【質疑応答】ダイナミックマッププラットフォーム株式会社(336A) 新規上場記者会見

投稿:2025/04/02 18:00

ダイナミックマッププラットフォーム株式会社

会社概要
社名:ダイナミックマッププラットフォーム株式会社
設立:2016年6月13日
事業内容:自動運転・ADASをはじめ多様な産業を対象とした高精度3次元データの提供

IPO情報

■吸収金額 約85億円
■業績の伸びの推移 出典:EDINET閲覧(提出)サイト
(https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100V9RG.pdf?sv=2020-08-04&st=2025-04-02T02%3A04%3A12Z&se=2030-02-19T15%3A00%3A00Z&sr=b&sp=rl&sig=fT8OB%2FNnT0bGXTE0LTKyuxD1caGHFO6RCGlrnHUg9vE%3D)


■株主構成およびロックアップ 出典:EDINET閲覧(提出)サイト
(https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100V9RG.pdf?sv=2020-08-04&st=2025-04-02T02%3A04%3A12Z&se=2030-02-19T15%3A00%3A00Z&sr=b&sp=rl&sig=fT8OB%2FNnT0bGXTE0LTKyuxD1caGHFO6RCGlrnHUg9vE%3D)


質疑応答:株価の受け止めについて

質問者:本日の株価の受け止めについてお願いします。公開価格より初値も終値も高い状況だったと思いますが、受け止めをうかがえればと思います。

吉村修一氏(以下、吉村):株価についてはおかげさまで、初値も公開価格より上回って、かつ終値もきちんと1,601円というところで来ています。何よりも、投資家みなさまにしっかりとご評価いただけたかなと思っています。

一方で、この状況に甘んじることなく、きちんと事業を伸ばしていって、引き続き、株を買って応援いただけるようにしていく必要があるなと、身が引き締まる思いです。

質疑応答:業績の目標について

質問者:業績の目標感についてうかがいます。中期あるいは長期で売上、利益など、どのくらいの水準を想定していらっしゃるのか、イメージがあれば教えてください。

吉村:当然、会社としては、今後、先の事業を興していきたいという思いはありますが、具体的な数字はまだ掲げていないので、コメントは差し控えさせていただければと思います。

ただ、やはりグローバルなデジタル社会のインフラになりたいと掲げて目指しているので、できるだけ投資家のみなさまに満足いただける会社の規模感になっていきたいなと考えています。

質疑応答:上場の狙いや資金の使い道について

質問者:上場の狙いや調達された資金の使い道をおうかがいできればと思います。

吉村:上場の狙いですが、大きく2つ考えています。1つは、やはり事業を拡大して、かつグローバルにやっていこうと思うと、各業界における社会課題をきちんと理解できる人材が必要です。

やはり上場したほうが、転職される方も安心して会社に参画いただけるところもありますし、認知度も上がると思います。その点で人材採用を挙げたいと思います。

また、そこで得た資金を積極的に成長投資に振り分けていきたいなと思っています。お客さまの課題がわかった時に、技術的な開発だとか、そこで具体的にデリバリーできるようなプロダクトがなくてはいけないので、そこに充てていきたいなと思っています。

質疑応答:差別化について

質問者:オートモーティブビジネスについて、米中では、新興メーカー中心に、HDマップを使わない、マップレス自動運転みたいな、「高度なレベル2+(プラス)」みたいなものをかなり拡大していると思います。

こういったところと、どのように差別化を図っていくるのか、お考えがありましたらお願いします。

吉村:マップレスの背景にあるAIや半導体の進化は、我々は、競合や代替品などとはまったく考えておらず、市場全体をより成長させるための重要なテクノロジーだと思っています。

現に我々のデータを活用して、AIに学習させて、あるいは推論をさせて賢くして、自動運転をより安全かつ効率的に進めようという会社さんも見受けられますし、自動運転自体がさまざまな技術の組み合わせでできているので、我々はデータ側でのトッププレーヤーとして、他の補完財であるAIや半導体などのマップレスの会社さんと一緒にやっていくというスタンスです。

質疑応答:HDマップの更新頻度について

質問者:HDマップについて、現在は月に1回程度の更新を念頭に置いているとのことですが、長期的な視点に立つ場合、目指す更新頻度はどれくらいを考えていますか?

吉村:実際には変化が起こってから、すぐにオンデマンドで変化を更新しています。

お客さまのデリバリーのニーズはまちまちで、月に1回必要だという方もいれば、3ヶ月に1回でいいという方もいます。今は、我々ができる最速のタイミングで、ご提供できる状況です。

質疑応答:世界最大のデータアセットの詳細について

質問者:世界最大のデータアセットというご説明があったと思いますが、これは車種数で見た時に最大ということでしょうか?

吉村:アメリカにおいてもヨーロッパにおいても、競合他社比で距離数において、世界最大級のデータを持っているという点が1つです。

もう1つは、実際に量産の車種に載っているデータの利用実績というか、搭載実績も最大というふうに捉えていただければと思います。

質問者:今回上場される際に、公募のほうが株数として多く、売出があまり多くないと思いますが、こういう枠組みにされた理由についておうかがいできますか?

吉村:仮条件前の段階までは、公募がほとんど、増資がほとんどで、売出はほとんどなかったのですが、実際にロードショーの期間を通じて、機関投資家のみなさまからすごく強い需要をいただいたので、結果として、全体のオファリングサイズを最大限変更して、大きくしたという経緯があります。

これは2年前、東証が新たに導入したルールを我々が初めて適用したと認識していますが、売出の上限を20パーセントまで上げられるルールを使わせていただきました。

結果として、売出の金額がかなり大きなものになって、公募も売出もそこそこのサイズになったと思っています。

質疑応答:最終的に売出より公募のほうが多い理由について

質問者:最終的に売出より公募のほうが多いじゃないですか。何か理由がありますか?

吉村:そうですね。売出を増やした後も、引き続きまだ公募のほうがやや多いというのは、ご認識のとおりです。

まず、今回のIPOの目的として、人材採用と、資金調達というのを掲げていたので、まずは、発行体としての資金調達を第一優先にして、残った分で売出に充てるという考え方で、今回のオファリングを設計したというのが背景です。

質疑応答:機関投資家からの評価について

質問者:先ほど、国内外の機関投資家から強い評価があったというお話がありました。そういった方々は、御社のどういった点を評価、期待されているのでしょうか。

吉村:やはり一番評価をいただいたのは、データ量が豊富であるという点と、これだけ導入が進んでいると、自動車のビジネスや他のビジネスでも比較的パイプラインが明確で、今後の成長に確からしさが感じられるというところが、私どもがご評価いただけた点です。これは国内外問わず、同じようにご評価いただけた点かなと思っています。

質疑応答:国内の機関投資家と海外の機関投資家における視点の違いについて

質問者:国内と海外の機関投資家で、何か視点の違いがあったら教えてください。

吉村:今回、IOI(Indication of Interest)というものを国内の機関投資家さま、海外の機関投資家さま1社ずつにお出しいただきましたし、変わらぬ需要を感じることができたので、やはり大きな違いはなかったかなと思っています。

質疑応答:リスクとして一番意識していることについて

質問者:今後の成長に対して関心が高いということですが、リスクとして一番意識されている点はなんでしょうか?

吉村:これから先の売上・利益は、今持っているパイプラインをしっかりと実現していけば変えていけるなという思いがあるのですが、短期的な時間の中で、ディープテック型の会社でこれだけグローバルに展開をする場合、多少のずれが生じると思うので、そこをいかに抑えて、市場と連動しながら速く動けるかということが、最も重要なんじゃないかなと思っています。

質疑応答:国内やアメリカにおける自動運転の今後について

質問者:設立当初の時は、自動運転車にどんどんベースとして搭載されるプラットフォームになるということを掲げられていたと思います。コロナもあって、なかなか思ったように進まなかった時期もあり、そこから非オートモーティブみたいなものも始まったと思いますが、今後、国内やアメリカの自動運転はどのように動いていくと見ていますか?

吉村:自動運転のスピードは、途中でEV化が進んだことによって、一部自動車会社の投資が、自動運転からEVへ流れた時があったと思っています。

一方で、EVに対する投資の方向性が決まった中で、あらためて各社が自社の車両を販売するにおいて、差別化の点で安全性、ならびに自動運転ADASというところに投資を振り戻しているというのを、昨年から強く感じています。このデータを、さまざまな使い方で用いたいという引き合いが非常に強いと感じるのが、まず自動車です。

また、データの多重利用可能性を自動車以外にも使ったほうがいいというのは、設立当時からあったのですが、本格化させたのはこの3、4年です。ここも先ほどのViewerとGuidanceというところで、具体的なアプリケーションが積み上がってきたので、よりシュアな自動車以外に成長投資を振り向けていくことによって、全体のポートフォリオをきちんと構築していきたいなと考えています。

質疑応答:将来における自動車と非自動車の比率について

質問者:将来的に、自動車と非自動車の比率をどのように想定されていますか?

吉村:数字として何対何とは開示していないのですが、イメージとして、そこまで大きな差がないぐらいに、非自動車も大きな市場ならびに需要があるなと感じています。

質疑応答:黒字化のスケジュールについて

質問者:今、赤字ですよね? 今期も赤字の見通しだと思いますが、単年度黒字はいつぐらいになるとお考えですか?

吉村:この期、というのは明言はしていないというのが、1つ目のコメントです。一方で、利益に対するこだわりは、強く持って、グローバルにメンバーを動かして経営しています。

今すでに持っているパイプラインをきちんと形にしていって、今ある固定費と利益率に割替えしていくと、黒字化は計算可能なところにあるので、そこを早く実現していきたいなと考えています。

質疑応答:競合が利用される理由について

質問者:出資企業の自動車メーカーで、レベル2プラスを採用しているけれどもDMP(ダイナミックマッププラットフォーム)を使っていない会社もあります。おそらく競合のを使っているところもあると思いますが、このあたりの理由をどのように見ているのでしょうか?

吉村:一番大きなところで申し上げると、北米における距離数を120万キロメートルまで拡大したりなど、圧倒的な差を開いてきたのはこの5年間です。アメリカの会社を買収してから、我々は成長投資をしてきました。

一方で、今採用されているものは、成長投資をする前、積極投資をする前のモデルイヤーのものなので、これだけの差がついた中で、各社さんもいろいろな判断をされていくんだろうなと思います。

質疑応答:成長を牽引するエリアについて

質問者:これからの成長は北米を強気に見られているということですか?

吉村:ええ。やはり北米がデータの量として圧倒的なので、牽引してくれると思いますが、自動車のところでは、欧州・韓国・中東のエリアという他のエリアでも、極めて特殊性の高いデータを持っているのは我々しかいないので、そこも強く牽引すると思っています。自動車以外のところでも、日本も含めて高い需要があるので、なにも北米に限ったところではないです。

質疑応答:期待値が高い国やエリアについて

質問者:先進国の新規整備が完了したら、需要に応じて新規カバレッジを拡大していくと資料にありますが、現時点で手応えというか、ここは期待が高いなという国やエリアがあれば教えてください。

吉村:すでに、特定の自動車会社さまから、この国・この地域を高精度3次元化してほしいといったお声は頂戴しています。一方で、我々はこれまで新規の整備を席巻してきた手前、前提として今後やる場合は、ある程度の高い収益性というか、当社にとってより良い条件で受注をするという方針を掲げているので、今まさにその契約交渉の真っ最中です。

配信元: ログミーファイナンス

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