スムーズな提携交渉に疑問、既存株主の権利は著しく毀損か
大幅反発。一部報道で「複数の米IT大手から出資を受けることを目指している」と伝えられている。台湾・鴻海からの出資が滞るなか、米国で資本提携先を探すという魂胆のようだ。しかし、報道を文字通りに受け取れば、これはシャープ側の希望的観測。今後は交渉相手の合意が必要となり、これまた前途多難であると言えそうだ。海外からみれば、シャープの技術は喉から手が出るほど欲しい。しかし、現段階での出資にはリスクが伴い、できれば先送りしたいのが実情だ。「シャープが破綻してから買ったほうが安いんじゃないの?」という冷めた見方が底流にはあり、提携交渉がスムーズに進むとは思えない。死臭に群がるハイエナたちが徘徊するなか、シャープがどのように振る舞うのかが見ものだ。恐らく餌食にされるのであろう。さもなければ企業再生支援機構という救世主が現れるのを待つしかない。いずれにしても既存株主の権利は著しく毀損するだろう。