*12:01JST PBシステムズ Research Memo(1):人財増強継続で基盤固め7期連続最高益へ
■要約
1. 「ハイブリッドクラウド」のプロフェッショナル集団へ
ピー・ビーシステムズ<4447>は、中堅企業をメインターゲットとしつつ、SaaS事業者、公共団体向けに各種情報システムを構築する、システム仮想化技術に精通したクラウド基盤構築力が強みの福岡を地盤とする独立系SIerである。サイバーセキュリティに絡んだレジリエンス構築やDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現までをクラウド技術力でトータルにサポートするセキュアクラウドシステム事業を中核とする。また、VR(仮想現実)空間を生み出す、体験共有型VRシアター「MetaWalkers(旧称:4DOH)」シリーズを製造販売するエモーショナルシステム事業との2軸構成だが、新たにメタバース事業、シニア市場をねらった「e(エレクトロニック) × r(リアル)スポーツ」ビジネスを将来的な成長エンジンとして育成中である。
2. 売上高は過去最高を更新、各段階利益は20%超の伸長
2024年9月期の業績は、売上高が前期比7.1%増の3,107百万円、営業利益は同20.1%増の362百万円、経常利益は同22.5%増の362百万円、当期純利益は同24.5%増の255百万円と、売上高と通期営業利益は過去最高を更新し、その他段階利益についても前期比大幅増で着地した。売上高については、大型案件獲得が大きく貢献し、3期連続の増収を達成した。高付加価値製商品が伸長したほか、サイバー攻撃対応等のハイブリッドクラウド基盤も好調だった。期初計画に対しては、売上高は若干届かなかったが、各段階利益は計画をやや上振れた。エモーショナルシステム事業が重しとなった一方、セキュアクラウド事業において高度なクラウド基盤に必須となる高付加価値製商品の販売が増加したことに加え、人員増に伴う内製化で製造コスト最適化を実現したことが貢献した。なお、期末従業員数は前期比11人増の65人と純増しており、注視していた人財の定着についても順調と言える。
3. 人財増強継続しつつ、7期連続最高益更新を目指す
2025年9月期の業績見通しについては、売上高が前期比10.0%増の3,420百万円、営業利益が同4.9%増の380百万円、経常利益が同3.8%増の376百万円、当期純利益が同0.1%増の256百万円を計画する。同社は2025年9月期を「持続的な成長への基盤固め、成長のための準備を加速する一年」と位置付け、積極的な人財増強を継続しつつ、増収増益及び7期連続最高益更新を目標に掲げる。セキュアクラウドシステム事業では、ハイブリッドクラウドのほかサイバーセキュリティ関連での高付加価値化を実現し、高収益率を狙う。ソリューションメニューの拡大で収益基盤拡大に期待がかかる。エモーショナルシステム事業は大幅な増収、セグメント黒字転換の計画である。防災市場、宇宙分野を中心に、有識者などとの協業やデモンストレーションでMetaWalkersとメタバースの可能性を引き出し、新規プロジェクトを推進する。
■Key Points
・2024年9月期は過去最高の売上、コスト最適化で高収益体質に
・2025年9月期も人財増強継続でコスト増加するが増収増益の計画
・最大の鍵はエモーショナルシステム事業のトレンド転換の成否
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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1. 「ハイブリッドクラウド」のプロフェッショナル集団へ
ピー・ビーシステムズ<4447>は、中堅企業をメインターゲットとしつつ、SaaS事業者、公共団体向けに各種情報システムを構築する、システム仮想化技術に精通したクラウド基盤構築力が強みの福岡を地盤とする独立系SIerである。サイバーセキュリティに絡んだレジリエンス構築やDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現までをクラウド技術力でトータルにサポートするセキュアクラウドシステム事業を中核とする。また、VR(仮想現実)空間を生み出す、体験共有型VRシアター「MetaWalkers(旧称:4DOH)」シリーズを製造販売するエモーショナルシステム事業との2軸構成だが、新たにメタバース事業、シニア市場をねらった「e(エレクトロニック) × r(リアル)スポーツ」ビジネスを将来的な成長エンジンとして育成中である。
2. 売上高は過去最高を更新、各段階利益は20%超の伸長
2024年9月期の業績は、売上高が前期比7.1%増の3,107百万円、営業利益は同20.1%増の362百万円、経常利益は同22.5%増の362百万円、当期純利益は同24.5%増の255百万円と、売上高と通期営業利益は過去最高を更新し、その他段階利益についても前期比大幅増で着地した。売上高については、大型案件獲得が大きく貢献し、3期連続の増収を達成した。高付加価値製商品が伸長したほか、サイバー攻撃対応等のハイブリッドクラウド基盤も好調だった。期初計画に対しては、売上高は若干届かなかったが、各段階利益は計画をやや上振れた。エモーショナルシステム事業が重しとなった一方、セキュアクラウド事業において高度なクラウド基盤に必須となる高付加価値製商品の販売が増加したことに加え、人員増に伴う内製化で製造コスト最適化を実現したことが貢献した。なお、期末従業員数は前期比11人増の65人と純増しており、注視していた人財の定着についても順調と言える。
3. 人財増強継続しつつ、7期連続最高益更新を目指す
2025年9月期の業績見通しについては、売上高が前期比10.0%増の3,420百万円、営業利益が同4.9%増の380百万円、経常利益が同3.8%増の376百万円、当期純利益が同0.1%増の256百万円を計画する。同社は2025年9月期を「持続的な成長への基盤固め、成長のための準備を加速する一年」と位置付け、積極的な人財増強を継続しつつ、増収増益及び7期連続最高益更新を目標に掲げる。セキュアクラウドシステム事業では、ハイブリッドクラウドのほかサイバーセキュリティ関連での高付加価値化を実現し、高収益率を狙う。ソリューションメニューの拡大で収益基盤拡大に期待がかかる。エモーショナルシステム事業は大幅な増収、セグメント黒字転換の計画である。防災市場、宇宙分野を中心に、有識者などとの協業やデモンストレーションでMetaWalkersとメタバースの可能性を引き出し、新規プロジェクトを推進する。
■Key Points
・2024年9月期は過去最高の売上、コスト最適化で高収益体質に
・2025年9月期も人財増強継続でコスト増加するが増収増益の計画
・最大の鍵はエモーショナルシステム事業のトレンド転換の成否
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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