◆ “上を下へ”の乱高下
「米財務長官人事」を背景に“下窓”を空けたドル円でしたが、すぐさま欧州タイム序盤には“窓埋め”を完了しています。
当のベッセント氏が『準備通貨としてのドル価値を維持』『優先事項は減税実行』と発言したことが影響していると見られます。
一方でその後も「米10年債利回り急低下」から“153.626円(NYタイム序盤)”へ、「NYダウ上昇→リスク選好」から“154.518円(同中盤)”へと揺れ動いたものの、“方向感定まらず”を脱することはありませんでした。
本日に入って再び“ドル売り”に傾斜しかける場面も見られましたが、「トランプ関税発言」にて“押し戻されて”いるのが実状といえます。
◆ ただ持続性となると…? - 「米財務長官人事」を巡る思惑
前記した「オープニング時の下窓」あるいは「NYタイムの米10年債利回り急低下」は、いずれも「米財務長官人事」が影響していると見られます。
ただトランプ政権誕生は“まだ先(来年1/20)”ということを踏まえれば、「財政規律順守&インフレ抑制」を囃すのは少々無理があると見るのが自然です。
そうなると昨日の動きは、これらを“囃した”というよりは、これらを“キッカケにした”と見るのが自然といえます。
それに「米感謝祭ウィーク」という今週のスケジュール感を重ねれば、少し早めに“ポジション調整(利益確定売り)”が出たと考えるのが妥当なところ…?
そうなると「米財務長官人事」を背景にした“ドル売り”もその持続性については微妙といわざるを得ない…?
◆ 目先のポイントは“20日移動平均線”
テクニカル的に見ると“154円ライン”には、“20日移動平均線(本日は153.965)”が切り上がってきています。
そして9/30に上抜いて以降、当該ラインが“下値支持線”として機能し続けてきたという事実があります。
オーバーシュートがあるだけに“下抜けない”ということはできませんが、終値ベースでは“維持される”、少なくとも“収斂圧力がかかる”と考えるのが自然な状況でもあります。
“ポジション調整(利益確定売り)”がもう一段入らないとも限りませんが、やはり“下値は限定的”と考えておきたいところです。
“新規のポジション形成”が手控えられやすいスケジュール感になりますので…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
156.000(大台、11/15~11/18の76.4%戻し、ピボットハイブレイクアウト)
155.883(11/20高値)
155.405(11/21高値)
155.327(ピボット2ndレジスタンス)
上値5:155.130(11/20~11/21の61.8%戻し、+1σ)
上値4:155.020(11/22高値、日足・一目均衡表転換線、大台)
上値3:154.991(11/20~11/25の61.8%戻し)
上値2:154.713(11/25高値、11/20~11/25の50%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:154.439(11/20~11/25の38.2%戻し)
前営業日終値:154.223
下値1:153.965(20日移動平均線、大台)
下値2:153.623(日足・一目均衡表基準線、ピボット1stサポート)
下値3:153.547(11/25安値)
下値4:153.410(11/12安値)
下値5:153.268(11/19安値、11/8~11/15の76.4%押し)
153.052(週足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット2ndサポート、大台)
152.703(-1σ)
152.616(11/11安値)
152.443(ピボットローブレイクアウト)
《11:10》
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