米10年債利回り急上昇 FOMCはタカ派な利下げ姿勢に完全シフト=NY債券概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/12/19 06:49
米国債利回り(NY時間16:39)(日本時間06:39)
米2年債  4.352(+0.108)
米10年債 4.514(+0.115)
米30年債 4.675(+0.087)
期待インフレ率  2.316(+0.001)
※期待インフレ率は10年債で算出

 きょうのNY債券市場、米10年債利回りは急上昇。午後のFOMCの結果を受けて利回りは上昇。FOMCは大方の予想通りに0.25%の利下げを実施。ただ、注目のFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)では、来年の利下げは2回のみを想定。1回なしは0回の予想も19名の委員のうち4名いた。また、経済見通しでも、来年のPCEデフレータの見通しを従来の2.1%から2.5%に大きく上方修正している。FRBはタカ派な利下げ姿勢に完全にシフトした印象が強い。

 その後のパウエル議長の会見でも「追加調整を検討する上で慎重姿勢を強める可能性。金利調整プロセスは新たな段階に入った」などと述べた一方、「政策はなおも有意に抑制的」とも述べていた。方向感は利下げではあるものの、慎重にアプローチして行く姿勢を滲ませていた。

 今回のFOMCを受けて市場は1月の据え置き観測を強めている。短期金融市場では1月の据え置きの確率を90%に高めている。

 2-10年債の利回り格差は+15(前営業日:+15)とイールドカーブは変わらず。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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