【QAあり】KeePer技研、1Q営業利益YoY+27.2%の躍進 年間予想に対して順調に進捗

投稿:2024/11/19 13:00

Agenda

賀来聡介氏(以下、賀来):みなさま、こんにちは。KeePer技研代表取締役社長兼Co-COOの賀来です。2025年6月期第1四半期の決算についてご報告します。

本日のアジェンダです。決算報告とキーパー製品等関連事業については、私からご説明します。また、車以外のコーティングビジネス、キーパーLABO運営事業については、代表取締役会長兼CEOの谷からご説明します。よろしくお願いします。

2025年6月期 第1四半期実績

2025年6月期第1四半期の実績です。売上高は54億1,100万円で、前年比13.6パーセントとなりました。営業利益は14億9,700万円で、前年比27.2パーセントと大幅な増収となりました。

この3ヶ月間はいろいろなことがありました。今回の結果は、「キーパーLABO」および「キーパーPRO SHOP」である現場ががんばったことで得られたものだと思っています。

みなさまご存知のとおり、今年の7月、8月、9月は猛暑日続きでした。連日35度以上という非常に厳しい環境の中、現場で働くスタッフは日々体力を奪われましたが、それにもかかわらず一生懸命に考え、完遂しました。大きながんばりによる運営が、今回の結果を支えていると思っています。

詳細については後ほど、製品・セグメントごとにご説明しますが、スタートである第1四半期にこのようなかたちで結果を出せたことを、非常にうれしく思います。

四半期ごとの業績推移

四半期ごとの業績推移です。スライドの表に記載のとおりですが、ポイントをご説明します。

営業利益率については、第1四半期の折れ線グラフのとおり、キーパー製品が39パーセントと非常に伸びています。新車マーケットである「EXキーパー」の伸びと、アフターマーケットの「フレッシュキーパー」の伸びが牽引しました。

「キーパーLABO」の営業利益率は、前年同期の16パーセントから今期第1四半期は18パーセントに上がっています。

「キーパーLABO」については、拡大路線は変わりません。大幅な人材の投入を行っていくため、この数年で大きく改善されるわけではなく、このような数字が引き続き並んでいくと思っています。

2025年6月期 第1四半期:営業利益の増減益分析

第1四半期の営業利益の増減益分析です。単価の要因では、LABO単価が前年比約2,000円のプラスとなっています。「EXキーパー」を中心とする高付加価値のコーティングが伸びたこと、また、昨年10月から洗車の価格改定を行ったことが大きく寄与しています。

製品要因では、スライドに記載のとおり、新車マーケットの成長が増収に大きく貢献しています。

製品等関連事業のサブセグメント内訳

セグメントごとにご説明します。スライドは、マーケットごとの売上と構成比の増減です。

製品等関連事業で最も規模の大きいアフターマーケット事業の売上は、前年同期は10パーセント以上の伸びを示しましたが、この第1四半期(7月から9月)の売上は前年比3.9パーセントの伸びで止まってしまいました。

こちらは、猛暑が大きな要因となっています。アフターマーケットの主体である「キーパーPRO SHOP」は、ガソリンスタンドが多くなっています。LABOはコーティングブースがあるところが当然多いのですが、ガソリンスタンドではまだ少ないのが実情です。

そのため、屋根があったとしてもあの暑さの中で施工を行うのは現実的ではないため、運営会社が制限をかけました。時間帯によっては作業をお断りしたり、状況によっては台数を制限したりしたことが、この結果につながっています。

この第1四半期は、このような実績に留まっていますが、この状況が10月、11月も続くわけではありません。引き続き現場は盛り上がっていますし、10月の実績は復調してきています。

アフターマーケット

アフターマーケットです。「フレッシュキーパー」の施工台数は、引き続き増加傾向にあります。また、年1回行われる技術コンテストの参加人数は、過去最大の5,124人となりました。

研修にも多くの方が参加しており、現場は十分に盛り上がっています。第2四半期以降も、アフターマーケットは着実に伸びていくのではないかと思っています。

新車マーケット1

新車マーケットです。キーパー製品と関連事業で大きく伸びを牽引しているのは、この新車マーケットです。

スライドは、純正採用されているメーカー各社の販売構成を示しています。T社、S社と表示していますが、T社は同じ愛知県の会社です。S社ももちろん伸びてはいますが、この第1四半期以降はT社が非常に伸び始めています。

純正採用されてから、もうすぐ3年が経ちます。スタート時はペースが遅かったのですが、新車販売店、新車ディーラーから、良い商品だという評判が広まっていきました。T社は横のつながりが非常に太いものですから、「いいよ」「いいよね」と、伸びてきています。

特に伸びているのが、キーパーの最高峰である「EXキーパー」のコーティングです。今後が非常に楽しみだと思っています。それ以外の商品も引き続き伸びていますし、この先も伸びる予定となっています。

純正採用になっていないメーカーへの営業活動も、引き続き進めています。スライド下に画像が並んでいますが、全方位営業を行っており、数年後にはどうにかかたちにしていきたいと思っています。

新車マーケット2

ここまでは新車時のコーティングの話でしたが、すでに発表したように、今年10月には「SUBARU フレッシュキーパー」という商品を発売しました。また、本田技研工業では、今年2月に「フレッシュキーパー」が純正採用されています。

カーディーラーでは、新車だけではなく既販車・中古車、そしてメンテナンス向けのボディコーティングの導入が順次始まっています。これはどのようなことかというと、今はまだ新車は売れてはいますが、2年後、3年後、5年後を見た時に、新車台数は増えるわけではなく、今後少しずつ減っていくと見込まれます。

そこで、既販車向けの保有ビジネスということで、既販車・中古車向けボディコーティング導入が加速しています。納車後の顧客向けにサービスを提供したいメーカーの思いと販売店の思いが、少しずつかたちになってきています。

当社は、新車マーケットでももちろん拡大していきますが、既販車からスタートした会社ですので、実は既販車向けビジネスは一番の得意分野です。技術研修をしっかり行い、店舗でのサービスを広げていくスタイルが、この先広がっていくのではないかと思います。

新車マーケットでは、新車時のコーティングはもちろんのこと、既販車・中古車へもサービスを拡大していきます。

「既販車・中古車には、どの程度のマーケットがありますか?」という質問をよく受けますが、新車マーケットと同等以上にあるのではないかと考えて活動しています。楽しみにしていただければと思います。

車以外のサービス

谷好通氏(以下、谷):車以外のサービスについては、私からご説明します。今期第1四半期においては、前期の売上を下回っています。「スマホキーパー」等の商品はロットで納めるかたちになっていますが、この第1四半期にはたまたまロットが回ってきませんでした。

すでに発売を開始していますが、KDDIがauショップで一斉に「スマホキーパー」を売り出しています。スライドの画像に「MK」とありますが、「モバイルキーパー」という名称で発売している商品です。現在、全auショップでは、スライド左下のような、ディスプレイとともに出回っています。

こちらは年間ではなく、半年で50万本ごとのオーダーになっています。毎月10万本、20万本といったかたちで納めるわけですが、こちらが10月から入ってきます。そのため、第1四半期の実績のわりには今期の予定が非常に大きくなっていますが、こちらはほぼ予定どおりです。

この他にも、ゴルフや眼鏡などいろいろありますが、これらの商品はそれほど大きな売上になるものではありません。「バイク王」など、いろいろなところで販売されており、車以外のサービスも、かなり広がる見込みがあります。

これらの商品はこれまで、製品開発に所属させ、開発と同時に販売するという体制でした。しかし、開発が先行している状態から販売に力を入れるかたちになってきたため、外販部の所属を製品・技術開発から営業部へと移し、積極的に主体的な販売を行う体制に移っています。

LABO-KPI推移(売上・来店台数・平均単価)

「キーパーLABO」の実績です。7月、8月、9月は猛暑により、非常に苦労しました。8月には、初めて新卒が5名も辞める出来事もありました。この部分を解決していかないと、やはり続いていかないと考えています。

アフターマーケットでは、需要が伸びているにもかかわらず、売上を伸ばせていません。ガソリンスタンドのスタッフたちにとって体力的に厳しい状況の中、その部分の根本的な解決に全力を注ぐことで、今後は逆に、勝つ要素になっていくと考えています。

現在、暑さをしのげるようないろいろな方法を試行錯誤しています。スタッフが暑さに苦しまなくてもよい環境の中で働くことができる体制を整えていきます。

スライド右側のグラフを見ると、平均単価は順調に上がってきていますが、来店台数が一度、急落しています。実際に見てみると、洗車の台数が落ちています。この傾向は10月で顕著になっています。

「フレッシュキーパー」や「EXキーパー」そして「エコダイヤキーパー」は、そのものが洗車をしなくても雨が降れば車がきれいになるという特徴を持っています。したがって、この部分がやはり落ちて、どこかで低いレベルになってきます。

しかしながら、「キーパーLABO」の本職であるコーティングについては上昇傾向にあります。そのため、深刻とは思っていません。特に、この暑さの時に来店数、予約枠をコントロールして絞り、スタッフに無理がかからない対策もできていました。

これから需要期に入りますので、11月、12月と予約枠を一挙に広げます。10月は、台風など様々な理由があったと思いますが、洗車の数は洗車だけで30パーセント近く激減しました。

この状態は良い部分と悪い部分の両方があると思いますが、お客さまには結果的に喜んでいただいていますので、洗車も強化していきます。あわせて、コーティングの部分を強化していくことで、新しい次元に入ったと思っています。

LABO新店と店舗分布

LABO新店と店舗分布についてです。9月30日時点で、全国で138店舗、そのうち直営が124店舗、FCが13店舗です。年内にあと新店が6店舗増え、FCも2店舗オープンします。

翌年には、年明けから直営店が一挙に16店舗開く計画です。したがって現在、すでにある予定だけで、開始しているものも合わせると、新規店舗は22店舗です。それに加え、FCがあと9店舗オープンする予定になっています。

先日、燃料油脂新聞という業界紙で、「FCを解禁しました」「物件を出してください」「受けます」という広告を出しました。それから非常にたくさんの応募が来ており、直営店だけで30店舗も現実的になってきたと感じています。

また、FC店の応募が非常に多く、もう数十件という規模になっています。客観的に考え、必要な部分をきちんとお受けしていきたいと思っています。

この段階に来て、「キーパーLABO」店舗数を増やし、さらに密度を濃くしなければお客さまの需要に応えられないことを現実に感じました。また、直営店だけではその需要の高まりについていけない、きちんとこなしていくことがもはや不可能だと感じました。

新店、直営店を増やそうとすると、人あるいは物件など様々な問題があります。20件、30件と増やすには相当な労力を要しますので、FC店を受け入れていきます。

直営店のためにも、管理体制や教育体制をきちんと整備しなければなりません。そのような体制を作り上げていく中では、当然、FCの受け入れも可能だと考えています。そこで、先日開示されたように、出光興産も正式に応募をされました。

出光興産の発表によると、5年後に150軒という数字を具体的に出しています。その数字は何か非現実的に感じて、半信半疑の部分がありました。しかし、今現在の出光興産からの動きを見ると、本気だと感じています。

今後、ますます営業の新車カテゴリが増えてきます。今トヨタ自動車などは非常に速い勢いで伸びています。トヨタ自動車が伸びてきた大きな要因として、ディーラーの中に「キーパーLABO」を誘致して、私どもの営業として入り、販売会社20件、30件、全部面倒を見ていることが挙げられます。

そのため、品質の高い「キーパーLABO」に頼るという動きが非常に大きくなってきており、ディーラーにおいて新車にキーパーが着々と提供されています。

そのような環境の中、LABOの直営店あるいはFC店が開かれたBtoCという立場だけではなく、ディーラーの出す難しい部分のキーパー、「EXキーパープレミアム」を中心とした、コーティングを引き受けています。「キーパーLABO」の出店と新車マーケットへの進出スピードが、うまくシンクロしていかないと受けられないため、これらは同時進行で行っていきます。

そのためには、それなりの人数も確保しなければいけません。ありがたいことに、年間で言えば1,000名を超すような応募を受けており、今のところ応募者にはまったく不自由していません。

きちんと選別し、人材を確保していくとともに、彼らが世の中に対してどのように高品質の付加価値を提供していけるかが、一番の肝になると考えて進んでいます。

私からのご説明は以上となります。

質疑応答:ガソリンスタンドへの労働環境整備手段の提供について

質問者:今回、ガソリンスタンドにも天候要因と言いますか、猛暑が影響してきている状況の中で、御社側から今後、ショップやガソリンスタンドに対してなにか労働環境を整える手段を提供することは考えていますか?

:いいえ、考えていません。ガソリンスタンド業界は、カーボンニュートラルを背景に、新たな設備投資に対して非常に消極的です。そのため、従業員に対するクールジャケットなどを用意する程度になると思います。

LABOでは、本格的に環境を変えるような手を打っていきたいと思っています。

質疑応答:実施した販促の効果測定の評価について

質問者:2023年、2024年とオータムフェアを実施しましたが、その効果測定はしっかりできていますか? また、ある程度狙いどおりの効果を得られたと評価しているのか教えてください。

:2023年のオータムフェアは風評被害の払拭という明確な目的がありましたので、短期集中的にサービス負荷も非常に大きく行いました。それに比べて今期はアンダーウォッシュのみと、かなりペースダウンした上で、2ヶ月の長期間で実施しました。

累計してみれば同じ程度の効果になるかもしれませんが、今のところ大きな影響が出るほどの効果ではありません。しかし、開催しておいて良かったと考えています。

質問者:今後の販促の手法に関して、何か方向性の改善などは考えていますか?

:はい、考えています。今は具体的にはお話しできませんが、ダイナミックに考えて行います。

質疑応答:既販車・中古車向けコーティングの単価への影響と、セグメントの利益率の見通しについて

質問者:ディーラー向けの既販車・中古車向けコーティングを始めましたが、これらのメニューは新車には施行しないのでしょうか? このようなメニューが入ることにより、単価引き下げの要因にならないのでしょうか?

また、製品のセグメントの利益率について、ディーラーの変化と、車以外のコーティングが伸びてきたことを勘案した時に、セグメントの利益率が上がるのか、下がることはないのかという見通しを教えてください。

:ディーラーとしても、やはりオプションに高いものをつけたいと思います。そのため、新車に対する付加価値の低下はないと思います。

質問者:軽自動車のメーカーが、単価が低めのものを施工するということですね。

:はい。トヨタ自動車や本田技研工業は、安いものを出しても「新車には売るな」とはっきり言いますので、単価が下がることはないと思います。

質問者:セグメントの利益率の見通しはいかがですか? 

:これから高級車を有しているディーラーさんが大量に出てきますので、私は上がるのではないかと思います。

賀来:私はもう少々、上がると思っています。

質疑応答:キーパーLABO運営事業における業況の変化について

質問者:キーパーLABO運営事業について、T社との連携によってキーパー製品の売れ行きが伸びているとのお話でしたが、3年経って成長がスローになってようやくという印象を受けます。何か変わってきた流れなどはありますか?

賀来:一番変わったのは、新車ディーラーの中に「キーパーLABO」を作り出してからです。2023年5月に、東京の有明で「キーパーLABO」をオープンしました。

あそこには、もともと当社は出店していなかったのですが、「こんなに人気があるのだ」と反響があり、T社の全店舗に「キーパーLABO」併設が広がりました。このようなことが大きく変わったターニングポイントです。

質問者:今メーカー名が出ましたが、キーパーの純正品を入れていないメーカーにとってはやはり、今度は逆に危機感が出てきますか? 

例えば「トヨタ自動車がこれほどにキーパーの純正品を使っている」「本田技研工業がこれだけ、キーパー製品を採用し始めている」というお話が出ますか? そのあたりは、どのように考えていますか? 

賀来:そのようなお話は、もちろんあります。スライドの下に並んでいるメーカーからも、例えば「本田技研工業が純正になったけれど、当社も少し考えていかないといけないですね」と言われます。

また、本田技研工業がキーパー製品を扱っていますが、「キーパー製品を使っている車を買いたい」と言われるユーザーもやはりいらっしゃいます。

質問者:なるほど、わかりました。

質疑応答:「キーパーLABO」と既存店とのカニバリゼーションの有無について

質問者:「キーパーLABO」についてですが、御社は月次で新店を出しているため、最初は比較的好調だと感じています。

「『キーパーLABO』の直営店を30店舗ぐらい増やしたい」というお話が先ほどありましたが、増やした場合、業況はいかがでしょうか? 今までのところは、既存店とそれほどカニバリせず、出している店舗の立ち上がりはかなり順調な様子なので、他店舗に関して心配はないという理解でよいですか?

:密度をやはり濃くしていきますので、短期的にはそのようなこともあると思います。

質問者:短期的には既存店とのカニバリが起きて、既存店のマイナスが生じる可能性があるということですね。

:カニバリというよりも、オーバーフローしている店へ併設するかたちで出していくため、お客さまの移動は当然あてにします。

例えば、「キーパーLABO」の、堺 中百舌鳥店が完全にパンクしていることから、堺鳳店と岸和田北店を出したのですが、なかなか、堺 中百舌鳥店の実績が落ちていきません。

むしろ今、堺 中百舌鳥店のほうには「堺鳳店と岸和田北店にこのようなお店を作りました。こちらも使えますよ」というポスターを出しているくらいです。ファンになって、ついてくれたお客さまは、移動してもらいたい状況でも、移動しません。

お客さまの流れがちょうどよいくらいになるように、「キーパーLABO」の出店時期は既存店から数四半期離すなどのルールは、きちんと守っていきますので、深刻なカニバリ状態は起きないと見ています。分配のようなかたちで進めていきたいと思っています。

質問者:面を押さえれば、その周りでお客さまが増えて、自然にキーパー製品のシェアが上がっていくような状態は変わらないのですね。

:おっしゃるとおりです。「キーパーLABO」の、用賀店を作った時も、世田谷店は当然近いため、世田谷店から用賀店に大量に流れました。その結果、この1年くらいは、世田谷店の実績は1回かなり落ちました。

しかしながら、1店舗を増やしたことによって、その落ちた分はもう1店舗のほうでもっと、その倍、3倍と上がっていくため、1年あれば減ったところも元に戻ってしまうというリズムで増えていくと思っています。

質疑応答:「キーパーLABO」新規出店のリスクの有無について

質問者:「キーパーLABO」は、今、直営で新たに30店できそうという状態で、用地取得もそこまで問題もなく、例えば来期もそれなりに増やせて、人も応募がかなりあるとのお話でした。

夏には離職があったとのことで少し心配したのですが、人の面も用地の面も需要の面も、新設オープンに対してそこまで心配していないという理解でよいですか? 

:おっしゃるとおりです。特に、人の面においては、これから他のところが対策できないような、根本的な対策、例えば暑さに対する対策などを、本腰入れて取り組む方向で進んでいます。このあたりでもむしろ、他社と差をつけられるのではないかと思っています。

用地の確保については、今まったく心配ありません。今は選ぶ状態になっています。

質疑応答:通期業績予想の計画値に対する足元の販管費の水準について

質問者:決算の販管費の数字についてです。販管費が少し、思ったよりも少なく出ている印象を受けます。ただし、下期出店するに従って、販管費も増えていくため、御社が当初この決算を出した時に、計画は保守的に見ているとのお話をされていたと思います。

通期業績予想については、売上も利益も保守的に見て、販管費は少し高めに予算を組んでいるのでしょうか?

山下文子氏(以下、山下):常務取締役最高財務責任者CFOの山下です。去年に下方修正もしましたので、コストなどは少し厚めに見ています。

質疑応答:第1四半期の販管費の評価について

質問者:第1四半期の販管費の評価について、先ほど「猛暑で大変だったが、スタッフががんばってくれて収益を出せた」とのお話がありました。売上高と営業利益の進捗率で見た場合には、順調に来ていると思いますが、販管費の水準は実際にはどうなのでしょうか?

先ほども販管費が比率で見ても、非常に低い数字になっているとご指摘があった一方で、新店に向けてのスタッフ採用で前期からかなりコストが上がっているとのお話もありました。そのあたりも含めて、第1四半期の販管費の評価についてお聞きしたいです。

:前期のスタート時点では、「これからもう1つ高くジャンプしよう。新店を30店オープンしていこう」という決意もあって、管理部門にかなり投資しました。人の部分ですと、そのようなものが一段落しています。 

今期からは、実際にお金を稼いでくれる体制にお金をかけているため、前期に比べると、比較的少なめに見える状態だと思います。

もう1つは、新店はキャパシティアップになるためのいろいろな仕掛けを最初からしていますから、やはりキャパシティアップを目的にお金が使えていました。今は、そのようなキャパシティアップを目的とした出費、投資は比較的減ってきていて、販管費も前期のような伸び方はしないという状態です。したがって、新しい、伸びていくためのランニング状態に入っていると思います。

一方で、来期はもっと新店を増やしてFCも増やしていくといっているため、またどこかで上がり始めるかもしれません。

質疑応答:第1四半期実績における計画比上振れについて

質問者:第1四半期のこの着地は、通期計画に対してはどのような感じだったのでしょうか? 計画を上振れたのかどうかという点ではいかがですか? 

:営業利益について、今のところ計画よりは1億円上振れています。

質問者:わかりました。そうすると、第2四半期は収益性という意味では高まる時期ですので、上期については、今後上振れてくる可能性が高いと見てよいでしょうか? 

:はい、がんばります。

質疑応答:FCの出店時期の後ずれの要因について

司会者:「FCの出店について、期初にお聞きした上期の出店計画5店舗に比べると、出店が後ずれしているように見えますが、何か障害などがあるのでしょうか?」というご質問です。

賀来:期初にFCの出店は5店舗あると開示したと思いますが、まだ出店していないというご指摘ですね。こちらは、工事の遅れによって起きているのが一番の障害です。ご存じのとおり、工事費用が非常に上がっていて、交渉も含めて工事期間も当初の予定よりは延びてしまっています。

:開示しているとおり、今期は、FCはさらに9店のオープンに向けて動いています。今期は、FCはもっと増える予定です。9店では絶対収まらないと思います。

10店、下手すると15店、16店、あるいは20店出す可能性もあり、FCについては大きく上振れる見込みです。

質疑応答:車以外で今後伸びる可能性がある商品について

司会者:「車以外のサービスで引き合いが強い、期待できるものは、『スマホキーパー』以外にはありますか? 自転車、バイク、ボートなどの趣味性の高い商品市場は、まだ先というイメージでしょうか?」というご質問です。

:自転車はもっと伸びるのではないかと思います。ロードバイクの「TREK」や「GIANT」などの高級ブランドから始まっていて、今は安いほうへと広がっています。これからかなり広がるのではないかと見ています。

もっと増えるのはやはり、「お風呂キーパー」です。まだ本格的なヒットは始まっていませんが、これはBtoBのところが相当動いていますから、もっと動いてくるのではないかと考えています。

一番可能性が高いと思っているのは、船舶燃費改善になる、フジツボ固着防止用の商品です。こちらの商品化はまだかなり先になるかと考えています。

質疑応答:FCにおける加盟店収入および建設コスト上昇の影響について

司会者:「FCについては、卸売によるマージンが御社の利益となるのでしょうか? フランチャイズフィー、加盟店収入は発生しますか? また、建設コストが上がっていますが、影響はどのように見ればよろしいでしょうか?」というご質問です。

:FCの方からは毎月30万円をいただきます。さらに、初期費用として、デザイン料や、あるいは訓練費などを含めて、一括計上で300万円いただきます。

もう1つは、建設コストです。建設コストについては、いろいろ問題があります。FCの方に任せると、みなさまやはりガソリンスタンドの方が多いため、こちらが驚くくらい多額の費用をかける傾向があります。

私たちでしたら8,000万円くらいで納めると思うものに、2億円かけてみたりします。非常に多大な費用をかけられるため、そのあたりは、逆にどのようにブレーキかけたらよいのか、1つ課題としています。

いずれにしても、FC側が建築費を払いますが、こちらが「かなり高くなっていますが、大丈夫ですか?」と心配して聞く状況と言うより、先に向こうがかなり高いものを作ってしまうため、コントロールしなければいけないと思っています。

山下: FCにかかわらず、直営でも建設コストが上がっている影響についての質問だと思います。

:そうですね。私どもは私どもで、建設コストが上がってくるなら、「このように作ったらどうだろう?」という姿勢で、やはり安く作れるような作り方をいろいろ考えながら、対策しています。

それでもやはり、3年から4年前に比べると、1.4倍から1.5倍くらいに建設コストが上がっています。

どちらにしても会社のスケールそのものが大きくなっているため、20店から30店ぐらいの新店を作っていく中での建築費の上昇については、影響はそれほど大きくはないため、大丈夫です。

配信元: ログミーファイナンス

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