C-DAC、Armアーキテクチャー採用のHPCプロセッサー“AUM”の設計・開発でMosChipおよびソシオネクストと提携

配信元:PR TIMES
投稿:2024/07/02 15:47

[横浜発、2024年7月2日 (インド・ニューデリー発、7月1日)]  インドのCentre for Development of Advanced Computing(C-DAC)は、Arm(R)アーキテクチャーを採用し、TSMC 5nmテクノロジーで製造されるハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)プロセッサーSoCの設計・開発に関して、MosChip(R) Technologies、およびソシオネクスト(Socionext Inc.)と提携します。

C-DAC は、IT、エレクトロニクスおよび関連分野の研究開発を行うインド電子情報技術省(Ministry of Electronics and Information Technology, MeitY)の主要な研究開発機関であり、インドにおける最先端のスーパーコンピューティング技術を開発・展開するために設立されました。

MeitYおよびDepartment of Science and Technology (DST) が資金を提供するNational Supercomputing Mission(NSM)は、インドをスーパーコンピューティング分野における世界のリーダー国の1つにし、インド国内およびグローバルで重要な課題を解決する能力を強化するために発足しました。その一環として、C-DACはHPCシステムを開発し、インド国内の主要な研究開発機関や学術機関に導入しています。

C-DACは、スーパーコンピューティング技術の完全なインド国産化を目指しています。同センターはこの目標に向け、独自のコンピュートノードである「RUDRA」、「Tinetra」インターコネクト、およびシステム・ソフトウェア・スタックを開発しました。さらに、HPCシステム開発の完全な国内化のために、C-DACはHPCプロセッサーSoC 「AUM」を設計しています。インドの新興企業Keenheads Technologiesがこのプロジェクトのプログラム・マネジメント・コンサルタント(PMC)としてC-DACと契約しています。

C-DACは、インドのMosChip Technologiesおよび日本のソシオネクストと協力して、Arm Neoverse(TM) V2 CPUプラットフォームをベースに先進のパッケージング技術を取り入れた独自のHPCプロセッサーであるAUMの設計・開発を進めています。このアプローチにより、独自の差別化要因を保持し、大きな競争優位性を得ることができます。

S. Krishnan氏 (Secretary, MeitY):
「MeitYの戦略的政策は、NSMの成長に大きく寄与してきました。私たちはこれまで、先進的なスーパーコンピューターの設置、計算能力の強化、研究調査分野でのブレークスルーなど、重要なマイルストーンを達成してきました。現在、サーバー・ノード、インターコネクト、システム・ソフトウェア・スタックについて、50%以上の国産化を達成しています。これらの完全な国産化を目指してHPCプロセッサー「AUM」の開発を進めています。インド政府とMeitYは、国家の発展とグローバル・リーダーシップのためにスーパーコンピューティングを活用し、インドがテクノロジーで主権を持つ未来に向かって前進することを約束します。」
Dr. Praveen Kumar S氏 (Head of Scientific Divisions (HOD) Department of Science and Technology):
「本日の発表は、チップ設計における大きな成果であり、ハイパフォーマンス・コンピューティング分野におけるインド独自の開発能力をアピールするものです。このような産業界と連携したコンソーシアム方式のベンチャーは、時代の要請に応えるものです。」

E. Magesh (Director General, C-DAC):
「C-DACとMosChip、ソシオネクストの提携は、ハイパフォーマンス・コンピューティングおよび関連アプリケーションの進化しつづける需要に対応する最先端のプロセッサーを開発するためのものであり、これは研究開発と産業界の相乗効果が高まっていることを示しています。この共同開発は、スーパーコンピューティング技術におけるC-DACの専門知識と、半導体設計および製造におけるMosChipおよびソシオネクストの能力を活用した、技術的進歩における重要なマイルストーンとなります。この提携は、世界標準を満たすだけでなく、インドをスーパーコンピューティング分野の最前線に押し上げる独自のハイパフォーマンス・コンピューティングプロセッサーの設計・開発・生産を目的としています。そして、世界の半導体市場におけるインドの地位を強化する取り組みにおいても重要な一歩となります。」

Srinivasa Rao Kakumanu (Managing Director and CEO, MosChip Technologies):
「C-DAC およびMeitYと協力して、TSMC 5nmノードのハイパフォーマンス・コンピューティングプロセッサーSoCを設計・開発するこの先駆的なプロジェクトに参加できることを光栄に思います。この提携は、最先端の半導体設計の専門知識を活用し、インドの技術力を強化するという当社のコミットメントを強調するものです。当社の半導体およびシステム設計の専門家チームは、最高水準のパフォーマンスと信頼性を満たすソリューションを提供します。私たちは、インドをスーパーコンピューティングの世界的リーダーの1つにするという目標に向けて、C-DACとMeitYを支援することにコミットしています。」

吉田 久人(株式会社ソシオネクスト執行役員副社長、Solution SoC R&D / ビジネス推進 / 戦略マーケティング /
グローバルリーディンググループ長 兼 グローバル開発本部長):
「ソシオネクストは、C-DACおよびMosChipと共同でHPCプロセッサーAUMの開発を進めることで、インド独自のスーパーコンピューティング・インフラストラクチャーおよびエコシステムをサポートし、国家的に重要な幅広いアプリケーションをサポートできることを嬉しく思います。高度なスーパーコンピューティング技術と半導体開発におけるC-DACとMosChip、ソシオネクストの専門知識を結集することで、卓越したエネルギー効率の高性能プロセッサーを提供し、インドの国産スーパーコンピューティングの使命を新たな高みに押し上げるでしょう。」

Guru Ganesan氏 (President, Arm India):
「インドのHPC能力を向上させるC-DACの取り組みに参画できることを誇りに思います。Arm Neoverse V2は
データセンターの変革においてきわめて重要な役割を果たしており、NSMが掲げる目標を達成するのに必要なスケーラブルかつ高効率なコンピューティングを実現するでしょう。」






MosChip(R)について:
MosChipはインド初のファブレス半導体企業です。半導体IPおよび製品の設計で25年の経験を有し、これまで200件以上のSoCテープアウトにおいて初版チップの完全動作を達成しています。

ソシオネクストについて:
ソシオネクストは世界的なSoCサプライヤーであり、同社独自の「Solution SoC」ビジネスモデルのパイオニアとして、最先端の技術を使用した機能豊富なカスタムSoCを実現します。


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