をご覧になる方は少ないと思いますが、休憩スペースの装飾を施した天井は、基本的に当社の製品で構成されています。

建設・建材事業

当社の建材を分類してまとめています。後ほどさらに詳しくご説明しますが、基本的にはすべて燃えません。これは当社のポリシーであり、「燃えない国を作ろう」という理念のもとに創業した企業として、当社の製品はすべて燃えないことを特徴としています。

建設・建材事業

当社には「ステンドシリーズ」という商品があります。事前にカラーコーディネートを施した板です。スライド左上の写真は、秋田市の市民会館かと思います。朱色の部分や白い部分が当社の板です。

スライド右上の写真は、富良野市の文化会館です。上部に美しい曲線が見られますが、そこに使用されている板が当社の「エフジーボード」という板で、曲面加工が可能です。

また、遮音性に優れており、低音域の響きが良いという特長があります。そのため、日本中のコンサートホールの天井は当社の「エフジーボード」で作られていることがほとんどです。コンサートホールで天井を見る人は少ないかもしれませんが、このようなかたちで貢献しています。

スライド左下の写真は、「BEoNA(ベオナ)」という商品です。当社がこの春に発売した新商品で、セメント風あるいはコンクリート基調の板と、黄色の木目の板が写っています。コンクリートと木材を調和させるコンセプトが多くの方から好評いただいており、このシリーズで販売しています。

スライド右下に示しているのは「トンネライト」という商品で、トンネルの天井に使用されるボードです。トンネルは周囲をコンクリートで囲っていますが、万が一車両が衝突して大規模な火災が発生すると、急激に高温となったコンクリートが爆裂する恐れがあり、復旧に時間がかかります。

しかし、当社の製品を貼ることで、復旧にかかる時間を短縮できます。こちらの写真は環状6号線のトンネルですが、海の森トンネルや首都高速のトンネルにも「トンネライト」が使用されています。

建設・建材事業

耐火被覆工事についてです。これは鉄骨に巻き付けたり吹き付けたりすることで、火から守るものです。鉄骨は強度がありますが、400度から500度になると曲がり、躯体が崩れてしまいます。そのため、当社では400度や500度になっても1時間から3時間耐えられる材料を鉄の周りに巻き付ける工事を行っています。

工業製品・エンジニアリング事業

次に、工業製品・エンジニアリング事業についてご説明します。スライド下部に3つの製品を載せています。説明が難しい部分もありますが、「APコネクター」は主に火力発電所で使用されています。

大きな風が金属の間を通ると、金属同士が衝突して破損する可能性があります。その継ぎ目に非金属製の継手を用いて風力を干渉させる製品です。大きなものでは直径10メートル近く、小さなものでは直径30センチ程度で、プラントの要望に応じて一つひとつ製造しています。

「ディスクロール」はぐるぐる回転するロールで、この上を1,200度の鉄が流れています。鉄を作る際に、真っ赤に燃える鉄が流れる様子を映画などでご覧になった方もいらっしゃるかと思います。その下に敷かれて、ぐるぐる回転しているのがこのロールです。このロールは1,200度に耐えられることに加え、すり減らない製品となっています。

「ロックウール」は、主に船舶で使用されています。船内の防火構造に用いられる製品です。

工業製品・エンジニアリング事業

工業製品・エンジニアリング事業は、先ほどお伝えしたように、船舶やプラントで活用されています。スライド右上に掲載している写真は、香港のラマ発電所です。左下の写真は、溶鉱炉から鉄が溶けて流れ落ちる様子が示されています。このような場面で使用されています。

また、現在は環境・エネルギー事業も行っています。かつては、ゴミ焼却場が外部にさまざまな影響を及ぼすことが懸念されていましたが、当社の製品を活用することで、そのような懸念を解消しています。

現場における社会的課題

当社が現在認識している社会的課題として、人手不足・高齢化に加え、働き方改革の影響により、仕事がなかなか進捗しない状況があります。

工事現場においても、現在は週休2日制が浸透しつつあります。以前は土曜日も工事が行われていましたが、現在は週休2日です。そのため、効率的に工事を進められる仕組みや工法を考える必要があります。このような背景により、当社は取り組みを進めています。

環境負荷への対応については後ほど詳しくご説明しますが、「ヨドックス粒」とLNG船のタンクの保冷工事を得意としています。

社会課題に対する当社の取り組み①

まず、建材は貼って使用する製品です。従来は接着剤とテープの両方を使用していましたが、接着剤を使用せずに貼ることができる「ステンドSpeed工法」を開発しました。

スピードが約20パーセント向上し、接着剤などが不要で、廃棄物が約50パーセント削減されます。これは人手不足や働き方改革に対応した工法であり、現在多くの方に使用していただいています。

社会課題に対する当社の取り組み②

物流倉庫の集約と船を使った運送に積極的に取り組んでいます。現在、物流倉庫はグループ内ですべて統合を進めています。また、グループを超えて、同じ業界内でも物流倉庫を統合し、積載率を上げて効率化を図る取り組みを進めています。

さらに、同じ場所に決まって納品する定点輸送では、船のコンテナを使った輸送を導入し、その規模を拡大しています。

社会課題に対する当社の取り組み③

「ヨドックス粒」という製品についてご説明します。こちらは少し変わった製品で、基本的にヨウ素を利用したものです。ヨウ素といえばヨードチンキに使われていますが、日本はヨウ素の埋蔵量が世界一と言われており、これを利用して消毒剤を製造しました。

現在、鶏舎や鳥小屋の周囲では鳥インフルエンザ対策として、スライド中央に示している写真のように消石灰を撒いている光景が見られます。学校のグラウンドで消石灰を撒いた経験がある方もいるかもしれませんが、風が吹けば舞い上がり、撒くには大変な労力が必要です。

一方、当社の「ヨドックス粒」を使用した場合、2ヶ月間効果が持続することが京都産業大学や京都府の試験センターで確認されています。

現在、動物用医薬品の免許取得に向けた作業を進めています。このように、天然資源のヨウ素のように環境に優しく、卵の値段が上がらないといったかたちでみなさまの日常生活に役立つ商品を、今後も次々と開発していきたいと考えています。

社会課題に対する当社の取り組み④

最後にご紹介するのは、当社の中で現在最も収益性が高く、非常に多忙を極めている技術です。現在、外交船においてはSOxやNOxの規制や、将来的にはCO2の規制が進んでおり、LNGを燃料とする船舶への切り替えが進んでいます。しかし、LNGはマイナス163度で液体化し、それ以上の温度になると気化してしまいます。

当社の技術でタンクに保冷工事を施すことで、マイナス163度以下の温度を維持することが可能です。日本でこの施工が可能なのは、現時点では当社だけであると自負しています。

現在、倉敷にある造船所では、高さ5メートル、長さ40メートルほどのタンクに保冷工事を進めています。他の造船所からもタンクの施工を依頼されており、来年度後半には大きな案件を請け負うことがすでに決まっています。こちらは主にアメリカへの自動車運搬船で使用されています。

熱をコントロールする技術を活用し、これまでは耐火性を重視したコントロールを行ってきましたが、これからは低温領域も含め、すべての温度範囲をコントロールできる会社を目指していきます。

2026年3月期 連結業績および通期連結業績予想

「ずいぶん良い話ばかりだけど、この成績はなんだ」とお叱りを受けるかもしれませんが、上期は建築材料の出荷が滞った結果、スライドに示した営業成績となっています。

通期では、売上高が493億円、営業利益が25億円となる見込みです。現在、さまざまな取り組みを通じてコストダウンと売上アップを進めています。

2026年3月期 セグメント別 連結売上高・連結営業利益

こちらはセグメント別の業績です。ご参照ください。

M&A関係の取り組み

当社グループは、2024年10月に日本製紙株式会社の子会社だったユニボード株式会社、今年4月1日にDIC株式会社の子会社であったデコール株式会社を100パーセント子会社として迎え入れました。

両社は各々の会社の事業ドメインから少し外れた建材分野に関する企業です。当社としては非常に魅力的な技術を有する企業であり、以前からこの2社を迎え入れたいということをお願いしていました。このタイミングでグループに加わることが実現し、大変うれしく思っています。

ユニボード株式会社はメラミン紙を加工する技術を有しており、デコール株式会社は当社の建材の意匠分野において非常に強みを持つ会社です。当社の不燃ボードとユニボード株式会社のメラミン紙、デコール株式会社の意匠を組み合わせた新商品を、来年の上期に販売開始する予定で現在取り組んでいます。

この2社の単純合算の売上高は現時点で67億円ですが、さまざまな施策により早期に100億円を超え、利益を生む体制を構築していくことを検討しています。

一方で、初めてM&Aを実施したため、システムの統合や社員規定の整備など、かなり手間がかかる部分もありました。そのため「売上は伸びたが、利益が出ないじゃないか」とお叱りを受けていますが、この整理が進めば事業に専念できる体制を整えることができると考えています。

アスベスト訴訟

当社に対するアスベストの訴訟についてです。これは、建設関係の材料に2000年頃までアスベストが使用されていたことに起因しています。

2025年3月期は20億円を超える引当金を計上しましたが、現時点では2億円程度となっています。つまり、18億円はすべて支払いを済ませ、大きな山を越えたと考えています。まだゼロではありませんが、大きな山を越えたことで、みなさまにご心配をおかけするようなことはないのではないかと考えています。

長期経営構想「Vision2033」の進捗状況

中長期の経営構想「Vision2033」について概要をご説明します。「Vision2033」は、2033年に売上高1,000億円、営業利益100億円を目指す計画です。売上高は、当期に490億円を達成できる見込みですので、1年前倒しできる見通しとなっています。

今後は、利益率の向上やさらなるM&A、先ほどお伝えした環境事業の成長に力を入れていきたいと考えています。

長期経営構想「Vision2033」の進捗状況

建材については、大きな伸びは期待していません。もちろん売上を伸ばすためにさまざまな施策を行いますが、日本国内の状況を考えると、爆発的な成長は見込めません。ただし、丁寧な製品作りにより、確実に利益を出していきたいと考えています。

長期経営構想「Vision2033」の進捗状況

建設・建材事業は、海外の部分をさらに成長させようと考えています。現在、当社では約1割を台湾向けに出荷しています。この比率を拡大する、あるいは東南アジア諸国への展開を図るべく取り組んでいるところです。

長期経営構想「Vision2033」の進捗状況

工業製品・エンジニアリング事業については、先ほどお話ししたLNGの保冷工事を含め、ニッチトップの技術が多くあります。これらをさらに伸ばしていこうと考えています。

当社は大手企業にはなかなか勝てません。しかし、ここぞという場面では日本一の技術を持っています。このような分野を一つひとつ伸ばすことにより、今後も工業製品を当社の事業の柱として育てていきたいと考えています。

長期経営構想「Vision2033」の進捗状況

環境事業についてです。ヨウ素を基盤として、さまざまな事業展開を計画しています。また、当社の熱をコントロールする技術を活用すれば、例えば倉庫の温度管理においては、空調設備を使用せずとも一定の温度以下に保つことが可能です。このような技術を積極的にPRしていきたいと考えています。

PBRの推移および株主還元

株主還元についてお話しします。今年度の配当は、1株当たり60円です。ただし、PBR(株価純資産倍率)は0.51倍となっており、PBR1倍の達成は当社の「Vision2033」の計画でも必須事項と考えています。

その中で収益を上げ、株主のみなさまへの配当を増やすことが基本であると認識しています。

また、PBR1倍を目指すために、株主優待制度の導入や自社株買いといったさまざまな手段を否定せず、2033年にPBRが1倍を超える企業となることを目指していきたいと考えています。

将来的な株主還元

こちらは「どんどん儲かるぞ」ということを表した模式図です。このような企業を目指し、みなさまの信頼を得て、「エーアンドエーマテリアルグループは頼りになる会社だ」と思っていただけるような企業にしていきたいと考えています。

ご説明は以上です。長時間にわたりご清聴いただき、ありがとうございました。

質疑応答:トランプ関税・中国との摩擦が与える影響と対策について

司会者:「トランプ関税や中国との摩擦の影響、および対策を教えてください」というご質問です。

巻野:当社が直接アメリカへ輸出している製品はありません。一方で、中国にはさまざまな製品を輸出しています。これらは、中国で加工され、製品としてアメリカに輸出される部品なども多く含まれています。それがどのくらいの数量になるかは確認できません。

中国とアメリカ間の貿易が滞ると、当社の部品などの中国への出荷も増えないことは理解しています。ただし、この半年間においてはそのような影響は見られていません。

質疑応答:昨今の火事頻発を受けた不燃建材の反響について

司会者:「国内外を問わず、最近は火事のニュースが多いように感じます。御社の不燃建材商材への反響はいかがでしょうか?」というご質問です。

巻野:建材については、引き合いやお問い合わせが大変多くなっています。非常にありがたいことです。火事を喜ぶわけにはいきませんが、当社の建材、そして最初から加工されていたり、きれいな塗装を施した建材をさらに多くの方にご利用いただきたいと考えています。

質疑応答:不燃建材のシェア率について

司会者:「燃えない建材のシェア率はどれくらいでしょうか?」というご質問です。

巻野:燃えない建材は非常に多岐にわたります。一例として、鉄を使った建材も燃えないと言えます。そのように広く捉えるとシェアを把握するのは難しいですが、当社が主に取り扱っているけい酸カルシウム板のシェアは、当社が約45パーセントを占めていると認識しています。

質疑応答:保冷工事に関する事業の選択と集中について

司会者:「LNG燃料船タンクの保冷工法は、国策としてのエネルギー確保に関連して伸びが期待される分野だと思います。選択と集中が必要だと思いますが、幅広く展開している事業の見直しや整理の考えはありますか?」というご質問です。

巻野:タンク事業に関しては独立した組織として設置し、他部署から人員を集中させて、事業をどのように拡大させるかを検討しています。

具体的には、現在は高さ5メートル、長さ40メートルの2本のタンクを並行して保冷工事を行っていますが、別の場所で「4本まとめて工事をしてほしい」という依頼を受けています。現在の人員では足りないため、保冷工事を行う人員の育成も含めて進めています。

2026年の秋頃を目標に体制を整える予定で、それに向けて約半年ほどかけて計画を進め、体制を整えていく考えです。

また、それに関連して配管も保冷する必要があります。当社の技術をいろいろなところで活用していただくため、他部門でもさまざまな提案を行い、造船業界のみなさまとお話を進めているところです。

質疑応答:建材の価格転嫁について

司会者:「建材産業は利益が薄いと言われますが、コストアップ分の価格転嫁はどの程度進んでいますか?」というご質問です。

巻野:建材のコストアップ分については、過去に値上げを2回行いました。来年にもう1回値上げを予定しており、現在、関係者にお話を進めているところです。3回目の値上げを行うことで、コストアップ分はほぼ吸収できる見込みです。また、工場の不良率低減やその他の施策により、利益は大きく上振れすると考えています。

質疑応答:太平洋セメントグループとのシナジー効果について

司会者:「大株主である太平洋セメントグループとのシナジー効果は業績に大きく貢献していますか?」というご質問です。

巻野:太平洋セメントとの関係については、太平洋セメント本体との取引というよりも、グループ会社とさまざまな取引を行っています。

当社の材料のシリカやその他の材料は、太平洋セメントグループが製造し、当社に納入していただいています。また、当社の販売の一部を太平洋セメントグループの会社に担当していただくなど、太平洋セメント本体というよりも、グループ全体としてシナジー効果を大いに発揮しているのではないかと考えています。

質疑応答:社員のモチベーション向上施策について

司会者:「社員のモチベーションを上げるために、どのような施策を行っていますか?」というご質問です。

巻野:これは非常に難しい質問であると同時に、ありがたい質問でもあります。当社経営陣のポリシーは「社員のみなさまが働きやすい環境を作れば、会社は儲かる」であり、これが基本的な考え方となっています。

したがって、処遇の改善やフレックスタイム、在宅勤務の導入には積極的に取り組んでいます。また、製造工場は非常に暑かったり寒かったりしますが、社員のみなさまがいかに働きやすい環境を作っていくかを常に考えています。

社員のみなさまが働きやすくなることで、ミスも災害も減少し、会社の利益向上にもつながることは間違いありません。そのため、社員のみなさまとの協力を最も大切にしています。

質疑応答:会社発展に向けた社長の意気込みについて

司会者:「今後、会社を発展させるにあたり、社長の意気込みを聞かせてください」というご質問です。

巻野:先ほどお話しした「Vision2033」は、20代から30代の若手社員が「10年後のありたい姿」を考え、コンサルタントも交えて、約1年かけて「どのような会社にしたいか」という意見を取り入れたものです。

本日ご説明した内容は売上や営業利益といった数字だけですが、働き方や工場のIoT化を含め、さまざまな分野での意見を取り入れ、取締役会で決議しました。

当社は「2033年にこうあるべきだ」という確信を持ち、事業に取り組んでいます。これが社長の決意だと言うと「そんなものか」と思われるかもしれませんが、責任を持って「Vision2033」を達成する、あるいは達成への道しるべを作ることが、私の役割だと考えています。

配信元: ログミーファイナンス

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