原油価格の動向に影響を受けやすい通貨ペア
【注目ポイント】「0.93250Sクローナ」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「0.94300Sクローナ」付近までの戻り
【シナリオ②】同レート割れなら、「0.92500Sクローナ」付近までの下落を想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「0.92500~0.94300Sクローナ」
ここもとの原油価格下落の影響もあり、その動向に影響を受けやすい通貨ペアであるノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(NOK/SEK、以下ノックセック)が下値を切り下げる展開となっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)がやや右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を下抜ける“逆転”が示現(上図黄色丸印)していること、3) ローソク足の上方に赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが低位置から右肩上がりでの推移になりつつある(上図青色点線丸印)ことから、現在のノックセック・日足チャートは下降トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・-1σラインと同・-2σラインの間を推移する“下降バンドウォーク”になりつつあること、またⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”が示現しつつあることを合わせると、今後のノックセックはもう一段の下値切り下げとなる蓋然性(がいぜんせい)が高そうです。
そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・6月26日に付けた直近安値レートである「0.93250Sクローナ」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「0.93250Sクローナ」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「反発/上昇フロー」となる可能性も。当該ケースでは、「下降バンドウォーク崩れ」や「遅行スパンの“逆転フェイク(ダマし)”」、また「-DI>+DIの乖離縮小あるいは収斂」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAおよび赤色雲の下辺である先行1スパンをメドとする「0.94300Sクローナ」(上図Ⓐ赤色線)付近までの戻りとなりそうです。ただし、現状では赤色雲が厚い形状(=強い上値抵抗帯)となっていることから、上値余地は限定的でしょう。
[シナリオ②]
一方で、「0.93250Sクローナ」を終値ベースで割り込んだ場合は、「直近安値水準割れ」→「もう一段の下値切り下げ」へのトリガーとなりそうです。当該ケースでは、「下降バンドウォークの継続およびエクスパンションの進展」や「遅行スパンの下放れ」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、5月5日に付けた安値水準である「0.92500Sクローナ」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を想定すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のノックセックは上値の重い相場付きが継続する中、当面※は「0.92500~0.94300Sクローナ」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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