大阪・関西万博でデモフライト予定の空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」における評価試験を東陽テクニカが支援

配信元:PR TIMES
投稿:2025/03/25 16:49
安全性・耐久性を向上させる設備の構築や試験を推進 2025年2月に飛行試験を公開

株式会社東陽テクニカ(本社︓東京都中央区、代表取締役社長︓高野 俊也(こうの としや)、以下 東陽テクニカ)は、「空飛ぶクルマ」(※1)の開発およびドローン関連サービスを提供する株式会社SkyDrive(本社:愛知県豊田市、代表取締役CEO:福澤 知浩、以下SkyDrive)が日本国際博覧会(大阪・関西万博)でデモフライト予定の空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」(SD-05型)の飛行試験において、機体の安全性や耐久性向上の評価において設備の構築や試験の支援をしています。このたび2025年2月にその飛行試験の様子が公開されました。

「SKYDRIVE」(SD-05型)の飛行試験の様子(C)SkyDrive

【 概要 】
SkyDriveは、「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションに、「日常の移動に空を活用する」未来を実現するべく、空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」の開発を推進しています。現在、型式証明(※2)取得に向けた機体開発を進めており、2025年に開催される大阪・関西万博ではデモフライトが予定されています。
東陽テクニカは、2022年12月にSkyDriveとサポーター契約(※3)を結び、計測事業を通して培った知見や技術を活かし、安全性や耐久性向上に向けたさまざまな支援をしています。
現在、東陽テクニカが設計から構築まで携わった「電動推進システム評価ベンチ(eVTOL(※4)用アイアンバード)」を含む統合評価ベンチ装置で安全性を向上させる評価試験が実施されており、さらに、耐久性の性能評価において必要な耐久風洞設備も東陽テクニカが構築しました。加えて、実証機を用いた全機試験(※5)において試験の計画・リスク評価や各種ドキュメント作成、実際の試験実施に対して人的支援も行っています。このような中、2月には「SKYDRIVE」の飛行試験が公開されました。今後も大阪・関西万博でのデモフライトや型式証明取得に向けて支援を続けてまいります。
東陽テクニカは、海外パートナーとの試験アライアンス構築、試験管理ツールの独自開発にも取り組んでおり、欧米の優れた技術も取り入れながら国内でのeVTOL試験の技術向上に寄与することを目指し、設備構築だけでなく試験支援サービスの事業化を推進しています。
【 電動推進システム評価ベンチについて 】
空飛ぶクルマといったeVTOLの「電動推進システムの評価用ベンチ(eVTOL(※4)用アイアンバード)」で、シミュレーターと連動しながら負荷をコントロールすることで、ベンチ上でさまざまな模擬飛行を実施します。12個の被試験モーター、ESC(Electric Speed Controller)へ回転数指示を与え、対向するダイナモメータ-で負荷をかけることで推進システムの性能評価を行います。短絡などの異常状態を模擬する機能も備え、異常時の挙動を評価することも可能です。
<主なシステム構成>
・バッテリーシミュレーター (大容量双方向直流電源システム)
・低電圧用DC電源 (電力回生式・双方向直流電源装置)
・ダイナモメータ-、トルク計
・計測ソフトウェア など

東陽テクニカ製「電動推進システム評価ベンチ」(C)SkyDrive

トルク計(左)、バッテリーシミュレーター(右)

【 耐久風洞設備について 】
飛行中に受けるさまざまな荷重を模擬し、ローターやモーターの耐久性を評価する試験を実施します。eVTOLはヘリコプターやプロペラ機とは異なる荷重を受けるため、解析と共に長時間の試験で耐久性を実証していく必要があります。本設備でローターやモーターの耐久性を評価し型式証明取得や安全性の向上に活用されることが期待されています。東陽テクニカでは、このような大型設備の据え付け工事まで対応しています。(※6)

耐久風洞設備(C)SkyDrive

※1 空飛ぶクルマ:電動化、自動化といった航空技術や垂直離着陸などの運航形態によって実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段です。諸外国では、Advanced Air Mobility (AAM) やUrban Air Mobility (UAM) と呼ばれています。
引用元:国土交通省(令和6年4月付) https://www.mlit.go.jp/koku/content/001739488.pdf
※2 型式証明:国土交通省が航空法に基づき、新たに開発された航空機について、その型式ごとに設計、構造、強度、性能などが所要の安全基準および環境基準に適合していることを証明するもの。この証明のためには強度試験や飛行試験など、各種審査が行われる。
※3 サポーター契約:SkyDriveにおけるサポーター契約とは、契約締結企業から部品割引や工数提供という形で支援を受けながら、空の産業革命をともに創造していくプログラム。
※4 eVTOL:電動垂直離着陸機。空飛ぶクルマやマルチコプターとも言う。
※5 全機試験:航空機の開発や運用において、安全性や性能を確認するために行われる試験の総称。機体の強度や耐久性の試験や、操縦性、安定性の試験、過酷な条件下での耐久性試験など、安全基準を満たし実際の運航に耐えうることを証明する重要なプロセス。
※6 取得している建設業許可:特定建設業 [許可番号]東京都知事許可(特-5)第156164号(機械器具設置工事業)
一般建設業、[許可番号]東京都知事許可(般-4)第156164号(電気工事業)

<株式会社SkyDriveについて>
「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションに、「日常の移動に空を活用する」未来を実現するべく、2018年7月に設立し、豊田市を主拠点に「空飛ぶクルマ」の開発、「ドローンサービス」の提供をしています。「空飛ぶクルマ」の開発においては、2020年に日本で初めて公開有人飛行試験に成功し、官民協議会の構成員として制度設計にも関与しております。「空飛ぶクルマ」は、現在3人乗りの機体を開発中、製造パートナーであるスズキ株式会社と共に、2024年3月からスズキグループの工場にて製造を開始しました。早ければ2026年に型式証明の取得を目指しております。
株式会社SkyDrive Webサイト:https://skydrive2020.com/

<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、最先端の“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、技術革新を推進しています。その事業分野は、脱炭素/エネルギー、先進モビリティ、情報通信、EMC、ソフトウェア開発、防衛、情報セキュリティ、ライフサイエンスなど多岐にわたり、クリーンエネルギーや自動運転の開発などトレンド分野への最新計測ソリューションの提供や、独自の計測技術を生かした自社製品開発にも注力しています。新規事業投資やM&Aによる成長戦略のもと国内外事業を拡大し、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカ Webサイト:https://www.toyo.co.jp/
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