RBNZの「利下げ打ち止め観測」で上昇ブーストが加速!
【注目ポイント】「0.57280ドル」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「0.58540ドル」超えを模索する動き
【シナリオ②】同レート割れなら、「0.56700ドル」付近までの下落となりそう
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「0.56700~0.58540ドル」
先月21日に直近安値となる「0.55547ドル」を付けた後、「下値固め完了」→「反発/上昇フロー」となっているNZドル/米ドル。その動きのブーストとなり得たのが、同26日のRBNZ(NZ中銀)会合後に市場参加者のコンセンサスとして浮上してきた「(RBNZの)利下げ打ち止め観測」。足もとでは、もう一段の上値追いを示唆するシグナルが出現しています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりに変化していること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)であること、3) ローソク足の下方に赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが緩やかな右肩下がりでの推移(上図赤色点線丸印)になっていることから、現在のNZドル/米ドル・日足チャートは上昇トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間で推移する“上昇バンドウォーク”が示現しつつあること、またⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エキスパンション”となっていることを加味すると、トリガー次第ではNZドル/米ドルの上昇モメンタムがさらに強まる可能性も。
そんな中、足もとにおける注目ポイントは・・・BB・+1σラインをメドとする「0.57280ドル」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「0.57280ドル」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォークの継続」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「エキスパンションの進展」や「遅行スパンの“好転”」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、200日MAをメドとする「0.58540ドル」(上図Ⓐ赤色線)超えを模索する動きになりそうです。特に、「遅行スパンの“好転”」が示現した場合は、NZドル/米ドルの上昇モメンタムがさらに強まるトリガーとなり得そうです。
[シナリオ②]
一方で、「0.57280ドル」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「一旦の下押し」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”」や「(赤色雲の上辺である)先行2スパン(≒0.57000ドル)割れ」、また「+DI>-DIの乖離縮小ないしは収斂」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MA および赤色雲の下辺である先行1スパンをメドとする「0.56700ドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落となりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のNZドル/米ドルはもう一段の上値追いを模索する相場付きとなる中、当面※は「0.56700~0.58540ドル」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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