*11:59JST 三洋貿易:24年9月期は売上・利益ともに過去最高を更新、全セグメント増収増益
三洋貿易<3176>は、ゴム・化学品の原材料や自動車内装材、再生可能エネルギーやバイオ関連機器等の輸出入と国内販売を主要事業としながら、各事業に関連する技術サービス等の提供も行う独立系専門商社だ。ファインケミカル、インダストリアル・プロダクツ、サステナビリティ、ライフサイエンスの4市場を中心にグローバルにビジネスを展開している。なお、セグメント分けに関しては、従来の化成品、機械資材、海外現地法人の区分から、資本市場へより明確に業績進捗を開示する目的で、2025年9月期第1四半期から上記の4セグメント制へ移行する。営業の約半数が理系出身であり、創業以来培ってきた技術的知見にもとづき販売からアフターサービスに至るまでワンストップでトータルソリューションを提供。盤石な経営基盤と独自のビジネスモデルを背景に、高い収益性と資本効率性を実現している。
2024年9月期の連結業績は、売上高が前期比7.2%増の129,263百万円、営業利益が同8.4%増の7,072百万円となり、売上、利益ともに過去最高を更新した。化成品、機械資材、海外現地法人と全てのセグメントで増収増益となり、過去最高業績の更新に寄与した。特に、EV関連分野における高付加価値商材の副資材の販売伸長や、仕入価格の上昇に対する適切な販売価格反映とともに、為替差益を含む海外現地法人の好調により利益を積み上げ、営業利益はトップラインを上回る伸びを見せた。これにより、営業利益率も5.5%の高い水準を維持している。また、木質バイオマス関連事業において大型案件の受注に成功したことや、グループ会社が扱う洋上風力関連機器の受注も増収増益に寄与した。
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比2.1%増の132,000百万円、営業利益で同0.4%増の7,100百万円を見込んでいる。売上高に関しては、木質バイオマス関連事業の大型案件の寄与が見込まれることや、米国を中心に海外事業の好調な推移が見込まれることなどを受け、過去最高の売上高を連続更新することを見込む。利益面に関しては、一部機器の取り扱い終了による影響やDX等の先行投資に起因する一時的なコスト上昇要因があるものの、木質バイオマス関連事業や海洋資源開発事業の伸長がカバーし、前期並みを見込む。大型案件である木質バイオマス事業は工事進行基準で売上計上される案件である。そのため、収益計上の見通しが立てやすく、その意味でも業績予想達成の確度は比較的高いと弊社は見ている。配当に関しては、1株当たり前期比2.0円増の57.0円(予想配当利回り3.81%)を予定している。同社は今回、株主還元の方針として長期経営計画「SANYO VISION 2028」の期間中は「配当性向30%以上」を目途に「累進配当」を継続していくことを初めて対外的に明記した。明記することによって同社の株主還元重視の姿勢を改めて強調した格好だ。今後利益が拡大していくなかで増配も十分期待できると弊社は考える。自己株式の取得に関しては成長投資の資金需要および流動性や財務状況を総合的に勘案しながら継続して検討を行っていくようだ。
長期的な経営方針に関しては、「SANYO VISION 2028」を公表している。事業、DX関連、人的資本の3分野への成長投資(5年間で総額200億~300億円)を積極化しながら、3つの成長戦略である3本の矢(潜在コアビジネスの果実化、M&Aの推進、事業開発室の取り組み)を着実に推し進めることによって2028年9月期に営業利益9,000百万円を達成する構えだ。同ビジョンの初年度である2024年9月期の営業利益は過去最高を更新し、28年9月期の数値目標達成に向けて好スタートを切った格好だ。今後も資本コストを上回る成長投資を実行していくことにより、業績の拡大と企業価値の向上を実現していく方針だ。
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2024年9月期の連結業績は、売上高が前期比7.2%増の129,263百万円、営業利益が同8.4%増の7,072百万円となり、売上、利益ともに過去最高を更新した。化成品、機械資材、海外現地法人と全てのセグメントで増収増益となり、過去最高業績の更新に寄与した。特に、EV関連分野における高付加価値商材の副資材の販売伸長や、仕入価格の上昇に対する適切な販売価格反映とともに、為替差益を含む海外現地法人の好調により利益を積み上げ、営業利益はトップラインを上回る伸びを見せた。これにより、営業利益率も5.5%の高い水準を維持している。また、木質バイオマス関連事業において大型案件の受注に成功したことや、グループ会社が扱う洋上風力関連機器の受注も増収増益に寄与した。
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比2.1%増の132,000百万円、営業利益で同0.4%増の7,100百万円を見込んでいる。売上高に関しては、木質バイオマス関連事業の大型案件の寄与が見込まれることや、米国を中心に海外事業の好調な推移が見込まれることなどを受け、過去最高の売上高を連続更新することを見込む。利益面に関しては、一部機器の取り扱い終了による影響やDX等の先行投資に起因する一時的なコスト上昇要因があるものの、木質バイオマス関連事業や海洋資源開発事業の伸長がカバーし、前期並みを見込む。大型案件である木質バイオマス事業は工事進行基準で売上計上される案件である。そのため、収益計上の見通しが立てやすく、その意味でも業績予想達成の確度は比較的高いと弊社は見ている。配当に関しては、1株当たり前期比2.0円増の57.0円(予想配当利回り3.81%)を予定している。同社は今回、株主還元の方針として長期経営計画「SANYO VISION 2028」の期間中は「配当性向30%以上」を目途に「累進配当」を継続していくことを初めて対外的に明記した。明記することによって同社の株主還元重視の姿勢を改めて強調した格好だ。今後利益が拡大していくなかで増配も十分期待できると弊社は考える。自己株式の取得に関しては成長投資の資金需要および流動性や財務状況を総合的に勘案しながら継続して検討を行っていくようだ。
長期的な経営方針に関しては、「SANYO VISION 2028」を公表している。事業、DX関連、人的資本の3分野への成長投資(5年間で総額200億~300億円)を積極化しながら、3つの成長戦略である3本の矢(潜在コアビジネスの果実化、M&Aの推進、事業開発室の取り組み)を着実に推し進めることによって2028年9月期に営業利益9,000百万円を達成する構えだ。同ビジョンの初年度である2024年9月期の営業利益は過去最高を更新し、28年9月期の数値目標達成に向けて好スタートを切った格好だ。今後も資本コストを上回る成長投資を実行していくことにより、業績の拡大と企業価値の向上を実現していく方針だ。
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