*11:01JST ハークスレイ Research Memo(1):2025年3月期第1四半期は、売上高は微減となるも、営業利益は大幅増益
■要約
ハークスレイ<7561>は、「中食」※「店舗アセット&ソリューション」「物流・食品加工」の3事業を柱に、“食”の事業領域で多角的なM&Aを実行し成長する企業である。「中食事業」は、作りたての弁当や総菜を持ち帰り方式で販売する「ほっかほっか亭」(直営店とフランチャイズ(以下、FC)方式により運営)とパーティー・ケータリングなどを展開している。「店舗アセット&ソリューション事業」は2006年TRNコーポレーション(株)(現 店舗流通ネット(株))をM&Aによりグループ化し、現在では連結業績をけん引している。「物流・食品加工事業」は、(株)アサヒL&C、稲葉ピーナツ(株)が中核となり、急成長している。
※ 2025年3月期より「持ち帰り弁当事業」は「中食事業」へセグメント名称を変更。
1. 2025年3月期第1四半期の業績概要
2025年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比4.2%減の10,664百万円、営業利益が同49.9%増の700百万円、経常利益が同17.1%増の717百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同6.4%減の482百万円と、売上高は微減となるものの営業利益では大幅増益となった。売上高は中食事業で店舗数の減少に歯止めがかかり、イベントやケータリング需要が回復したことなどにより、増収となった。なお、店舗アセット&ソリューション事業で不動産販売の反動減、物流・食品加工事業で「収益認識に関する会計基準」(販売手数料処理)の影響があったものの、その要因は一過性であり成長性に懸念はない。営業利益は、売上総利益の増加と販管費の抑制により大幅増益となった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期は、売上高が前期比4.8%増の49,000百万円、営業利益が同0.6%増の2,450百万円、経常利益が同10.1%増の2,850百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が、同12.4%増の1,800百万円と、3期連続の増収、4期連続の増益を見込んでいる。物流・食品加工事業は引き続き好調に推移し、2024年3月期に続き3セグメント中最大の売上高になると予想される。既存取引の拡大と新規取引先の獲得による稼働率の向上により、増収増益が見込まれる。営業利益に関しては、2024年3月期並みの予想である。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)を契機に進めてきた事業構造改革により2025年3月期においても相対的に収益性の高い事業へのシフトが進み、利益拡大が予想される。営業利益の第1四半期進捗率は28.6%(前期は19.2%)と通期目標に順調に推移する。中期経営目標では、重点施策の1つとして120億円を予算とするM&Aの実行を掲げている。2025年3月期中にM&Aが実行され、業績が拡大する可能性もあるだろう。
3. 成長戦略
同社は、2025年3月期~2028年3月期の4ヶ年の中期経営目標を策定した。成長投資として178億円規模を見込んでおり、食品製造、冷凍食品製造、菓子製造、農水畜産物の生産・加工業などを領域とする「物流・食品加工」を中心に積極投資する。経営目標としては、2028年3月期にROE8.3%、年間配当金35.0円、DOE2.1%、売上高720億円、EBITDA56億円、親会社株主に帰属する当期純利益25億円としている。配当金については、新配当方針も発表し、1株当たり当期純利益の伸長に合わせて「前年を下回らない増配を目指す」としている。2028年3月期に向けて毎年2.0円から3.0円前後の増配ペースが期待できる。
■Key Points
・2025年3月期第1四半期は、売上高は一過性の影響により微減となるも営業利益は49.9%の大幅増益
・2025年3月期は3期連続の増収、4期連続の増益を見込む
・4ヶ年の中期経営目標を策定。2028年3月期に売上高720億円を目指す
・新配当方針を発表。「前年を下回らない増配を目指す」とし、1株当たりの当期純利益の伸長に合わせて2028年3月期まで毎年2.0円から3.0円の増配期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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ハークスレイ<7561>は、「中食」※「店舗アセット&ソリューション」「物流・食品加工」の3事業を柱に、“食”の事業領域で多角的なM&Aを実行し成長する企業である。「中食事業」は、作りたての弁当や総菜を持ち帰り方式で販売する「ほっかほっか亭」(直営店とフランチャイズ(以下、FC)方式により運営)とパーティー・ケータリングなどを展開している。「店舗アセット&ソリューション事業」は2006年TRNコーポレーション(株)(現 店舗流通ネット(株))をM&Aによりグループ化し、現在では連結業績をけん引している。「物流・食品加工事業」は、(株)アサヒL&C、稲葉ピーナツ(株)が中核となり、急成長している。
※ 2025年3月期より「持ち帰り弁当事業」は「中食事業」へセグメント名称を変更。
1. 2025年3月期第1四半期の業績概要
2025年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比4.2%減の10,664百万円、営業利益が同49.9%増の700百万円、経常利益が同17.1%増の717百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同6.4%減の482百万円と、売上高は微減となるものの営業利益では大幅増益となった。売上高は中食事業で店舗数の減少に歯止めがかかり、イベントやケータリング需要が回復したことなどにより、増収となった。なお、店舗アセット&ソリューション事業で不動産販売の反動減、物流・食品加工事業で「収益認識に関する会計基準」(販売手数料処理)の影響があったものの、その要因は一過性であり成長性に懸念はない。営業利益は、売上総利益の増加と販管費の抑制により大幅増益となった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期は、売上高が前期比4.8%増の49,000百万円、営業利益が同0.6%増の2,450百万円、経常利益が同10.1%増の2,850百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が、同12.4%増の1,800百万円と、3期連続の増収、4期連続の増益を見込んでいる。物流・食品加工事業は引き続き好調に推移し、2024年3月期に続き3セグメント中最大の売上高になると予想される。既存取引の拡大と新規取引先の獲得による稼働率の向上により、増収増益が見込まれる。営業利益に関しては、2024年3月期並みの予想である。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)を契機に進めてきた事業構造改革により2025年3月期においても相対的に収益性の高い事業へのシフトが進み、利益拡大が予想される。営業利益の第1四半期進捗率は28.6%(前期は19.2%)と通期目標に順調に推移する。中期経営目標では、重点施策の1つとして120億円を予算とするM&Aの実行を掲げている。2025年3月期中にM&Aが実行され、業績が拡大する可能性もあるだろう。
3. 成長戦略
同社は、2025年3月期~2028年3月期の4ヶ年の中期経営目標を策定した。成長投資として178億円規模を見込んでおり、食品製造、冷凍食品製造、菓子製造、農水畜産物の生産・加工業などを領域とする「物流・食品加工」を中心に積極投資する。経営目標としては、2028年3月期にROE8.3%、年間配当金35.0円、DOE2.1%、売上高720億円、EBITDA56億円、親会社株主に帰属する当期純利益25億円としている。配当金については、新配当方針も発表し、1株当たり当期純利益の伸長に合わせて「前年を下回らない増配を目指す」としている。2028年3月期に向けて毎年2.0円から3.0円前後の増配ペースが期待できる。
■Key Points
・2025年3月期第1四半期は、売上高は一過性の影響により微減となるも営業利益は49.9%の大幅増益
・2025年3月期は3期連続の増収、4期連続の増益を見込む
・4ヶ年の中期経営目標を策定。2028年3月期に売上高720億円を目指す
・新配当方針を発表。「前年を下回らない増配を目指す」とし、1株当たりの当期純利益の伸長に合わせて2028年3月期まで毎年2.0円から3.0円の増配期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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