やはり“下値はしっかり”を押し出したい局面…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/12/04 11:11

◆ さらに“リスク回避”の追い打ちが・・・ - “148円半ば”へ続落


「仏政局不安」を背景にした“リスク回避姿勢”は一旦落ち着いたものの、今度は「韓国政情不安」が・・・。

韓国は45年ぶりに「非常戒厳令」を宣布し、あらためて“リスク回避姿勢”に傾斜しました。
こうして“韓国ウォン売り→円買い”が加速する中、ドル円は“148.636円”へと押し下げられています。

一方でその「非常戒厳令」は“すでに解除”されており、本稿執筆時は“急速に下げ渋り→買い戻し”へと転じています。
昨日発表の「米雇用動態調査(JOLTS)求人件数」も“予想を上回って(774.4万件)”っており、ナスダック/S&P500の“史上最高値更新”も“リスク選好→巻き戻し”として寄与していると見られるところです。

◆ それでも目先は“巻き戻し”が先行しやすい・・・!?


こうして“上を下への乱高下”を演じたドル円ですが、前記“巻き戻し”が目先は先行すると見るのが自然です。
ただ「日銀12月利上げ観測」が残っていますので、“上値の重さ”は如何とし難いと見るのが妥当といえます。
それでも「米利下げ観測」は大きくは台頭していないだけに、「日米金利差縮小」を背景にした“円買い(ドル売り)”は“一方的にはなりづらい”…?
そして「米12月利下げ観測」が盛り上がらないとあっては、“金利選好→ドル買い”が下値を支える可能性も十分…?

◆ 基本は“様子見”と見られるが・・・?


本日は「主だった米経済指標」が目白押しですので、あくまで“その結果次第”と見られます。
ただそれまでは“様子見ムード”が漂う中、“巻き戻し”先行の展開を想定したいところです。
引き続き“上値は重い”が“下値はしっかり”を前提にしながら…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

151.404(11/20~12/3の38.2%戻し)
151.065(50日/50週移動平均線、-1σ、ピボット2ndレジスタンス、大台)
上値5:150.749(12/2高値、週足・一目均衡表基準線、月足・一目均衡表転換線)
上値4:150.528(11/29NYタイム高値)
上値3:150.346(11/20~12/3の23.6%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値2:150.230(12/3高値)
上値1:150.000(大台)
前営業日終値:149.578(日足・一目均衡表先行スパン上限)
下値1:149.358(12/3安値後の61.8%押し)
下値2:149.187(12/3安値後の76.4%押し)
下値3:149.000(大台、12/3安値後の押し目)
下値4:148.907(100日/20月移動平均線、-2σ)
下値5:148.719(週足・一目均衡表先行スパン下限、ピボット1stサポート)
148.636(12/3安値)
148.401(10/11安値、20週移動平均線)
148.328(10/10安値)
148.020(10/9安値、大台)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想