“日足・一目均衡表の雲”を分水嶺と考えながら…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/07/18 11:15

◆ “急落”… - “156円前半”、本日は“155円台”…


昨日はトランプ前大統領の「ドル高是正発言」と、河野デジタル相の「日銀利上げ要請発言」が重なりました。
さらにバイデン政権による「対中国との貿易制限措置」も加わったことで、“ハイテク株下落→リスク回避”も重なっています。
こうして一部では「円買い介入」との見方も台頭する中、「金利/リスク」の双方から“ドル売り”そして“円買い”は進行しました。
ドル円は“156.060円”へと急落すると、本日に入って“155.366円”へとさらに値を落とすに至っています。

◆ ただしテクニカル的には「いい水準まで押した」…?


“日足・一目均衡表の雲(本日は155.830-499円)”にすでに差し掛かっていることを踏まえれば、「いい水準まで押した」という印象は否めないところがあります。
ただし「米早期利下げ観測」がさらに増す中、「日銀追加利上げ」への思惑が台頭するようなことでもあれば、“もう一段のポジション調整”が意識されてもおかしくないともいえます。

「心理的な節目(155円)」に差し掛かっているだけに、普通に考えれば「そろそろ底打ち→反発(ドル買い戻し)」を意識する局面と見るのが妥当といえます。
ただ先ほど一時割り込んだ前記“日足・一目均衡表の雲”を、“終値ベース”でも下回るようなことがあれば、想定以上に“突っ込む”という可能性があるということは、頭の片隅に残しておきたいところです。
基本は“底堅さ(ドル買い戻し)”とは考えつつ…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

159.608(7/10~7/17の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
159.441(7/12高値)
159.000(大台)
158.931(7/10~7/17の50%戻し)
158.850(7/16高値)
158.623(7/17高値、日足・一目均衡表基準線/転換線)
158.253(7/10~7/17の38.2%戻し、週足・一目均衡表転換線)
158.125(-1σ)
157.968(大台、50日移動平均線)
157.909(ピボット1stレジスタンス)
上値5:157.784(7/16~7/17の61.8%戻し)
上値4:157.455(7/16~7/17の50%戻し、7/10~7/17の23.6%戻し)
上値3:157.126(7/16~7/17の382%戻し)
上値2:157.000(大台)
上値1:156.410(-2σ)
前営業日終値:156.270
下値1:156.060(7/17安値、大台)
下値2:155.830(日足・一目均衡表先行スパン上限)
下値3:155.712(6/12安値)
下値4:155.499(日足・一目均衡表先行スパン下限)
下値5:155.346(ピボット1stサポート)
155.238(20週移動平均線)
155.119(6/7安値、100日移動平均線)
155.000(大台)
154.783(6/5安値)
154.527(6/4安値)
154.421(ピボット2ndサポート)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想