*11:36JST テクマト Research Memo(6):情報基盤事業は大型案件の寄与もあって大幅増収増益に(1)
■テクマトリックス<3762>の業績動向
2. 事業セグメント別の動向
(1) 情報基盤事業
情報基盤事業の売上収益は前年同期比34.7%増の22,046百万円、営業利益は同50.8%増の2,559百万円と大幅増収増益となった。受注高も同64.8%増の32,612百万円と高成長ペースが続き、中間期末の受注残高も複数年契約の受注増加により同48.7%増の60,426百万円と大きく積み上がった。売上収益、次世代ファイアウォールの大型案件(オンプレミス型)やストレージの大型案件を計上したことに加えて、クラウド型セキュリティ対策製品や次世代メールセキュリティソリューション、AIを活用した次世代アンチウイルス製品の需要が好調に推移した。利益面では、販管費が増加したものの増収効果や採算性を重視した営業活動を徹底したことにより、営業利益率で前年同期の10.4%から11.6%に上昇した。なお、次世代ファイアウォールやストレージの大型案件の業績インパクトは、売上収益で1,608百万円、営業利益で294百万円であったが、同案件を除いた業績で見ても前年同期比で24.8%増収、33.5%増益とほぼ前年同期と同程度の成長率となっている。
製品・サービス別の主な売上動向を見ると、Palo Alto Networksのクラウド型セキュリティ対策製品は大型案件のみならず中規模案件の引き合いが増加し高成長が続いた。Proofpointの次世代型メールセキュリティ製品もDMARC※を活用してなりすましメールに対応するクラウド型ソリューションの需要が拡大した。一方、アンチウイルスや不正侵入防御システムについては受注ベースで増加したものの、売上計上時期が下期となる案件が多く、中間期では若干の減収となった。また、ネットワーク端末脅威対策プラットフォームは、エンドポイントにおけるセキュリティ対策需要が旺盛だったものの、受注獲得に苦戦し減収となった。そのほか、セキュリティ運用・監視サービス「TPS(TechMatrix Premium Support)」については、クラウド型セキュリティ対策製品の需要拡大に伴って順調に拡大した。
※ DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance)とは、電子メールの「送信者なりすまし」や「メール内容の改ざん」といった不正を防ぐことを目的とした、セキュリティ技術(送信ドメイン認証)の1つ。
子会社のクロス・ヘッドはストレージソリューションの大型案件を受注したことも含めて、大幅増収増益となった。OCHについても中小企業向けの新型UTM※製品及びストレージサービスの引き合いが好調で増収増益となった。
※ UTM(Unified Threat Management)とは、コンピュータウイルスやハッキングなどの脅威から、コンピュータネットワークを効率的にかつ包括的に保護する管理手法のこと。
なお、情報基盤事業(単体)におけるストック比率は前年同期の83.2%から78.3%に低下した。サブスクリプション課金モデルであるクラウド型セキュリティサービスが伸長し、ストック売上高は同26.3%増の14,679百万円と順調に拡大したものの、次世代ファイアウォールでオンプレミス型の大型案件を計上したことが低下要因となった。ただ、一過性のものであり、ストック比率については趨勢的に80%台の水準で推移するものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業セグメント別の動向
(1) 情報基盤事業
情報基盤事業の売上収益は前年同期比34.7%増の22,046百万円、営業利益は同50.8%増の2,559百万円と大幅増収増益となった。受注高も同64.8%増の32,612百万円と高成長ペースが続き、中間期末の受注残高も複数年契約の受注増加により同48.7%増の60,426百万円と大きく積み上がった。売上収益、次世代ファイアウォールの大型案件(オンプレミス型)やストレージの大型案件を計上したことに加えて、クラウド型セキュリティ対策製品や次世代メールセキュリティソリューション、AIを活用した次世代アンチウイルス製品の需要が好調に推移した。利益面では、販管費が増加したものの増収効果や採算性を重視した営業活動を徹底したことにより、営業利益率で前年同期の10.4%から11.6%に上昇した。なお、次世代ファイアウォールやストレージの大型案件の業績インパクトは、売上収益で1,608百万円、営業利益で294百万円であったが、同案件を除いた業績で見ても前年同期比で24.8%増収、33.5%増益とほぼ前年同期と同程度の成長率となっている。
製品・サービス別の主な売上動向を見ると、Palo Alto Networksのクラウド型セキュリティ対策製品は大型案件のみならず中規模案件の引き合いが増加し高成長が続いた。Proofpointの次世代型メールセキュリティ製品もDMARC※を活用してなりすましメールに対応するクラウド型ソリューションの需要が拡大した。一方、アンチウイルスや不正侵入防御システムについては受注ベースで増加したものの、売上計上時期が下期となる案件が多く、中間期では若干の減収となった。また、ネットワーク端末脅威対策プラットフォームは、エンドポイントにおけるセキュリティ対策需要が旺盛だったものの、受注獲得に苦戦し減収となった。そのほか、セキュリティ運用・監視サービス「TPS(TechMatrix Premium Support)」については、クラウド型セキュリティ対策製品の需要拡大に伴って順調に拡大した。
※ DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance)とは、電子メールの「送信者なりすまし」や「メール内容の改ざん」といった不正を防ぐことを目的とした、セキュリティ技術(送信ドメイン認証)の1つ。
子会社のクロス・ヘッドはストレージソリューションの大型案件を受注したことも含めて、大幅増収増益となった。OCHについても中小企業向けの新型UTM※製品及びストレージサービスの引き合いが好調で増収増益となった。
※ UTM(Unified Threat Management)とは、コンピュータウイルスやハッキングなどの脅威から、コンピュータネットワークを効率的にかつ包括的に保護する管理手法のこと。
なお、情報基盤事業(単体)におけるストック比率は前年同期の83.2%から78.3%に低下した。サブスクリプション課金モデルであるクラウド型セキュリティサービスが伸長し、ストック売上高は同26.3%増の14,679百万円と順調に拡大したものの、次世代ファイアウォールでオンプレミス型の大型案件を計上したことが低下要因となった。ただ、一過性のものであり、ストック比率については趨勢的に80%台の水準で推移するものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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