【QAあり】KeePer技研、6期連続増収増益で着地 今期はラボ新店と新車ディーラーへの拡販効果でさらなる成長を見込む

投稿:2024/08/30 19:00

Agenda

賀来聡介氏(以下、賀来):みなさま、こんにちは。KeePer技研代表取締役社長兼Co-COOの賀来です。当社の決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。

2024年6月期の実績とキーパー製品等関連事業について私から、キーパーLABO運営事業と車以外のコーティングについて谷からご説明します。

2024年6月期実績(前年比/計画比)

2024年6月期の実績です。売上高は205億7,400万円、前年比プラス20.7パーセントです。修正後計画のとおりに推移していますが、期初計画には足りず、計画比97.3パーセントとなっています。スライドの表のとおり、セグメントごとに見ると、LABO運営事業が計画に届かなかったという結果になっています。

2024年6月期実績(前年比):営業利益の増減益分析

2024年6月期はいろいろなことがあったのですが、特に大きかったのは外的要因の2つでした。外的要因の2つについて、簡潔にご説明します。

去年の今頃だったかと思いますが、日本で社会的に問題となったビッグモーターの不正問題により、車業界全体として影響をかなり受けました。取引があるガソリンスタンドやカーショップにおいては、この時期に整備が激減しました。

カーディーラーなどは逆に引き合いが増えたこともありましたが、やはり業界全体として「大丈夫なの?」という動きがありました。私どものキーパーについては、かなり大きな影響が出てしまいました。

ビッグモーターが販売していたコーティングが「ダイヤモンドコート」というもので、私どものメイン商品である「ダイヤモンドキーパー」と商品名が似通っており、風評被害を受けてしまいました。

特に、LABOのほうの「ダイヤモンドキーパー」の出荷量が上期はかなり減少してしまいました。年間で見ても、首都圏や関西圏は下期もまだ影響が出ていました。それがネガティブな外的要因の1つです。

2つ目は、今年1月にトヨタ自動車のグループ会社にいろいろな問題があり、車の出荷ができない状態がしばらく続き、新車ディーラーに車が来ない状況でした。

新車ディーラーは2月、3月と期末であるため、この時期は新車の台数がかなり増えます。この時に販売する車がないと販売もできません。私どもの直営であるLABOも、2月から5月くらいまで新車コーティングは毎年かなり来るのですが、今年はほとんどが中古車で、本当に減少しました。

スライドには新車登録台数が前年比13パーセント減とありますが、やはりキーパーと相性の良い、新車コーティングで多いトヨタ車においては、下期に30パーセントくらい減少していたため、その影響はやはり大きかったと思っています。

内的要因もいろいろあるとは思いますが、2024年6月期はこの2つの外的要因に非常に悩まされた1年でした。

LABO人件費の増加について、当然計画どおりに採用は進めていますが、進んでいる期に30店舗の新店を出すため、より早く現場の人材を確保しようとしたところ、想定以上に採用できてしまい、人件費が当初計画を超過しました。

営業利益は61億円と、当初計画比で約7パーセント足りなかった結果となっています。特に、外的要因は今期も続くということはなく、1つ目、2つ目もほぼ解消しているため、今期は期待できると思っています。

2025年6月期業績予想(前年比)

2025年6月期の業績予想です。売上高は245億円、前年比プラス19.1パーセント、営業利益は70億円、前期比プラス14.7パーセントという計画です。

キーパー製品等関連事業のサブセグメント内訳

キーパー製品等関連事業です。スライドの表は、セグメントごとに各マーケットの数字を示しています。キーパー製品等関連事業は、アフターマーケットの実績が占める割合が大きく、今期も62パーセントくらいの構成比になる見通しです。

アフターマーケットは、ガソリンスタンドを主体にする「キーパーPRO SHOP」の事業であるため、「まだ伸びるのですか?」というご質問を多く受けるのですが、まだ伸びるという手応えを感じています。

アフターマーケットにおけるフレッシュキーパーの施工台数

スライドのグラフは、2年前に発売した「フレッシュキーパー」の施工台数の推移です。初年度に約30万台が施工されており、2024年度は67万台と倍増しています。

今期の想定施工台数は示していませんが、右肩上がりの傾向は変わらないと見ています。「キーパーPRO SHOP」では動きが出てきたということが、グラフからわかるのではないかと思います。

KeePer技術コンテスト

私どもは「キーパーPRO SHOP」の技術者向けに毎年、技術コンテストを開催しています。今年の参加者数は5,124名と、一昨年に比べて約1.5倍に増えています。どの業界も同じですが、この業界は人手不足です。その状況にもかかわらず、これだけ参加者数が多くなることには理由があります。

「キーパーPRO SHOP」の現場に聞くと、技術コンテストに参加することにより、技術力が上がるとのことです。現場では、自信をつけた技術者がガソリンスタンドに来るたくさんのお客さまに声を掛け、実際の施工につながります。

技術力が上がれば上がるほど台数も増えていくということで、その姿を見た人たちや後輩も参加するようになり、新しい参加者も続々と増えています。当然、会社の売上も上がるため、社員も「ぜひ出ましょう」と応援し、コンテストが非常に盛り上がっています。

今年の夏は暑すぎて、正直なところ、現場ではあまり施工が進んでいませんでした。ガソリンスタンドにも日陰はありますが、環境的には厳しいところが多いです。しかし、この秋に向けて、また続々と増えてくると考えています。

新車マーケットの拡大余地

新車マーケットの現状としては、当然ながら伸びています。メーカーの構成についてよく聞かれるため、社名は出しませんが、何社というかたちでお見せします。昨年はトヨタ自動車が伸びたのかというご質問を多く受けます。もちろん、トヨタ自動車も伸びましたが、昨年始まったホンダが伸びたことが、スライドのグラフからもわかるかと思います。

今年については、もちろんホンダを含め全社伸びるのですが、やはり一番伸びるのはトヨタ自動車です。街で走っている車の半分くらいはトヨタ車であるため、トヨタ自動車が伸びると見ています。

トヨタ自動車の販売店は、メーカーが「キーパーをしよう」と言っても、あまりそれを聞き入れません。ただし、仲間でありライバルである他の販売店がキーパーを取り扱っていると、負けじと取り扱いを始める構図があります。

そのため、「他店も取り扱っているのだからうちもしなければ」と、トヨタ自動車の販売店でキーパーの取り扱いが増えてきているため、今期はトヨタ自動車が非常に期待できると考えています。

ディーラーとキーパーLABOの併設

昨年の決算説明でもご報告しましたが、ディーラーに「キーパーLABO」を併設するプロジェクトが、5月に東京都の有明でスタートしています。1年経ちましたが、大成功だったと思っています。

LABOに来た一般のお客さまが、トヨタ販売店に行って車を買います。また、トヨタ販売店に来た人は、そこで洗車や既販車のコーティングを受けることができます。さらに、ディーラーから見ると近くにLABOがあるため、納車前にできたての新車のコーティングがすぐに提供できるということで、三方よしなわけです。

そのようなことがトヨタ販売店に広がり、スライドに示したほかにも、いろいろなところに広がりつつあります。

スライド上部は、大阪の大型販売店です。約80店舗を保有する会社の敷地内に、キーパーラボ岸和田北店が5月にオープンしています。もともと同社はキーパーを取り扱っていませんでしたが、LABOが入ってから、「キーパーってこんなに売れるのか。それなら全店舗で実施しよう」ということで、80店舗すべてにキーパーが入ることになりました。

店舗の入口に「with KeePer LABO」と掲示し、「キーパーもちゃんとできます」とアナウンスすることで、非常にうまくいっています。

ディーラー敷地内に出店し、LABOとディーラーを融合していこうというプロジェクトですが、500店舗、1,000店舗と行うわけではありません。当然、既存のLABOの店舗の近くにもディーラーはあります。

今は、近くの新車ディーラーにLABOを融合させていく活動を強化しており、LABOを持っている私どもにしかできないビジネスモデルであるため、これを軸に全体で広げていきたいと思っています。

海外

海外事業です。8月1日にKeePer LABOの海外初出店として、シンガポールにオープンしました。シンガポールの中心地から車で20分くらい走ったところにあり、周辺はカーディーラーや中古車ディーラーが多いです。その中で、日本のオートバックスが古くから運営されています。

建物は2階建てで、その1階部分で4台分の施工場所、約2台分のゲストルーム、商談スペースをお借りしてスタートしています。オープンから20日くらいが経ち、まだ大きなプロモーションは行っていないのですが、オートバックスは日本同様で1日100人以上の来店があります。

1階に入ると必ずLABOが見えるため、お客さまは興味を持つようで、「ここは何屋さんなの?」とお声がけいただき、いろいろとお話しした結果、それなりの数字になっていると思っています。今後は日本同様、SNSや「YouTube」に力を入れ、オートバックスの顧客向けにダイレクトメールを送り、拡大していきたいと思っています。

「キーパーは海外で通用するのか?」というご質問をよく受けるのですが、大変うれしいことに、「これはいける」ということがわかりました。

コーティングを行ったお客さまは、日本と同じように「こんなにきれいになるんだ」と喜んでいます。そのお客さまが2台目を持ってきたり、家族の車を持ってきたり、友人の車を持ってきたりとリピートされます。これならば通用すると感じたため、キーパーは広がっていくと思います。

今回は、シンガポールでスタートしましたが、東南アジアのベトナム、タイからも「うちでもどうか」というような声をいただいています。今後は、海外の活動にも力を入れていこうと動き出しています。

車以外のコーティング

谷好通氏(以下、谷):代表取締役会長兼CEOの谷です。車以外のコーティングについてご説明します。今売り出しているのがお風呂キーパーの「キレイが長持ち。」で、全国の何百ヶ所というドラッグストアやホームセンターで扱っています。ビバホームやDCM(旧ホーマック)などで、ある程度売れているそうです。

また、カインズがダブルネームで同じものを239ヶ所の店舗で一斉に販売しています。まだ再注文の分が入り始めている頃で、100点満点ではないと思いますが「続けて販売する」という評価はいただいています。ホームセンターで「売れた」といえる水準がよくわかりませんが、売れているそうです。

こちらが家庭に普及していくことによって、キーパーがより普遍的になると、聞き慣れたものになる効果があり、非常に良いと思っています。

スマートフォン向けのスマホキーパーは、NTTドコモ限定で1年間展開してきましたが、それなりに数は出ています。今後はオープンになり、いろいろなところから販売されるため、「iPhone」などの機種展開にあわせて、一斉に何万個という数が出荷され、盛り上がるだろうと思っています。

このように、車以外でのキーパーはいろいろなところで使われ始めています。物の上にコーティングをすることによって、今まで滑らなかったものが滑るようになったり、逆に滑り止めになったりします。

このような車以外の部分は、私どもが今までしてこなかった部分で、慣れないところがありスムーズには進んでいませんが、いろいろなところに着実に浸透し始めています。特にお風呂キーパーは、大手ビジネスホテルで使っていて、評判が良いそうです。毎月何人かはお風呂で滑って骨折するそうで、それを防げるとして非常に好評です。

スギ薬局で商品を引っ掛けているフックにはスマホキーパーが塗ってあります。商品をいくつか引っ掛け、前側の商品が売れると奥のものが勝手に前に出てくるもので、全店舗に設置されているそうです。ただし、スマホキーパーはかなり薄く塗ってあるため、売上としてはそこまで大きくありません。

今のところ、フジツボ付着防止も良い成績です。昨年は、東京海洋大学の研究室にお金を払ってお願いしていましたが、今は共同研究となったため、何か大きな成果が出てくるように感じています。

いろいろなところで使われるようになり、ビジネスとしては発展途上ですが、あちらこちらで当たり前のように「キーパー」という言葉が出るようになってきました。

今度行われる自動車技術会で「コーティング」という欄が作られ、初回の寄稿として「キーパー」を出させていただくことになりました。これらは、今後本当に楽しみな部分です。

LABO新店と店舗分布

「キーパーLABO」についてです。今、「キーパーLABO」は生みの苦しみにより、七転八倒しています。一番大きな要因として、前期は特に関東地区において、需要の高まりに店での供給がまったく追いつかず、あちらこちらでオーバーフローの状態になっていました。

この時にも予約はずいぶん先まで取れず、それに対するご不満や、仕事が詰まっている状況の中で、「店員の態度が横柄」といった意図していないご意見もあり、なかなか店舗を出していけず苦しみました。

急遽、西東京に4店舗や5店舗をまとめて出したり、一番繁盛していた世田谷店のすぐ隣に用賀店を出してお客さまを散らせたりといった手立てをして、相当復活してきています。

オーバーフローの状態では、お客さまを本当の意味で歓迎することができません。これは極めて悪い事態だと考え、オーバーフローになっているエリアへの出店を急いでいます。10月には、品川などに2店舗から3店舗出店するはずです。

直営店の新店をなんとか30店舗開き、需要に応えていくと同時に、フランチャイズをオープンにして、今まで「キーパーPRO SHOP」として活躍していた店舗が5店舗、今年中に盛岡、神戸、神奈川、安曇野、長崎にオープンします。

出光興産との戦略的業務提携

従前からいろいろなお付き合いがあった出光興産とフランチャイズ契約を結ぶということで、年間10店舗をトライアルで行います。出光興産は7年で150店舗や、10年で300店舗というような大きな数字を出しており、1店舗1店舗にきちんと取り組み、実際にそれだけの数ができればそれでよいと思います。

1店舗当たりのマーケットは限られているため、売上は限定されます。そのような中で「キーパーLABO」は無理をしている部分もあり、利益率が若干落ちてきています。フランチャイズは利益だけになるため、フランチャイズが増えていくと利益率の改善につながると思います。

加えて、なかなか受け入れられないような特別な店になってはいけないと思っており、一刻も早く作っていき、200店舗や300店舗というレベルにまで持っていきたいと思っています。普遍的なマーケットを作り上げられるビジネスモデルだと思っており、一生懸命取り組んでいきます。

おかげさまで人は集まっており、年間の求人応募者は約1,000名います。ネットでの応募であるため、実際に顔をあわせる人はその半分以下ですが、その中からきちんと厳選して社員を採用しています。

人数が多くなると、今までのように先輩が1年間つきっきりで教えていく、濃密なOJTのような手段ばかりはできなくなるため、教育のシステムも具体的に構築していく段階に入っています。

今後、ガソリンスタンドが次々に閉店していくため、「キーパーPRO SHOP」が減っていく代わりに「キーパーLABO」が続々と建つという構図がしばらくの間続くのではないかと思います。人材面においても、出光リテール販売という直営の販売会社が専属で対応していくことになっており、人材教育の部分も充実すると考えています。

「キーパーLABO」について、今年8月に新入社員が5人退職しました。新入社員はまだ技術がきちんと備わっていないため、比較的涼しい環境で行えるキーパーコーティングよりも、暑いところで行う洗車に回りがちで、非常に暑い日が続いた中でもう続けられないということでした。

今後のビジネスモデルを考えていく中で、非常に重要な問題だと捉えています。設備面でも営業時間の面でもいろいろと考え、洗車機を新たに開発することに加え、きちんとサービス業として成り立ち、楽しくサービス業をできるかたちを作り上げなければと思っています。

今、新入社員たちの痛みを切実に感じています。きちんと環境を整えることができれば、「キーパーLABO」は勝てると思っています。今回、非常に危機感を持った理由は、5人も退職することは初めてだったためです。

今期、新入社員は116人入社し、そのうちの5人が辞めました。今までは、新入社員はめったに退職しなかったのですが、むしろこの状況を解決することによって、私どもが勝てる要素をさらに作り上げられると考えています。新しい「キーパーLABO」を作り上げていくことで、勝てる道筋が見えたと思っています。

2025年6月期の業績予想

2025年6月期の業績予想です。売上高は245億円、前年比プラス19パーセント、営業利益は70億円となります。もう少し結果を出せるのではないかと思っています。

質疑応答:「キーパーLABO」の定義と出店について

質問者:LABO運営事業に関して、前期のいろいろな悪材料は解消し、製品が非常に好調に伸びている中で、今期30店舗出店されるとのことでした。「キーパーLABO」をこれだけの勢いで拡大していく意義、「キーパーLABO」の存在意義を改めて定義した場合の位置づけは変わってきているのかを教えてください。

それに伴って店舗の出店候補地の選定条件が変わってきているのか、近くのディーラーとの併設やフランチャイズというお話がありましたが、他にも出店方法が今期以降変わってくるようなことがあれば教えてください。

:新車マーケットがよく伸びており、利益も出ているため、「キーパーLABO」の出店をやめ、そちらに注力したほうがいいのではないかと考えてしまいます。ただし、ガソリンスタンド、カーディーラーでも、私どもがここまで受け入れていただいているのは、お客さまからの支持がバックボーンにあります。

お客さまからの支持は「キーパーLABO」で作られます。直営店を実際に運営しており、お客さまのことも技術のことも、どちらもよく知っていることが一番の強みだと思います。

カーディーラーは「『キーパーLABO』の権利が欲しい、コーティングが欲しい」と言う前に、「キーパーLABO」というサービス、つまり店舗が欲しいと言います。

有明店は、トヨタモビリティ東京という日本で一番大きなディーラーで、こちらも何店舗も出しています。

出店方法については、先方から物件が出てくるかたちに変わってきています。某コーヒーチェーン店との共同出店の話や、カーディーラーからの出店の引き合いも非常に増えています。

そのような話が出てきており、今のところ物件を探すどころか、出光興産は一度に75店舗を出してきました。全部見に行き、良いところももちろんありましたので、物件探しには不自由しなくなりました。

質問者:依頼があった中から、条件の良いところを選定して出しているということでしょうか?

賀来:おっしゃるとおりです。選定しているため、断っているものもあります。

質疑応答:LABO運営事業の成長のきっかけについて

質問者:新車販売が停滞した影響を受けたとのことでしたが、「キーパーLABO」の「EXキーパー」の伸びを見ると、新車マーケットが出てくる数ヶ月前から持ち直していると思われますが、何が奏功したのでしょうか?

:「EXキーパー」の上位商品として「TREXキーパー」を販売しました。1台40万円から50万円もするような商材は、数多く売れるわけではありません。「TREXキーパー」という高額商材を設定することによって、一番高額だった「EXキーパー」を真ん中に持っていきたいという狙いがありました。

半年ほどかけて効果があり、新車が売れる前に出始めています。今、新車が出ていることで、「EXキーパー」は非常に順調です。

質疑応答:関東での機会損失について

質問者:前期のキーパーLABO運営事業において、ビッグモーターの風評被害により、関東ではなかなか展開できなかったとのことですが、機会損失になってしまうのか教えてください。当時できなかった人たちは違うコーティングをしているのか、もう一度御社に戻ってくるのでしょうか?

:基本的には、プロショップに行ってしまいます。プロショップよりも当社のほうが質は良いですが、プロショップの売上はずいぶん上がっていると思います。

質疑応答:トヨタモビリティ東京と海外出店について

質問者:トヨタ自動車について、ディーラーのやる気具合はどれくらいか教えてください。また海外出店について、シンガポールに出店した反応と、どのように伸ばしていきたいのか教えてください。

賀来:ディーラーは、ぜひ取り扱いたいというところと絶対に取り扱わないというお店がはっきりしています。そのため、希望度が高いところへ展開することに力を入れています。展開したいと言われるディーラーは、アンテナが高いところです。

「取り扱いたくない」と言うディーラーはアンテナが低いというわけではないですが、豊田章男氏が言うとおり、少子化によりディーラーは急激に減少していくはずです。その時にどのような商売が必要なのかというと、車をきれいにするビジネスが必要だと考える会社はかなり増えています。

トヨタモビリティ東京や南海グループは「キーパーLABO」を出店していますが、「キーパーLABO」を広げる目的も、内製でサービス収益も実施していきたいという思いもかなりあります。

海外出店については、車メーカーやディストリビューターなどから、展開したいという声が出ています。

質疑応答:新規出店と既存店との競合について

質問者:フランチャイズ5店舗を予定しているというお話でしたが、加えて直営店を30店舗出店するという意気込みで実行するのでしょうか? その際には、既存店は一時的に食い合うというお話がありましたが、考えを教えてください。

:発表している新店候補地はオーバーフロー解消のために早く作らなければいけないわけではありません。また、分散しているため、そのような影響は出にくいのではないかと思います。これから出店するのは神戸岡場店ですが、既存店とはだいぶ離れているため、オーバーラップするようなところはありません。大分県の店舗は離れており、石川県は初出店です。

質問者:フランチャイズ5店舗と直営30店舗を出店するのでしょうか? 

:おっしゃるとおりです。今年中にフランチャイズ5店舗、来年にさらに5店舗出店予定で、候補は出ています。加えて、出光興産で10店舗出店するため、FCで20店舗、直営店30店舗と合わせて50店舗になるのではないかと思います。

質問者:フランチャイズは、製品と同じようなビジネスモデルなのでしょうか?

:おっしゃるとおりです。もちろん、ロイヤルティを受け取ります。

質疑応答:2025年6月期の計画について

質問者:2024年6月期は、ビッグモーターの風評被害と新車販売台数の減少により一時的に影響があったとのことでした。2025年6月期の計画が増収となっているのは、そのような影響の解消と新規出店によるものなのか、他に要因があるのか教えてください。 

:2025年6月期の売上は、1年かけて行う新店30店舗の出店がプラスとして計上されています。カーディーラーが今のペースで増えていくことを前提とした数字です。

質問者:販管費率何パーセントというような、販管費のコントロール方法や目安などはあるのでしょうか?

:販管費のコントロールにおいて、目安の数字はいくつかあります。しかし、いずれも結果は結果ですので、常に一番注視しているのは人時生産性です。

配信元: ログミーファイナンス

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