GENOVA、2Qは売上・営業利益ともに計画を上振れて着地 1Qに続き主力の両セグメントで堅調な需要を獲得

投稿:2024/11/15 19:00

事業概要

平瀨智樹氏:株式会社GENOVA代表取締役社長の平瀨です。本日はお時間をいただきありがとうございます。これから、2025年3月期第2四半期決算説明を行います。

まずは事業概要についてご説明します。我々は「ヒトと医療をつないで健康な社会を創る」というミッションのもと、2つの事業を展開しています。

1つがメディカルプラットフォーム事業です。「21世紀型の医療インフラを創る」というビジョンのもと、医療情報メディア「Medical DOC」を運営しています。

もう1つが、スマートクリニック事業です。「クリニックオートメーションによる患者さんの利便性・クリニックの生産性最大化」をビジョンとし、患者さんがクリニックや診療所で快適に受診できるよう、クリニックの自動化を進めている事業です。

スナップショット 2025年3月期第2四半期末時点

2025年3月期第2四半期のスナップショットです。連結売上高は51億4,000万円となり、前期比29.2パーセント増、営業利益は12億1,000万円となり、前期比25.6パーセント増で着地しています。第2四半期の契約件数は3,122件で、前期比28.2パーセント増となり、既存顧客数は約1万5,000件となりました。

メディカルプラットフォーム事業では、医療情報メディア「Medical DOC」を運営しています。こちらのアクセス数が月間1,948万PVとなり、9月末時点で月間として最高の数字になりました。

スマートクリニック事業では、クリニックオートメーションというツールでいろいろなサービスを提供しています。メインのサービスである自動受付精算機とセルフレジの累計導入台数は2,210台となり、前年同期比493台増で着地しています。

売上高構成比は、メディカルプラットフォーム事業が62.1パーセント、スマートクリニック事業が32.6パーセントとなっています。

メディカルプラットフォーム事業

メディカルプラットフォーム事業では、「Medical DOC」という医療情報メディアを運営しています。第2四半期の連結売上高51億4,000万円に対し、メディカルプラットフォーム事業の売上高は31億9,000万円で着地しています。

当社がMedical DOCにて提供しているメインコンテンツ

「Medical DOC」ではさまざまな医療コンテンツを配信していますが、今期から、クリニックや診療所からお金をいただいてレポートの作成などを行う「クリニック見学レポート」というサービスの提供を始めました。

スマートクリニック事業

スマートクリニック事業は、連結売上高51億4,000万円に対して16億7,000万円の売上高で着地しています。

こちらでは、クリニックオートメーションに関わるツールをクリニックに提供しています。今週リリースを行った「NOMOCa AI call」という電話の受付対応サービスも、スマートクリニック事業のサービスです。

2025年3月期第2四半期実績

業績ハイライトです。2025年3月期第2四半期は、計画どおりの数字で着地したと思っています。

先ほどお伝えしたように、連結売上高は51億4,000万円で、前年同期比129パーセントとなりました。メディカルプラットフォーム事業の売上高は31億9,000万円で、前年同期比117パーセント、スマートクリニック事業の売上高は16億7,000万円で、前年同期比171パーセントとなっています。

営業利益は12億1,000万円で、前年同期比126パーセントの着地となりました。すべて今期の計画を上振れるかたちで着地しています。

3ヵ年サマリー 四半期事業別売上

四半期ごとの事業別売上高推移を、3ヶ年のサマリーで示しています。主力の両セグメントで堅調な需要を獲得できた結果、この第2四半期だけでも総売上高は過去最高を記録しました。前年同期比では125.6パーセントとなっています。

利益構造及び利益率の推移

利益構造及び利益率の推移です。第2四半期の営業利益進捗率は、計画に対して上振れる進捗となりました。

オフィス拡張に伴う家賃および移転費用の増加、開発投資の増加影響などにより、営業利益率は前年同期比で0.7パーセント減少していますが、このコストの増加についてはもともとの計画範囲内の数字となっています。

四半期費用内訳の推移

四半期費用内訳の推移です。今年4月に新卒が50名入社していますので、2025年3月期第1四半期から人件費が増えています。加えて、6月からはオフィスの拡張により家賃も増加しています。また、先行投資を積極的に行っていることから、研究開発のコストも増加しました。

3ヵ年サマリー 四半期事業別営業利益

四半期ごとの事業別営業利益の内訳です。主力事業の売上が堅調に推移していることから、第2四半期の営業利益は前年同期比で約プラス1億円、約120パーセントの高い成長を維持しています。

スマートクリニック事業はソフトウェアサービスが前四半期比で増加しており、事業利益も前四半期に比べて増えています。

全社費が前年同期比で約1億2,000万円増加していますが、大きな内訳としては、人件費と新オフィスにかかる費用の増加によるものです。

3ヵ年サマリー四半期新規既存比率

四半期ごとの売上における、既存のお客さまと新規のお客さまの比率についてです。既存のお客さまからの売上と新規のお客さまの獲得比率は、今のバランスを保つことが、売上の成長を保つ上で重要な戦略になってきます。

今後も、新規のお客さまを獲得しつつ既存のお客さまにクロスセルをかけていくという戦略をとることになります。

市場環境について

成長戦略についてです。スライドには、市場環境がもたらす事業への影響を図で表しています。

医療業界に限りませんが、少子高齢化に伴い、クリニックや診療所でも医療従事者が非常に不足しています。我々のスマートクリニック事業では、クリニックオートメーションによる人材不足への対応として、医療従事者不足を解決するサービスをクリニックへ提供・展開しています。

また、スマートクリニック事業においてはキャッシュレス化も展開しています。ここ5年間で、キャッシュレス化をクリニックや診療所にどんどん勧めています。高齢者医療については、メディカルプラットフォーム事業にて準備中です。

未病や予防についてです。昨今は健康ブームで、健康志向のニーズが高まっています。メディアによる未病と予防記事の配信を引き続き強化していくことで、事業を伸ばしていけると思っています。

サービスの強化と営業体制

メディカルプラットフォーム事業のサービスについてです。今年度から、導入ハードルを下げて新規のお客さまの獲得を目指す試みをスタートしています。また、「Medical DOC」内で各クリニックを予約できる機能を実装し、サービスを展開し始めたところです。

加えて、今年から何本かリリースしている「Medical DOC」のブランディングを、今期からより強化していきます。現在も、いろいろなリリースやコラボレーションの計画を進めています。

スマートクリニック事業については、スライド左下の図に業務内容がたくさん書いてありますが、クリニックオートメーションを強化していきます。今までは人間が行っていた業務を自動化させるサービスをどんどん盛り込むことで、スマートクリニック事業を成長させていきたいと思っています。

営業体制については、営業の採用が重要になってきます。我々は今年9月にプライム市場へと市場変更しましたが、これは採用の強化にもプラスで影響すると思っています。そのほか、代理店や取次店とのパートナーシップの強化も進めています。現在は、約240社の会社とパートナーシップを結んでいます。

営業拠点の展開ということで、今年は広島に営業所を出しました。他地域への展開も検討しており、営業拠点を増やすことは新規のお客さまの増加につながると思っています。

メディカルプラットフォーム事業の契約件数と契約単価

メディカルプラットフォーム事業における契約件数と契約単価の推移です。スライドの積み上げ棒グラフのうち、上の水色の部分が「クリニック見学レポート」の契約件数を示しています。

今期から「クリニック見学レポート」の販売をスタートしており、件数が非常に伸びています。件数が伸びた要因としては、メディカルプラットフォーム事業の売上に関わる影響が大きいということで、こちらに記載しました。

販売を始めた「クリニック見学レポート」の契約単価は約70万円です。メディカルプラットフォームの平均契約単価は、第1四半期の130万9,000円に対して、第2四半期は123万8,000円と下がっています。一方で、「クリニック見学レポート」の契約件数が非常に増えている状況です。

引き続き、このようなサービスにも力を入れていきたいと思っています。

スマートクリニック事業(ハードウェアサービス)の契約件数と契約単価

スマートクリニック事業では、ハードウェアサービスとソフトウェアサービスの2種類を展開しています。こちらのスライドでは、ハードウェアサービスのみグラフで表しています。

売上高の内訳は、主に自動受付精算機とセルフ精算レジです。第1四半期とほぼ同等程度の件数となっています。

スマートクリニック事業(ソフトウェアサービス)の契約件数と契約単価

ソフトウェアサービスの契約件数と契約単価です。第1四半期と比べて、第2四半期は件数が伸びている状況です。この件数のうち、主なサービスとして、「ChatGPT」を使った「NOMOCa AI Chat」という問い合わせ対応サービスを展開しています。

今月からは、「NOMOCa AI call」という電話受付対応のサービスもリリースしました。当第3四半期からこのサービスが売れることによって、さらに件数が上がってくると思っています。

Medical DOCのニーズが高まっている証左

メディカルプラットフォーム事業における「Medical DOC」のアクセス数推移です。スライド上段には、キーワードの一例として、2020年9月と2024年10月を比べて「Google検索」でどのくらい調べられているかを記載しました。

「がん」は4年で約2.7倍、「心筋梗塞」は約1.8倍、「脳梗塞」も約1.4倍と、「Google検索」などのインターネット上で、このような病気や健康に関わるキーワードを調べている方の数が非常に増加しています。

これにより、「Medical DOC」へのアクセス数が伸びているかたちになります。

メディカルプラットフォームにおけるバリューアップサイクル

「Medical DOC」のアクセス数が増えていくことにより、メディアの価値も高まっています。それがクリニックのお客さまの獲得にもつながっていくといった、バリューアップサイクルのようなかたちになります。

新サービス

新サービスのリリースについてです。メディカルプラットフォーム事業における「Medical DOC」のブランディング強化の一環として、まずは「chocoZAP」というRIZAPが展開しているジムのトレーニングルームのモニターに、「Medical DOC」の健康情報コンテンツを配信しています。現在の配信店舗数は約1,300店舗です。

また、大日本印刷とサイバーエージェントが展開しているマンションのエレベーター内に設置されたサイネージにも、「Medical DOC」の健康動画コンテンツを配信しています。このようなかたちで、「Medical DOC」というサービスの認知度をどんどん上げている状況です。

スマートクリニック事業においては、今期から販売・提供している「SMART One」というサービスの予約数が1万8,124件となりました。現在ご利用いただいている患者さまも4,446人となり、こちらもどんどん展開していくだろうと思っています。

先ほど少しお話しした、クリニックの受電対応を削減するためのAI電話自動応答サービス「NOMOCa AI call」の提供も始めています。

株主還元政策について(2024年5月13日開示事項)

株主還元政策については、来年に初めての配当を実施したい旨を今年5月に発表しました。普通配当が1株当たり10円、記念配当が1株当たり20円、合計30円の配当を考えています。

新東京オフィスでの稼働開始

6月にオフィスを拡張し、渋谷の本社ビルの横にある渋谷アクシュビルの23階のフロアを借りました。9月から稼働を開始しています。特にこのビルには営業スタッフが入っており、オフィスを拡張したことで営業の生産性も上がってきています。

東京証券取引所プライム市場への市場変更

同じく9月に、東京証券取引所グロース市場から東京証券取引所プライム市場に、上場市場区分を変更することになりました。上場市場区分が変わることによって、まだ道半ばですが、我々の事業ビジョンに向けて大きく前進することができるかと思っています。

まずはプライム市場に市場変更できたことへの感謝を、我々の会社を応援していただいている株主さまやお客さまにお伝えしたいと思います。本当にありがとうございます。

現在はプライム市場で2つの事業を進めており、ビジョンに向かって邁進していきたいと思っていますので、引き続き応援をよろしくお願いします。以上で、第2四半期の決算説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

関連銘柄

銘柄 株価 前日比
1,299.0
(15:30)
-6.0
(-0.45%)