~超硬小径エンドミルで業界 No.1、新たな市場開拓へ~
・今2026年3月期の1Qは、営業利益390百万円(前年同期比+15.5%)と順調であった。自動車向けは停滞ながら、AI関連やデータセンター向けが堅調に推移した。中華圏向けではスマホ、光学・EV関連が好調であった。
・先行きはまだ慎重にみたい。関税が15%になるとして、米国での自動車生産はどのようになるのか。自動車部品の調達をどのように行うのか。それでも関税が決まったことで、自動車の新車開発、そのための金型、その加工に向けた対応がいずれ動き出そう。
・グローバルにみて、中国とインドでの自動車の需要増ははっきりしている。工具メーカーでみると、中国の国産化政策もあり、中国内の工具メーカーが台頭している。品質には明確な差があるといっても、汎用タイプの工具は中国メーカーが供給している。一方、インドは有望で、ここの市場開拓に力を入れている。
・自動車関連から半導体関連の電子部品、産業用の精密部品などへのシフトが一段と進むことになろう。AI向けデータセンターが増大する。発電用の設備需要も大きく伸びよう。発電用のタービンは日本が強い。半導体の前工程、後工程をみると、これからは後工程の精密加工が重要になる。ここにも需要が出てこよう。
・超精密分野は先端技術を必要とする。ここに強い工具を開発している。量は多くないので、売上全体への寄与は大きくない。それでもバリュー重視で、量は追わないという経営姿勢は全く変わらない。
・エンドミルの加工精度を上げつつ、効率も高める。そのために2枚刃を3枚刃へ、2枚刃を4枚刃に上げている。9月に独で工作機械展示会(EMO)がある。ここに出展する。
・配当は、継続的増配が続いており、今2026年3月期は30円を予定している。今後とも、フリーキャッシュフローが積み上がってくる。いずれ大型設備投資が必要になるとしても、内部資金で十分充当できよう。キャッシュを過度に積み上げないという点で、継続的な増配で配当性向を上げていくことが株主重視という点で重要な戦略となろう。
目次
1.特色超硬小径エンドミルで業界トップ
2.強み一貫した集中と差異化で攻める
3.中期経営戦略ユニークな精密・微細加工技術で内外の新市場を開拓
4.当面の業績市場の回復待ちで、今2026年3月期も減益計画
5.企業評価競争力を強化し、高収益へ復帰をめざす
| 企業レーティング | B |
|---|---|
| 株価 (2025年8月19日) |
795円 |
| 時価総額 | 199億円 (25百万株) |
| PBR | 1.10倍 |
| ROE | 6.7% |
| PER | 16.5倍 |
| 配当利回り | 3.8% |
| 総資産 | 19551百万円 |
| 純資産 | 18277百万円 |
| 自己資本比率 | 92.5% |
| BPS | 725.7円 |
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017.3 | 8825 | 2013 | 2026 | 1420 | 56.8 | 20.0 |
| 2018.3 | 9767 | 2685 | 2733 | 1903 | 76.1 | 22.5 |
| 2019.3 | 10476 | 2879 | 2894 | 1970 | 78.8 | 22.5 |
| 2020.3 | 9531 | 2219 | 2231 | 1545 | 61.8 | 22.5 |
| 2021.3 | 8100 | 1512 | 1712 | 1214 | 48.6 | 17.5 |
| 2022.3 | 9524 | 2111 | 2156 | 1522 | 60.9 | 22.5 |
| 2023.3 | 9656 | 2108 | 2131 | 1475 | 59.2 | 22.5 |
| 2024.3 | 9040 | 1867 | 1908 | 1320 | 53.0 | 27.5 |
| 2025.3 | 9431 | 1767 | 1779 | 1264 | 50.8 | 30.0 |
| 2026.3(予) | 9680 | 1740 | 1750 | 1200 | 48.2 | 30.0 |
| 2027.3(予) | 10200 | 1900 | 1900 | 1300 | 52.2 | 30.0 |
(2025.6ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。 2017年 1月に 1:2、2021年 4月に 1:2の株式分割を実施。2022.3期以前の EPS、配当は修正ベース。 2017.3期は 2部上場記念配(5円)、 2018.3期は 1部上場記念配(5円)、2024.3期は創業 70周年記念配(2.5円)を含む。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/niltusinnkougu202508.pdf
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