テクニカル的には“さらなる上値模索”も期待されるが・・・!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/12/16 11:28

◆ さらに上伸・・・ - “153円後半”へ


あぁ…。
「日銀12月利上げ見送り」との思惑がさらに強まる中、ドル円は“153.807円”へとさらに上値を伸ばしました。
こうして“11/20~12/3の61.8%戻し(153.115円)/週足・一目均衡表先行スパン上限(先週末は153.124円)”を明確に上回ったことで、テクニカル的には“さらなる上値模索”を意識せざるを得なくなったのが実状といえます。

◆ ただ「日米金利格差縮小」をここからさらに後退させるのは・・・?


短期金融市場を見ると、「日銀12月利上げ」との思惑は“急低下(先週初60%超→現在16%)”しています。
もちろん「日銀12月利上げ見送り」となったことで、「同1月利上げ」が有力視される状況に変化はありませんが、1月20日には「トランプ大統領就任」という不透明要因が待ち構えています。
そうなると「同3月以降に先送り」との可能性が台頭しないとも限らず、“さらなる上値模索”はさらに意識せざるを得ないのが実状となります。

もっとも「米12月利下げ」はほぼ確実視されており、「来年の米利下げ回数」についても“すでに低下(4回→2回)”が織り込まれているのが実状といえます。
FOMC・日銀会合共に「どこまで踏み込むか?」が注目されますが、「日米金利格差縮小」との思惑がここからさらに後退するかは微妙なところ…?

米10年債利回りが“11月22日以来水準(→4.40%)”に上昇していることを踏まえれば、“崩れる”については懐疑的と見るのが自然です。
ただ“さらなる上値模索”に関しても、現時点では懐疑的に考えたいところです。
主要イベントを直前に控えているだけに・・・。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

155.020(11/22高値、大台)
154.713(11/25高値)
154.648(ピボット2ndレジスタンス)
上値5:154.483(11/26高値)
上値4:154.344(+1σ)
上値3:154.173(11/20~12/3の76.4%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値2:154.000(大台)
上値1:153.807(12/13高値、週足・一目均衡表先行スパン上限)
前営業日終値:153.616
下値1:153.145(12/11~12/13の23.6%押し)
下値2:153.000(大台)
下値3:152.775(ピボット1stサポート)
下値4:152.695(日足・一目均衡表基準線、週足・一目均衡表転換線、12/11~12/13の38.2%押し)
下値5:152.587(12/3~12/13の23.6%押し)
152.450(12/13安値、12/11~12/13の50%押し)
152.240(20日移動平均線)
152.106(200日/50日移動平均線、12/11~12/13の61.8%押し)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想