【QAあり】大黒屋HD、AIを活用した即時買取価格査定システムを独自開発 LINEヤフー社等とのアライアンスを通じた買取網の強化で攻勢
ビジネスモデル
小川浩平氏(以下、小川):大黒屋ホールディングス代表取締役社長の小川です。
我々のビジネスモデル、外部環境や新中計における重点施策であるAIを活用した即時査定買取システムやLINEヤフー社を含めた異業種大手企業とのアライアンス展開による成長戦略を中心にご説明します。
中計の13ページをご覧いただければと思います。当社は中古ブランド品売買事業に加え、日本一の質屋チェーンとして全国に25店舗を展開しています。
カバンや時計やジュエリーの買取および販売を営んでいると聞くと、店舗で買い取って店舗で販売するというビジネスモデルをイメージしがちですが、個人のお客さまから買取らせていただいて、オークション市場で販売する(CtoB)、オークション市場で仕入れて個人のお客さまに販売する(BtoC)などのビジネスも展開しています。
今回、お伝えしたいことは3つです。1つは、質屋や中古品買取販売事業のキャッシュフローは安定しており、手堅いビジネスであるという点です。この堅調なキャッシュフローをベースとして、経営陣や従業員のアイデアや経験を総動員して、ROEの高い投資をしているのが当社です。あとでご説明するAIなどの開発ができたのもこのキャッシュフローのおかげです。2つ目としては、コロナ禍において在庫圧縮してきた経緯があるため、在庫を増加することにより、コロナ禍前の売上高・利益水準に戻すことについては、新しい施策効果が無くとも実現可能であるということです。3つ目としては、この新中計期間中に、従来のアナログな企業からAIやITを中心としたDX化した企業へと変貌し始めているということです。
収益構造・コスト構造
中計14ページに記載のとおり、個人買取と法人買取を増やしながら、高い在庫回転率と粗利益率を活かして、EBITDAを高めてまいりたいと考えております。
出自である質屋のDNAが脈々と受け継がれており、粗利益率と在庫回転率の両方を高める意識が徹底されています。仕入れてから売れるまでの期間を意識しながら仕入れし、データを活用して売れ筋商品の的確な分析や市場動向を見定めながら値付けをすることが現場レベルで徹底されています。これにより在庫回転期間が概ね90日以内、粗利率30パーセント弱を実現し、店舗の損益分岐点は低くなり、安定したキャッシュフローの創出に繋がっています。なお、年間在庫回転率は約4.0倍以上を目指しています。
安定したキャッシュフローのおかげで、資金調達面においても、負債性の資金調達を有効に活用させていただきながら、非常に資本効率性の高いビジネスを展開していると自負しています。具体的にはLTV(ローン to バリュー)0.8を目安にコミットメントライン含めた流動負債を機動的に活用させていただいております。これは当期のEBITDAやエクイティファイナンスにより、ローンLに対するバリューVが増えるにつれて、借入可能な枠が増加するということを意味しています。これが可能となる背景としても安定したキャッシュフローがあるということをご認識いただきたいと思います。
当社のミッション|資産の即時評価による循環型社会の促進モデル
当社は資産評価を即時に行える世界を確立することで、一次購入と二次購入を促進させ、 日本経済の活性化と共に循環型社会の形成を主体的に促進し、さらには、そのプロセスで 労働生産性も向上させ、SDGsの実現に貢献してまいります。
世界の潮流といった観点でも当社のビジネスに対して非常にポジティブな要素が多く、当社事業にとって追い風であると考えています。
先進国を中心とした消費者の考え方は、持続可能性、倫理的消費、価値主導の購買へと益々シフトしており、世界的な循環型経済(サーキュラーエコノミー)の成長を後押ししています。消費者が環境への影響を最小限に抑え、より責任ある買い物習慣を取り入れようとするため、中古品に対する需要の高まりが特に顕著に表れています。
国連の持続可能な開発目標(SDGs)の考え方が浸透し、若者を中心に中古品のイメージはポジティブに変化しました。海外では中古品を「プレラブド(前に愛されたもの)」と呼び、あえて中古品を選ぶなど「購買行動の変化」も見られます。
日本においても、商品の品質や耐久性に対する評価、経済的な都合、中古市場に対する受容性の高まりに後押しされ、中古高級品の購買需要が高まっています。このトレンドは、消費者が環境に優しいことや新品に比べて手頃な価格を優先しているというよりも、さきほど述べた広範な世界的ムーブメントを反映していると見ています。
市場環境
新中計6ページをご覧いただけますでしょうか。中古品市場規模と中古ブランド品市場規模は、外部調査機関による推計値をみると、2030年にかけておおよそ年平均成長率4.0パーセントで成長することが見込まれています。また、中古ブランド品の潜在的市場規模である新品ブランド品市場規模も拡大していくと言われております。
大黒屋が実現する世界
3ページをご説明させていただきます。日本経済を元気にするのは、資産の可視化であると考えております。我々大黒屋が目指す顧客体験として、「ココロを動かすショッピング体験でモノの循環を加速させる。」ということを掲げております。
顧客体験の設計方針|循環型社会実現に向けたサービス開発
徹底的に顧客オリエンテッドなビジネスモデルに変革するべく、顧客体験の再設計を行いました。各種の検討を経て、「買取体験への抵抗をなくし、買取件数を増大させること」が肝であるとの結論にいたりました。
この「買取体験への抵抗をなくし、買取件数を増大させること」に対応して、LINEチャットボットによるAI即時査定機能を開発し、提携企業へ査定士を派遣せず買取機能を提供するといった戦略を推進しています。買取できる場所を大黒屋の自社店舗のみならず、全国のさまざまな業種の店頭に拡げていくといったことを通じて実現しようとしております。
買取強化方針|買取サービス機能提供
当社はオンラインでの査定・鑑定システムにおいて、商品を見れば一般の方でもある程度どのようなブランドのモデルかがわかるように開発を進めてきました。もちろん、正確な査定には細かな属性や付属品の有無などの情報が必要ですが、ある程度の値段であれば誰でも買取価格がレンジ表記でわかるシステムを開発してきました。
今後は、中古ブランド品のリサイクルビジネスの成長と共に、さまざまな企業と提携し、商品をドロップオフポイントでどこでも買取できるようなサービス提供とリサイクルビジネスが社会のエコシステムの一部になっていくことを目指します。
買取強化方針|買取サービス機能提供(提携企業メリット)
LINEヤフー社との提携により提供開始したAI査定を実装したチャットボット機能は、当社が開発したものです。当社が買取を行うことで、「Yahoo!」「LINE」のプラットフォームに収益をもたらします。結果的に「Yahoo!」「LINE」のGMV(Gross Merchandise Value)が伸び、彼らの経済圏が拡大することが大きなメリットだと思います。
当社は基本的には中古ブランド品を扱っており、当社の顧客である富裕層の方は高級時計や外車を購入し、旅行に出かけ、金融資産の運用も行っています。そのため、当社以外の多くの業種の企業が1人の富裕層を追いかけている状況にあると見ています。当社は買い取った商品の代金をお客さまに支払うビジネスモデルのため、今まで物を販売して成熟化してきた既存産業と共存できる部分があります。そのような企業と共にエコシステムを作るためには、どのようにすべきか考えながら開発してきました。
買取強化方針|買取サービス機能提供(実現可能性)
即時査定機能は、ぜひみなさまにも試していただきたいのですが、商品の写真撮影後約15秒で、どのようなブランドのモデルであるかというところまでデータが表示されます。
これはかなり画期的な技術だと思います。
モデルが表示された約10秒後に、値段も表示されます。この値段は当社の買取値段と連動しています。商品の細かい型番などがわからない場合は、レンジで表示されます。
オンライン上で買い取って、LINEヤフー社等でマーケティングしてもらい、「Yahoo!オークション」に15日間程度掲載する等の協業施策も稼働する予定です。
なぜ大黒屋ができるのか|画像認識AI技術
当社は従来のフィジカルで非常に古い体質の企業から、AIの活用や他社とのアライアンスなど巧く活用して、新しいビジネスモデルへ変わっていくところです。
質屋であり中古品買取販売業者である大黒屋が、AIやLINEヤフー社と提携している背景、加えて大黒屋がこの成長戦略をやり切れる理由を29ページ、30ページ、31ページでご説明します。
約7年前からオンラインで鑑定・査定するためのシステムを開発してきました。実はこれまであまり世に認知されていないことだと思うのですが、当社の強みは、長年蓄積されてきた商品情報や取引情報を整理し、機械学習に使用することのできるデータクレンジング済みのデータベースを有しているということです。AIによる商品のレコグニションを行うためのベースとなっております。
日本には世界最大の高級品の中古品に関するホールセール市場(オークション市場)があり、当社もその中で買取販売を大規模に行っています。そうして得た膨大な業界のデータを元に情報をクレンジングして「Google Cloud Vision AI」に取り込み、オンラインと実店舗のオムニチャネルで展開できる体制を整えたところです。
なぜ大黒屋ができるのか|画像認識AI技術
画像認識AI技術について「なぜ大黒屋ができるのか」と言いますと、データのクレンジングをひたすら行ってきたからです。クレンジングというのは、AIのデータとして入れるために前処理を行うことで、英語でdomain-specific(ドメインスペシフィック)と言います。データを中古ブランド品に特化させ、きれいにしてAIで認識しやすいようにしてきました。
当社の店舗の方がブランド品データをインターネットにアップロードする時にデータの補正を行っており、それはトレーニングしているのと同じです。トレーニングを行うAIアプリケーションを実際のアナログなビジネスの中に組み込んだことが、画像認識AI技術を実現させた理由として大きいと思います。そのため、海外の方には「ドメインスペシフィックなクレンズドデータを持っている、かなりユニークな会社です」と説明しています。
なぜ当社が画像認識AI技術を扱えるのかについて、もう1つの理由として、グローバルCTOがシリコンバレーにいる体制が挙げられると思います。アメリカにはウェストフィールド・グループという世界中に3,000施設以上のショッピングモールを持つ企業があります。そこでデジタルマーケティングのマネージャーを担当していた方で、カリフォルニア大学バークレー校にコンピュータサイエンス専攻として16歳で入学し20歳で卒業した卓越した頭脳の持ち主でもあります。その方が中心になってチームを組み、それぞれのデータを7年かけてクレンジングした画像データ等があるというのは大きいと思います。この他、日本のデータアナリストには外資系証券会社出身の方などがいます。ウクライナなど海外でのバーチャル技術開発に携わってきた方もいます。そのような方たちがいないと実現できない技術です。
事業計画
新中計36ページをご覧いただけますでしょうか。中核子会社である大黒屋単体の新中計期間における数値計画を説明させていただきます。
当社では、もっとも大事な経営指標としてEBITDAを見ています。EBITDAは安定的に推移しており、新中計2年目(2026年3月期)の計画数値である売上高265億2,200万円という数字は買取強化を推進することさえできれば、十分に達成可能な目標水準だと思っています。
それ以降の2027年3月期、2028年3月期、2029年3月期は、買取専門店を中心とした新規店舗の出店および異業種他社との業務提携によるドロップポイント(査定し買取預かりをできる場所)の拡大を行うことで買取件数が増加すれば、高い在庫回転率と粗利益率を維持することにより自ずと達成できる水準を数値計画としております。
この数値計画は、国内事業のみを前提とした計画ですが、アップサイド要素として海外展開を行えば、より達成可能性が高まるものであると認識いただければと思います。大黒屋は過去において海外展開した経験があり、海外展開のノウハウや人脈は十分にあります。
事業計画|新規出店スケジュール
37ページにて新中計期間中における新規出店スケジュールを説明させていただきます。
まず国内の店舗数において、同業他社に追いつくことを計画しています。スライド右側の新規出店計画で2029年3月期の累計新規店舗数は国内且つ自前出店の数字であり、132店舗となっていますが、他社との業務提携を目指したい場所も含めると、200店舗を考えています。その上で、東南アジアおよびアメリカに出店する予定です。
実は当社は同業他社と違い、コロナ禍中およびコロナ禍後の出店スタートが遅れたという状況があります。同業他社ではコロナ禍を通して200店舗ほど出店されたところもありますが、当社はほとんど出店しませんでした。「PARCO」の中に出店したとか、そのような事例だけです。当社では、ビジネス自体が根底から変わるリスクがあったため、実店舗より今後はネットでの販売が伸びるのではないかと判断しました。そこで積極的な店舗展開体制はとらずに、先ほどのAI技術開発などに注力してきました。
コロナ禍が明け、インバウンドも円安で好調のため、これからというタイミングです。当社としては、思い切って買取店の出店を考えています。加えて、即時査定システムとチャットボットを使い、他社との業務提携をしながら買取をしていこうと思っています。
将来リスク
最後に、39ページにて将来のリスクをご説明します。新規参入リスクはもちろんありますが、いろいろなかたちで買取店の競合は増えてくると思います。そのため、AI即時査定システムやチャットボットのような強力な技術的参入障壁を可能な限り多く作りたいと考えています。
リファイナンス頓挫リスクとして、事業計画ではある程度在庫のファイナンスをしていくため、規模が大きくなった際の不確定要素があるということを言っていますが、対応策に記載している通り、金融機関との交渉等を含めて資金繰り面は手当て可能であると考えています。
ブランド品を多く取り扱っていることから、ウクライナ危機や全世界的な不況など海外情勢の著しい変化が発生することによるリスクはあると思います。当社は円安のほうがメリットはあるものの、円高になったとしても在庫を安く仕入れる等してリスクを軽減していきます。
当社は、みなさまからは中古ブランド品の買取事業者だと思われているかもしれません。もちろんその事業は安定的なキャッシュフローを創出します。当社としては、AIの会社にこれから変化しようとしています。AIを使ったアプリケーションを用いて稼動しているユニークな会社として社会に認知され、社会に実装されていこうとしております。
以上、ご清聴いただきまして、誠にありがとうございました。
質疑応答:今後のシステム開発への投資について
質問者:AIやダイナミックプライシングによる即時の買取価格の査定が強みだと思いますが、今後のシステム開発への投資はどのようにお考えでしょうか?
小川:ITへの設備投資という意味ではあまり巨額な投資は想定していません。AIベンチャーのように技術者への投資を引き続き続けます。現状の体制でやりきれると考えています。実は過去のAI投資を紐解くと、優秀なエンジニアへの投資を8年前から実施してきました。
例えば、海外大手小売業でのAIを活用したDXを指揮してきました。技術的なバックグラウンドの優れた人物がCTOであるし、大手投資銀行の高速取引モデルの開発経験者がダイナミックプライシングモデルを監修しています。
機械学習でビッグデータを活用するためには、膨大な取引データのデータクレンジングが必要です。これを過去長い期間を掛けて蓄積・整備してきたことがあって、はじめてできることであることも付け加えたいと思います。もし、他社が同種の取り組みをしようとした際に、参入障壁になるだろうと考えています。
質疑応答:在庫が想定以上に増えた場合の対応について
質問者:在庫回転期間90日以内とのことですが、在庫が想定以上に増えた場合、どのような対応をとられているのでしょうか?
小川:まず当社は質屋のDNAであるということを強調したいと思います。すなわち短期間で売れ易いモノを適切な価格で買取・値付けする意識が徹底されています。これが在庫回転期間の短さを実現している背景です。それでも売れ残る場合にはオークション市場で卸しています。
質疑応答:物価高騰による中古ブランド品のニーズ増加について
質問者:物価高騰による中古ブランド品へのニーズは増しており、今後は追い風というイメージでしょうか?
小川:端的に言えば、マクロ環境は追い風と認識しています。中古ブランド品市場や新品ブランド品の市場も堅調な推移であるし、日本には巨額な隠れた資産が眠っています。高齢化社会における老後資金不安がある方もいらっしゃるでしょう。訪日観光客によるインバウンド需要も高まっており、特に大黒屋はアジアでの知名度が高いことから、これもポジティブ材料です。
需要に応えていくために、消費者のもっと身近で手軽に査定・買い取りさせていただく仕組み作りを拡げていきます。買取店を増やすことに加えて、即時AI査定の活用やLINEヤフー社等の異業種との提携を推進します。
質疑応答:季節性について
質問者:例えば、年末が特に販売が伸びる等、季節性はありますでしょうか?
小川:12月と3月は販売が伸びる傾向があります。12月はクリスマス・忘年会等のイベントにおけるプレゼントや景品としての需要が高まることや、ボーナス支給の企業が多いことから、販売が伸びやすくなっています。
3月には入学・卒業のプレゼントとして、また新生活に向けての買い物で、需要が伸びやすくなっています。各企業がイベントに際しセールを行うことも、販売増加の一因となっております。
質疑応答:パートナー企業の増加と報酬について
質問者:AI査定システムをアライアンスで拡大していくとのことですが、パートナー企業との予定はありますか? パートナー企業に対する報酬はどのようなものを予定していますか?
小川:現時点ではLINEヤフー社との提携が決まっています。今後、さらにパートナー企業を増やしていくことを計画しています。
パートナー企業に支払う報酬は今のところ特にありません。買取金額をパートナー企業の商品券等で支払うことで、パートナー企業の売上・利益を伸ばす想定です。チャットボット、LLM、「Google Cloud Vision AI」および自動査定システムにより、他の箱物企業等、消費者との接点のある企業で簡易に買い取り、ドロップオフが可能となります。
中古ブランド品を販売している人の関心事の最も重要な点である商品属性、査定がオンラインで可能となったことにより、当社が人、店舗を展開することなく、買い取りを増やすことができます。個人の販売者が買い取り価格に知識がないことより、押し買いが多いため、オンラインの査定ができることで販売者に安心感を与えることができます。
質疑応答:販売地域別の売上高の内訳について
質問者:販売地域別の売上高の内訳をご教示ください。99パーセントは日本でしょうか? 海外店舗数は何店舗でどの国でしょうか?
小川:おっしゃるとおり、99パーセントは日本です。日本であるものの、免税取引が50パーセント近いです。大黒屋単体では、海外に店舗はありません。
質疑応答:調達元について
質問者:すべての製品は日本で調達されているのでしょうか?
小川:すべての製品は、日本の店舗での買取や日本でのオークションを通じて調達されています。
質疑応答:カテゴリー別の主な商品について
質問者:カテゴリー別の主な商品はどんなものでしょうか? 例えば、バッグ、靴、宝飾品、その他の商品などになりますでしょうか? これはどのように変化していますか? カテゴリーによってGPMは違うのでしょうか?
小川:主な商品は、バッグ・ウォッチ・ジュエリー・その他(アパレルなど)です。 バッグの比率が高まっているため、バッグのGPMが相対的に高い状況です。時計は粗利益が低く在庫期間が一般的には長いため、ボラティリティがあります。
質疑応答:AI技術について
質問者:AI技術は内製でしょうか? 製造コストはどのくらいでしょうか? AI技術を利用するために月額料金を支払っているのでしょうか? 競合他社にもできることなのでしょうか? LINEヤフー社との提携はどのように捉えていますか?
小川:当社のグローバルCTOが中心となって製作しました。カリフォルニア大学バークレー校のコンピュータサイエンス専攻を20歳で卒業した秀才であり、当社と既に7年以上の関係があります。自由に知的好奇心を満足させながらコントロールしないで開発を促進することは、日本の企業にはできないと考えています。LINEヤフー社が当社のチャットボットを使っていることは当社の技術力の証明であると考えています。
質疑応答:AI技術の転用予定について
質問者:プレゼンテーションでは、この技術を他の産業で使用することに言及しています。具体的には不動産と自動車でしょうか? どのような業界を考えていますか?
小川:自動車、その他中古品に随時展開していくことを考えています。
質疑応答:競合他社の海外出店について
質問者:競合他社(特にコメ兵ホールディングス)はまだ出店を加速させているのでしょうか?
小川:競合他社は海外で出店を加速させています。当社はまず日本で追いつき、資金調達を踏まえ海外展開します。ネットでのチャットボットを使った海外プラットフォーマー等との提携も含め海外展開を模索していきます。
質疑応答:質屋事業の中期的な見込みについて
質問者:質屋事業については、中期的にはどのような見込みでしょうか? これは3月24日の売上高の9パーセントにあたりますが、例年このくらいのパーセントなのでしょうか?
小川:質は平均5万円から10万円ぐらいの小口金融であるため、景気が悪化すると徐々に伸びる傾向があります。一度残高ができると減ることはあまりなく、中期的には増加する見込みです。店舗を増やすことで、カバーエリアが拡大し増加すると見込んでいます。
また、貸借対照表上の営業貸付金は質屋関係です。
質疑応答:金利上昇について
質問者:金利上昇についてどのようにお考えでしょうか?
小川:金利上昇をしたとしてもあまり関係ありません。もともとブランド品を扱っているため、インフレには強いものです。災害になったら分かりませんが、質屋を持っているため、本当に何かがあった場合に一番強く、社会に必要なインフラだと思っています。
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