フリービット、売上高・各段階利益ともに業績予想に対し堅調に推移 2Q以降も想定どおりに進捗する見通し
2025年4月期第1四半期決算説明
清水高氏:フリービット株式会社取締役副社長CFOの清水です。2025年4月期第1四半期の決算説明資料につきまして、私のほうから報告させていただきます。
2021年から2030年にかけての10ヵ年計画
我々フリービットグループは、2024年7月24日に『SiLK VISION 2027』を公表いたしました。詳細につきましては、7月24日に公表しております資料、ならびに石田CEOが説明する動画をご視聴いただければと思っておりますが、今回は私のほうから簡単に説明させていただきます。
我々フリービットグループでは、2021年から2030年にかけての10ヶ年を1つのフレーズと考えて計画を設定しております。その中で、3つの中期経営計画『SiLK VISION 2024』『SiLK VISION 2027』『SiLK VISION 2030』のそれぞれにテーマを設定しており、昨年度までの『SiLK VISION 2024』のテーマは「Pre 5G/web3」と設定しておりました。
今期から始まる『SiLK VISION 2027』につきましては、「Core 5G/web3」という位置づけのテーマ設定となっております。
SiLK VISION 2027 信用の所在地
『SiLK VISION 2027』につきましては、我々が世界規模で直面している社会課題の解決に必要なものとして、「信用の所在地」を追求することをテーマとしております。
『SiLK VISION 2027』の概要|ー通信生まれのweb3実装企業へー
『SiLK VISION 2027』の概要です。我々は『SiLK VISION 2024』において、web3をはじめとする事業を創出してまいりました。このシード事業のImplementation(社会実装)に加えまして、既存事業の成長に合わせたM&A戦略の実行、業務提携による戦略ポートフォリオの拡大を行ってまいります。
併せて「Trusted Web」の概念に則った事業展開を推進し、既存の高収益化ビジネスから高PER化に向けて、最終的には通信生まれのweb3実装事業への転換を、カテゴリーチェンジも含めて行っていきたいと思っております。
その結果としまして『SiLK VISION 2030』におけるExpansion(拡張)へつなげていきたいと考えております。
成長戦略
『SiLK VISION2027』における成長戦略についてご説明いたします。既存事業の成長に合わせまして、今後想定される新たな成長ドライバーとして、ここでは5つ挙げさせていただいております。
これ以外の部分も含めて、新たな成長ドライバーを設定しまして、グループの顧客市場全体に対して、Web2.0とweb3のハイブリッドでTrustを高めていきます。ハイブリッドによる丁寧な社会実装を通して、通信生まれのweb3実装企業となり、『SiLK VISION 2030』へつなげていきたいと考えております。
フリービットグループの中長期の成長イメージ
中長期の成長イメージです。基本的に、既存事業はパフォーマンスゾーンに位置づけております。新たな成長ドライバーにつきましては、トランスフォーメーションゾーンとインキュベーションゾーンにおいて収益を積み上げていきたいと考えております。
『SiLK VISION 2027』売上/利益目標
成長イメージを踏まえた『SiLK VISION 2027』の売上・利益目標につきましては、2027年4月期において、売上高で630億円から700億円、営業利益で80億円という数値を公表させていただいております。
売上高については、レンジというかたちで公表させていただいております。ソフトウェアで提供していくか、ハードウェアも組み合わせたかたちで提供していくかという提供形態によって、売上高の大きな変動が発生し得ると考えております。
一方、そこで生み出される付加価値についてはコミットしていこうと、80億円という営業利益目標を設定しております。営業利益につきましては、CAGRで13パーセントの成長性を目標にしていきたいと考えております。
以上が、『SiLK VISION 2027』の概要でございます。
連結子会社(ギガプライズ社及びその子会社)決算期変更に係る影響
続いて、2025年4月期第1四半期の決算についてご説明いたします。まずは第1四半期の連結業績です。
2024年4月期については、ギガプライズグループの決算期変更を行った影響により、連結対象期間が13ヶ月間となっています。特に第1四半期については、ギガプライズグループが4ヶ月間の決算期間を設けておりますので、会計上の単純比較ですと数字としてはかなりマイナスに見えるところがございます。
そのような影響額を除いた値は「決算期変更影響除外値」というかたちで説明しておりますので、ご理解いただければと思っております。
2025年4月期 第1四半期 連結業績サマリ
連結業績サマリです。第1四半期の売上高につきましては132億9,100万円、営業利益につきましては14億6,200万円、経常利益につきましては14億5,100万円、四半期純利益につきましては8億1,300万円、1株当たりの四半期純利益につきましては40円75銭という着地となっております。
スライド左側のほうが会計上の前期実績となっており、グレーの部分に決算期変更影響除外値を記載しております。
決算期変更影響除外値で比較しますと、前年同期比で売上高は9億8,200万円増、営業利益は1億9,600万円増と、前期を上回る数字で着地できております。
2025年4月期 第1四半期 トピックス
第1四半期のトピックスです。売上高につきましては、提供数の拡大などにより全セグメントとも前期を上回り、増収となっております。
営業利益につきましては、売上高の増加に加えまして、特に5G生活様式支援事業、企業・クリエイター5G DX支援事業の利益増により、伸長しております。経常利益及び四半期純利益も、その伸びによりまして伸長しております。
その結果、決算期変更影響除外値の前年同期比で売上高は8.0パーセント増、営業利益は15.5パーセント増、経常利益は18.2パーセント増、四半期利益は15.3パーセント増と、前年同期を大きく上回る水準で着地しております。
また、こちらにつきましては業績予想に対しても堅調に推移しております。
前年同期比差異分析 売上高
前年同期比の差異分析です。売上高については、主に企業・クリエイター5G DX支援事業が牽引し、132億9,100万円となりました。決算期変更影響を除いた値としましては、前年同期比8.0パーセント増で着地しております。
前年同期比差異分析 営業利益
営業利益です。5Gインフラ支援事業は減益となっておりますが、企業・クリエイター5G DX支援事業及び5G生活様式支援事業が堅調に推移しまして、決算期変更影響除外値の前年同期比で15.5パーセント増の14億6,200万円となっております。
「新たな成長ドライバー」への投資
我々フリービットグループの中期経営計画『SiLK VISION 2027』におきましても、戦略投資は引き続き積極的に行っていきたいと思っております。
「新たな成長ドライバー」への投資につきまして、第1四半期は合計1億2,500万円を投下いたしました。こちらは、5Gデータセンター移設や「StandAlone」プラットフォームの多面展開が中心となっております。
今後は『SiLK VISION 2027』の進捗に合わせまして、こちらの金額を上積みしていくかたちで、2027年4月期の業績達成を目標に推進していきたいと思っております。
前年同期比差異分析 経常利益
経常利益です。営業利益の堅調な推移によって経常利益も着実に進捗しまして、決算期変更影響除外値の前年同期比で18.2パーセント増の14億5,100万円で着地しております。
前年同期比差異分析 親会社株主に帰属する四半期純利益
親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、経常利益の堅調な推移によりまして、決算期変更影響除外値の前年同期比で15.3パーセント増の8億1,300万円で着地しております。
連結業績サマリ BS比較
バランスシートの比較です。業績の堅調な進捗による利益剰余金の増加及び有利子負債の圧縮等に伴いまして、自己資本比率が32.8パーセントに増加しております。
セグメント別構成
セグメント別の業績です。すべてのセグメントにおきまして売上高は堅調に進捗し、増収となっております。なお、セグメント名につきましては『SiLK VISION 2027』に合わせて最適化を検討中でございますので、検討が終わり次第、ご説明させていただきます。
【業績進捗】5Gインフラ支援事業
5Gインフラ支援事業の業績進捗についてご説明いたします。
5Gインフラ支援事業 業績進捗
主力のモバイルサービスは、サービス利用増により堅調に推移しております。一方で、今期の業績予想発表の折に「『SiLK VISION 2024』における投資の一部が今期にずれ込む」とご報告しました。そちらの部分が、今期1年に渡って影響してきます。
そのような一時費用の発生に加えまして、共通費等の増加が発生しております。その結果、前年同期比29.7パーセント減の3億2,500万円で着地いたしました。
5Gインフラ支援事業 業績進捗
トピックスのご紹介です。主力の「freebit MVNO Pack」は、先ほどご報告したとおり堅調に推移しております。これまでの主力である音声も含めたパッケージ販売数の増加が継続していることに加えまして、IoT向けサービス用のデータSIMも増加のトレンドが見えている状況でございます。
また、2023年9月からは、セキュリティ用途の固定IPアドレスサービス「どこでもIP」をサービスインし、500社超の契約を獲得しております。特に、前期第4四半期末から直近の第1四半期末にかけて、IP数の提供が順調に伸びてきているところでございます。
【業績進捗】5G生活様式支援事業
続いて、5G生活様式支援事業の業績進捗です。
5G生活様式支援事業 業績進捗
「5G Homestyle」の順調な推移により、決算期変更影響除外値の前年同期比で26.0パーセント増の7億6,900万円で着地しております。
5G生活様式支援事業 業績進捗
「5G Homestyle」のKPIとして、サービスの提供戸数を公表させていただいております。提供戸数は7月末時点で124.3万戸となっており、こちらも順調に増加傾向を維持できているところでございます。
5G生活様式支援事業 トピックス
5G生活様式支援事業のトピックスです。ギガプライズにおいて、クラウドカメラ事業の今後のさらなるサービス品質向上と競争力強化を企図いたしまして、NHNアイカメ株式会社に出資を行っております。
これまでの集合住宅への拡販から、新しい市場への展開も強化することによって、さらなるシェア拡大と収益拡大を図っていきたいと考えております。
5G生活様式支援事業 トピックス
日本最大クラスの病床数と臨床データ基盤を持つ藤田学園と、共同研究開発の基本合意書を締結いたしました。
こちらについては、『SiLK VISION 2024』の頃からシード事業というかたちで活動を行ってきました、フリービット独自のレイヤー1ブロックチェーン技術を活用したヘルスケアデータの管理・活用分野の取り組みが顕在化した内容となっております。
今後については、各病院や研究機関、国、自治体などに幅広く技術提供を行うことを目指していきたいと考えております。
5G生活様式支援事業 トピックス
先日、「TONE IN」の対象機種を160種類以上に大幅拡大したことを発表させていただきました。これまではドコモが取り扱う機種が中心でしたが、SIMフリーや他キャリアの端末まで、対応機種を大幅に拡大しております。
今までの「TONE IN」は、お子さまに最適な見守り機能や、シニア世代向けの「ライフログ」や「TONE Care」などの健康管理サービスを、端末とセットで提供しておりましたが、SIMを挿すだけで利用可能となりました。これにより、提供範囲を拡大していくことができるようになっております。
【業績進捗】企業・クリエイター5G DX支援事業
続いて、企業・クリエイター5G DX⽀援事業の業績進捗です。
企業・クリエイター5G DX支援事業 業績進捗
アフィリエイト事業を中心とした売上高の堅調な推移に加えまして、コスト削減効果も奏功しており、前年同期比87.7パーセント増の3億7,300万円で着地いたしました。
企業・クリエイター5G DX支援事業 トピックス
こちらのトピックスとしましては、「StandAlone」での新規アーティストのサービス展開が着々と進捗しております。5G/web3時代におけるファンコミュニティの形成拡大を目指し、サービス展開を進めてまいります。
「One Vision」の進捗
web3におけるステークホルダーコミュニティ実証実験「One Vision」につきましては、新しい株主還元策の一環として「フリービット株主DAO」の提供を開始いたしました。それに伴いまして「TONE Chain」のNode数も着々と増加しております。
TONE Chain、ユーザーのNode数が株主様と従業員も加わり更に拡大
株主以外に従業員への提供も加わり、「TONE Chain」の拡大に寄与している状況でございます。
『SiLK VISION 2027』売上/利益目標
最後に、連結業績進捗です。
繰り返しでございますが、『SiLK VISION 2027』の売上・利益目標については、スライドのとおりとなっております。2025年4月期につきましては、売上高540億円、営業利益57億円を業績予想として公表させていただいております。
四半期業績累計推移
2025年4月期第1四半期までの売上高・営業利益につきましては、業績予想に対して堅調に推移しております。過年度のトレンドから見ても、堅調に推移している状況だと認識いただければと思っております。
2025年4月期 連結業績進捗
第2四半期以降につきましても、想定どおりに進捗する見通しでございます。
SiLK VISION 2027 信用の所在地
繰り返しになりますが、我々は7月24日に中期経営計画『SiLK VISION 2027』を発表させていただいております。2027年4月期の売上高・営業利益の業績達成に向けて、事業推進に邁進していきたいと思っております。
以上をもちまして、第1四半期の決算発表について終了いたします。最後までご視聴いただきましてありがとうございました。
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