サクサ、需要平準化により中間期は減収減益 ビジネスホンはマーケットシェア拡大に成功、好調だった前年から増収

投稿:2024/11/12 11:00

1 連結損益計算書

齋藤政利氏:サクサ代表取締役社長の齋藤政利です。本日は、2025年3月期の中間期決算をご説明します。

連結損益計算書です。連結売上高197億円、営業利益12億円、当期純利益11億円となり、前年同期比で減収減益となりました。

2022年度末は半導体不足の影響により受注残が積み上がっており、2023年度の期初から受注残消化のために生産体制を増強し、大幅に売上・利益を伸ばしました。今期はその需要が平準化したことにより、前年同期比では落ち込んで見えています。

受注残の状況は、2022年度末時点で3桁という高水準でしたが、2023年度末時点では前年度比6割程度に戻りました。このギャップが2023年度と2024年度の中間期の業績に、そのまま表れたことになります。

2 連結売上高の事業別増減内訳

売上高構成です。先ほどお伝えしたように、前年度に進んでいたOEMビジネスホンとアミューズメントの受注残消化が平準化したことにより、大きく減収となっています。

サクサブランド事業のビジネスホンに関しては、市場自体は漸減傾向ですが、マーケットシェアを伸ばすことで、好調であった前年同期と比べてもプラス1億円となりました。

3 連結営業利益の主な増減内訳

営業利益の増減内訳です。全体として、前年同期比で10億円の減益となっています。その大きな要因としてはトップラインの減少、および機種構成の変動による粗利影響に加え、中期経営計画の成長戦略施策として投資を加速させたことによる販管費への影響が出ています。

トップラインの減少に関しては、受注残の消化が進んだ2023年度と比較すると、今期のトップラインが大きく減ったために、粗利への影響はマイナス8億円となりました。機種構成変動に関しては、平均原価率に対し原価率が高い製品の売上に占める割合が増加したことにより、粗利への影響がマイナス4億円となっています。

以上の粗利への影響に加え、今期から中期経営計画で掲げた成長戦略に沿った投資を積極的に行っています。その結果、投資による支出がさらに4億円発生しました。

4 キャピタルアロケーションの実績

キャピタルアロケーションの第2四半期までの実績値です。第2四半期終了時点でキャッシュインが48億円、キャッシュアウトが43億円となっています。

ソアー社の株式譲受に伴う資金を、有利子負債を活用することで確保し、財務レバレッジを意識した経営を行っています。その結果、有利子負債の活用は当初の計画値を第2四半期時点で超過し、40億円となりました。今後も中期経営計画に沿って、資本効率を意識しながら投資を行っていきたいと考えています。

5 連結貸借対照表

バランスシートの資産の部です。7月末にグループインしたソアー社について、第2四半期からバランスシートのみ連結しています。その影響で、流動資産・固定資産ともに増加し、資産全体は前年同期比プラス16億円となりました。

流動資産は、仕入債務支払いに伴い現金及び預金の減少があった一方で、ソアー社の連結に伴い売上債権・棚卸資産が増加したことにより、前年同期比プラス3億円となっています。

固定資産は、政策保有株式の縮減、投資有価証券の時価評価額の減少があったものの、ソアー社連結に伴い土地などの有形固定資産が増加したことにより、前年同期比プラス12億円となりました。

6 連結貸借対照表

負債・純資産の部は、全体で前年同期比プラス16億円となりました。負債の部に関しては、仕入債務の減少があったものの、ソアー社の株式譲受に伴い資金調達を実施したことにより、前年同期比プラス18億円となっています。

一方、純資産に関しては、純利益の計上による増加があったものの、配当金の支払い、有価証券の評価額の減少といった影響により、前年同期比マイナス2億円となりました。

PBRに関しても、昨今の株式相場が乱高下している影響で、弊社の株価も一進一退となっており、中間期末の時点で0.48倍と1倍割れの状況が続いています。ただし、中期経営計画を確実に実行していくことで、企業価値を向上させ、PBR1倍以上の早期達成を目指していきます。

7 連結キャッシュ・フロー計算書

連結キャッシュ・フロー計算書です。営業活動によるキャッシュ・フローに関しては、税金等調整前中間純利益によるキャッシュインはあったものの、売上債権の増加および仕入債務の返済があったことに加え、法人税等の支払いがあり、マイナス3億円となっています。

投資活動によるキャッシュ・フローに関しては、ソアー社の株式譲受に伴うキャッシュアウトに加え、相模原の土地収益化に伴う建物解体等の費用発生により、マイナス34億円となりました。その結果、フリーキャッシュ・フローはマイナス37億円となっています。

8 設備投資・減価償却費・研究開発費

設備投資などについては、有形固定資産の取得が前年同期比マイナス3億円となっていますが、これは前年度に新横浜オフィス開設に伴い発生した資産取得による一時費用が、今期は発生しなかったことによるものです。

以上が、2025年3月期の中間期決算のご説明でした。引き続き、資本コストや株価を意識し、中期経営計画を遂行していきます。ご支援のほど、よろしくお願いします。

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