米ドル安主体の上昇トレンドが示現中!
【注目ポイント】「1.16720ドル」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「1.18000ドル」超えを模索しそう
【シナリオ②】同レート割れなら、「1.16000ドル」付近までの下落となりそう
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「1.16000~1.18000ドル」
先月5日に直近安値となる「1.14632ドル」を付けた後、徐々に上値を切り上げる展開となっているユーロ/米ドル。今後、もう一段の上値追いとなるのでしょうか。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日および200日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上抜ける“好転”(上図黄色丸印)が示現していること、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がりでの推移(上図赤色点線丸印)になっていることから、現在のユーロ/米ドル・日足チャートは上昇トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間で推移する“上昇バンドウォーク”になっていること、またⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”が示現していることを加味すると、今後のユーロ/米ドルは他の対米ドル(ストレート)通貨同様、もう一段の上値追いとなる蓋然性(がいぜんせい)が高そうです。
そんな中、足もとにおける注目ポイントは・・・BB・+1σラインをメドとする「1.16720ドル」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「1.16720ドル」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォークの継続」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンのさらなる上放れ」や「エクスパンションの進展」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、9月24日以来の水準である「1.18000ドル」(上図Ⓐ赤色線)超えを模索する展開となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「1.16720ドル」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「一旦の下押し」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンのローソク足への近接」や「SARの売りサインへの転換」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAならびに青色雲の下辺である先行2スパンをメドとする「1.16000ドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落となりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のユーロ/米ドルはもう一段の上値切り上げを模索する相場付きとなる中、当面※は「1.16000~1.18000ドル」を“主戦場”(コアレンジ)とする、じり高基調主体の展開になりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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