今週のポイント
今週は、豪州の10月雇用統計が13日に発表されます。その結果に豪ドル/円や豪ドル/米ドル、豪ドル/NZドルが反応しそうです。RBA(豪中銀)は当面政策金利を据え置くと市場は予想しています。雇用統計の結果を受けてRBAによる追加利下げ観測が再び高まるのか注目されます。
米国のシャットダウン(政府機能の一部停止)がどうなるのかにも注目です。シャットダウンが解消されれば、リスクオン(リスク選好)が強まるとともに、投資家のリスク意識を反映しやすい豪ドルやNZドルにとってのプラス材料になりそうです。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.14500NZドル~1.16000NZドル>
豪ドル/NZドルは7日に一時1.15672NZドルへと上昇し、13年10月以来12年ぶりの高値をつけました。足もとの豪ドル/NZドル堅調の主な要因として、市場のRBA(豪中銀)とRBNZ(NZ中銀)の金融政策見通しの違いが挙げられます。市場では、RBAは当面政策金利を3.60%に据え置くとみられている一方で、RBNZは次回11月26日の会合で追加利下げを行うと予想されています(現在の政策金利は2.50%)
今週は13日に豪州の10月雇用統計が発表されます。9月の雇用統計では失業率が4.5%と8月の4.3%から悪化し、21年11月以来およそ4年ぶりの高水準となりました。ブロックRBA総裁は10月27日に「月次の数値は大きく変動するもの」と述べ、9月失業率の結果を重視しない考えを示しました。ただ、10月の失業率も市場予想と比べて弱い結果になれば、RBAによる追加利下げ観測が市場で高まるかもしれません。その場合、豪ドル/NZドルは上値が重い展開になりそうです。
今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.39000カナダドル~1.41500カナダドル>
BOC(カナダ中銀)は10月29日の政策会合で0.25%の利下げを行うことを決定。政策金利を2.50%から2.25%へと引き下げました。その一方でBOCの声明では「インフレと経済活動が10月の予測とおおむね一致して推移する場合、現在の政策金利はほぼ適切な水準にあると考えている」とされ、24年6月に開始された利下げが打ち止めとなる可能性が示されました。
11月7日に発表されたカナダの10月雇用統計の結果は、失業率が6.9%、雇用者数が前月比6.66万人増でした。失業率は市場予想(7.1%)に反して9月の7.1%から低下(改善)し、雇用者数も市場予想(0.25万人減)に反して増加しました。それらの結果は、BOCによる利下げが打ち止めとなる可能性を高めるものと言えそうです。
一方でFRB(米連邦準備制度理事会)は今後さらに利下げを行うと予想されます。FRBとBOCの金融政策面からみれば、米ドル/カナダドルには下落圧力が加わりやすいと考えられます。
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