*11:07JST SOLIZE Research Memo(7):2024年12月期は中長期的な成長基盤となる体制強化に伴い増収減益予想
■SOLIZE<5871>の今後の見通し
● 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比13.2%増の22,739百万円、営業利益で同60.5%減の350百万円、経常利益で同62.7%減の327百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同68.5%減の182百万円と増収減益を見込んでいる。また、2024年5月発表の修正予想に比べて、各段階の利益を64~73%程度下方修正した。
下方修正の理由は、第1に採用の強化である。下期にエンジニアの採用強化とともに、営業及び管理体制を強化し、さらに経験者採用を実施することに加え、2026年4月入社の新卒社員の採用強化に伴い、販管費の追加支出を織り込むためである。エンジニアの採用強化では採用者の成功報酬や採用チャネルの拡大などの追加費用を見込み、営業及び管理体制の強化ではソフトウェアや今後計画するM&A等の成長分野における増員に係る費用増を見込む。下期にできるだけ多くのエンジニアを採用するため、人材紹介会社への紹介手数料も十分に織り込んでいる。第2に、伸び盛りであるソフトウェア事業の分社化である。同社がこれまで基盤事業の1つとしていたソフトウェアの開発について、さらなる事業成長のために、迅速な経営判断のもと、企業ブランディング、顧客基盤の構築、技術追求等を行っていくことが効果的と判断した。今回、分社化に一定の費用をかけることで、販管費が増加する。第3に、成長分野への投資である。今後、M&Aを具体的に進めるため、一定の経費を見込んでいる。ただ、これらの追加支出は、中長期的な成長の基盤となる体制の強化のために必要な投資と言えよう。2025年12期には支出がなくなる費用項目があることはもちろん、支出が収益に転じる投資が多いことも追記しておく。
2024年12月期の業績予想に対する中間期決算の進捗率は、売上高で47.3%、営業利益で25.1%、経常利益で18.3%、親会社株主に帰属する当期純利益で9.9%に留まった。ただ、中間期には経験者採用の積極化による費用増、新入社員の研修の期間(3~4ヶ月)の人件費や研修関連費用増等が発生しているが、経験者及び新入社員が下期には利益貢献することから、通期の業績予想は達成可能であると弊社では考えている。事実、2023年12月期決算でも、売上高は上期が47%、下期が53%、営業利益も上期が20%、下期が80%と、下期偏重になっている。4月の新卒採用が、こうした偏りの大きな原因である。
なお、2024年12月期の同社グループを取り巻く経済環境については、海外経済の回復ペース鈍化や欧州・中東における地政学リスクが引き続き懸念されるものの、ペントアップ需要※や設備投資の継続、国内の緩和的な金融環境等により、緩やかな回復傾向が維持されることを前提としている。このような環境見通しのなか、同社グループでは、ソフトウェア開発支援、自動車関連を中心とした設計開発業務の受託サービス、AIを活用した変革コンサルティングサービス、サイバーセキュリティに関するサービス提供の促進等を行い、一段の成長を見込む。
※ 抑圧された需要が一気に表面化した需要のこと。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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● 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比13.2%増の22,739百万円、営業利益で同60.5%減の350百万円、経常利益で同62.7%減の327百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同68.5%減の182百万円と増収減益を見込んでいる。また、2024年5月発表の修正予想に比べて、各段階の利益を64~73%程度下方修正した。
下方修正の理由は、第1に採用の強化である。下期にエンジニアの採用強化とともに、営業及び管理体制を強化し、さらに経験者採用を実施することに加え、2026年4月入社の新卒社員の採用強化に伴い、販管費の追加支出を織り込むためである。エンジニアの採用強化では採用者の成功報酬や採用チャネルの拡大などの追加費用を見込み、営業及び管理体制の強化ではソフトウェアや今後計画するM&A等の成長分野における増員に係る費用増を見込む。下期にできるだけ多くのエンジニアを採用するため、人材紹介会社への紹介手数料も十分に織り込んでいる。第2に、伸び盛りであるソフトウェア事業の分社化である。同社がこれまで基盤事業の1つとしていたソフトウェアの開発について、さらなる事業成長のために、迅速な経営判断のもと、企業ブランディング、顧客基盤の構築、技術追求等を行っていくことが効果的と判断した。今回、分社化に一定の費用をかけることで、販管費が増加する。第3に、成長分野への投資である。今後、M&Aを具体的に進めるため、一定の経費を見込んでいる。ただ、これらの追加支出は、中長期的な成長の基盤となる体制の強化のために必要な投資と言えよう。2025年12期には支出がなくなる費用項目があることはもちろん、支出が収益に転じる投資が多いことも追記しておく。
2024年12月期の業績予想に対する中間期決算の進捗率は、売上高で47.3%、営業利益で25.1%、経常利益で18.3%、親会社株主に帰属する当期純利益で9.9%に留まった。ただ、中間期には経験者採用の積極化による費用増、新入社員の研修の期間(3~4ヶ月)の人件費や研修関連費用増等が発生しているが、経験者及び新入社員が下期には利益貢献することから、通期の業績予想は達成可能であると弊社では考えている。事実、2023年12月期決算でも、売上高は上期が47%、下期が53%、営業利益も上期が20%、下期が80%と、下期偏重になっている。4月の新卒採用が、こうした偏りの大きな原因である。
なお、2024年12月期の同社グループを取り巻く経済環境については、海外経済の回復ペース鈍化や欧州・中東における地政学リスクが引き続き懸念されるものの、ペントアップ需要※や設備投資の継続、国内の緩和的な金融環境等により、緩やかな回復傾向が維持されることを前提としている。このような環境見通しのなか、同社グループでは、ソフトウェア開発支援、自動車関連を中心とした設計開発業務の受託サービス、AIを活用した変革コンサルティングサービス、サイバーセキュリティに関するサービス提供の促進等を行い、一段の成長を見込む。
※ 抑圧された需要が一気に表面化した需要のこと。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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