~世界最高峰のエネルギー変換効率(約85~90%)に挑戦~
時代に沿ったサービスで人々の暮らしを支える大阪ガス株式会社(社長:藤原 正隆、以下「大阪ガス」)は、従来のメタネーション(約55~60%)を大幅に上回る、約85~90%という世界最高レベルのエネルギー変換効率*¹を実現できる可能性を秘めた、SOEC *²メタネーションのラボスケール試験装置の試験を開始しました。 6月5日(水)に大阪ガスエネルギー技術研究所にてSOECメタネーションのラボスケール試験装置の発表を執り行いましたので、お知らせいたします。 *1:投入した電力エネルギー量に対し得られる燃料のエネルギー量の割合 *2:Solid Oxide Electrolysis Cell の略、固体酸化物を用いた電気分解素子。水蒸気やCO2を高温で電気分解するもの
【サステナブル】メタン合成時の排熱まで有効活用!世界最高レベルのエネルギー変換効率に挑戦!
SOECメタネーションは、SOEC電解装置において再生可能エネルギー(以下「再エネ」)等を用いて水(H2O)と二酸化炭素(CO2)を電気分解し、生成した水素(H2)と(CO)一酸化炭素からメタン合成反応装置において触媒反応を用いてe-methane (以下「e-メタン」)を合成する革新技術です。
従来別々で行っていた電気分解とメタン合成を一気通貫のプロセスで行うことができ、原料として外部水素の調達が不要です。また、メタン合成反応の排熱を有効利用することにより、世界最高レベルのエネルギー変換効率(85~90%)を実現できる可能性があり、製造コストの大部分を占める再エネ電力の削減が期待できます。
【世界初】大阪ガス独自技術 金属支持型の新型SOECセル
従来のSOECは、高価な特殊セラミックス(特殊な焼き物)で構成されていますが、大阪ガスの新型SOECは、琺瑯(ホーロー)食器のように、丈夫な金属を基板とし、表面を薄いセラミックス層で覆った金属支持型を使用しています。
金属支持型のSOECは、大阪ガスが独自で取り組んでいる技術であり、メタン合成との組み合わせは世界初の取り組みになります。新型SOECの実用化により、高コストな特殊セラミックス材料の使用量を従来比1割程度に削減できるなど、低コスト化が期待されています。また、新型SOECは従来型に比べ、耐衝撃性と形状の自由度が高く、スケールアップの実現も容易と考えられます。
【カーボンニュートラルな社会へ】今後の取り組みについて
SOECメタネーションのラボスケール試験は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)の「グリーンイノベーション基金事業*³/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」の「SOECメタネーション技術革新事業」のもと進めています。
今回製作したラボスケール試験装置のe-メタン製造能力は0.1Nm3/hで、一般家庭2戸相当のガスを製造することができます。今後、本装置を用いてSOECメタネーション装置を構成するSOEC電解装置やメタン合成反応装置の性能確認を行うとともに、プロセス全体の運転データの取得を行い、目標とするエネルギー変換効率を達成するための検証を進めます。
*3:2050年カーボンニュートラルを実現するべく、エネルギー・産業部門の構造転換や、大胆な投資によるイノベーションの大幅な加速を目指して造成された約2兆8,000億円規模の基金事業。政府の「グリーン成長戦略」で実行計画を策定している重点分野において、政策効果が大きく、社会実装までを見据えて長期間の継続支援が必要な領域に重点化して支援されるもの
更にその後、グリーンイノベーション基金事業のもと、2025年度~2027年度にベンチスケール試験(e-メタン製造規模10Nm3/h級、一般家庭約200戸相当)、2028年度~2030年度にパイロットスケール試験(同400Nm3/h級、同約1万戸相当)を進め、2030年度に世界最高レベルのエネルギー変換効率(約85~90%)を実現するe-メタン製造技術の確立を目指します。
将来的には、2031年度以降の実証フェーズを経て、2030年代後半から2040年頃の実用化を目指します。
大阪ガスの目指す脱炭素化
大阪ガスは、2050年の脱炭素化実現に向けて、他社と協業しながら技術開発に挑んでいます。メタネーション技術によってCO2をリサイクルし、「e-メタン」として生まれ変わったクリーンなエネルギーを一般家庭に供給する未来を実現し、地球と人にやさしい生活インフラの提供を目指しています。
Daigasグループは、 2021年1月に発表した「カーボンニュートラルビジョン」や2023年3月に発表した「エネルギートランジション2030」*⁴のもと、これまでの天然ガス利用拡大の取り組みに加えて、脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループを目指してまいります。
*4:2023年3月9日「Daigasグループ エネルギートランジション 2030の策定について」で公表済 https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2023/1720418_54087.html
会社概要
企業名 :大阪ガス株式会社
本社所在地 :大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号
代表 :代表取締役社長 藤原 正隆
設立日 :1897年4月10日
事業概要 :ガスの製造・販売、電力の発電・販売 等
WEBサイト:https://www.daigasgroup.com/
時代に沿ったサービスで人々の暮らしを支える大阪ガス株式会社(社長:藤原 正隆、以下「大阪ガス」)は、従来のメタネーション(約55~60%)を大幅に上回る、約85~90%という世界最高レベルのエネルギー変換効率*¹を実現できる可能性を秘めた、SOEC *²メタネーションのラボスケール試験装置の試験を開始しました。 6月5日(水)に大阪ガスエネルギー技術研究所にてSOECメタネーションのラボスケール試験装置の発表を執り行いましたので、お知らせいたします。 *1:投入した電力エネルギー量に対し得られる燃料のエネルギー量の割合 *2:Solid Oxide Electrolysis Cell の略、固体酸化物を用いた電気分解素子。水蒸気やCO2を高温で電気分解するもの
【サステナブル】メタン合成時の排熱まで有効活用!世界最高レベルのエネルギー変換効率に挑戦!
SOECメタネーションは、SOEC電解装置において再生可能エネルギー(以下「再エネ」)等を用いて水(H2O)と二酸化炭素(CO2)を電気分解し、生成した水素(H2)と(CO)一酸化炭素からメタン合成反応装置において触媒反応を用いてe-methane (以下「e-メタン」)を合成する革新技術です。
従来別々で行っていた電気分解とメタン合成を一気通貫のプロセスで行うことができ、原料として外部水素の調達が不要です。また、メタン合成反応の排熱を有効利用することにより、世界最高レベルのエネルギー変換効率(85~90%)を実現できる可能性があり、製造コストの大部分を占める再エネ電力の削減が期待できます。
【世界初】大阪ガス独自技術 金属支持型の新型SOECセル
従来のSOECは、高価な特殊セラミックス(特殊な焼き物)で構成されていますが、大阪ガスの新型SOECは、琺瑯(ホーロー)食器のように、丈夫な金属を基板とし、表面を薄いセラミックス層で覆った金属支持型を使用しています。
金属支持型のSOECは、大阪ガスが独自で取り組んでいる技術であり、メタン合成との組み合わせは世界初の取り組みになります。新型SOECの実用化により、高コストな特殊セラミックス材料の使用量を従来比1割程度に削減できるなど、低コスト化が期待されています。また、新型SOECは従来型に比べ、耐衝撃性と形状の自由度が高く、スケールアップの実現も容易と考えられます。
【カーボンニュートラルな社会へ】今後の取り組みについて
SOECメタネーションのラボスケール試験は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)の「グリーンイノベーション基金事業*³/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」の「SOECメタネーション技術革新事業」のもと進めています。
今回製作したラボスケール試験装置のe-メタン製造能力は0.1Nm3/hで、一般家庭2戸相当のガスを製造することができます。今後、本装置を用いてSOECメタネーション装置を構成するSOEC電解装置やメタン合成反応装置の性能確認を行うとともに、プロセス全体の運転データの取得を行い、目標とするエネルギー変換効率を達成するための検証を進めます。
*3:2050年カーボンニュートラルを実現するべく、エネルギー・産業部門の構造転換や、大胆な投資によるイノベーションの大幅な加速を目指して造成された約2兆8,000億円規模の基金事業。政府の「グリーン成長戦略」で実行計画を策定している重点分野において、政策効果が大きく、社会実装までを見据えて長期間の継続支援が必要な領域に重点化して支援されるもの
更にその後、グリーンイノベーション基金事業のもと、2025年度~2027年度にベンチスケール試験(e-メタン製造規模10Nm3/h級、一般家庭約200戸相当)、2028年度~2030年度にパイロットスケール試験(同400Nm3/h級、同約1万戸相当)を進め、2030年度に世界最高レベルのエネルギー変換効率(約85~90%)を実現するe-メタン製造技術の確立を目指します。
将来的には、2031年度以降の実証フェーズを経て、2030年代後半から2040年頃の実用化を目指します。
大阪ガスの目指す脱炭素化
大阪ガスは、2050年の脱炭素化実現に向けて、他社と協業しながら技術開発に挑んでいます。メタネーション技術によってCO2をリサイクルし、「e-メタン」として生まれ変わったクリーンなエネルギーを一般家庭に供給する未来を実現し、地球と人にやさしい生活インフラの提供を目指しています。
Daigasグループは、 2021年1月に発表した「カーボンニュートラルビジョン」や2023年3月に発表した「エネルギートランジション2030」*⁴のもと、これまでの天然ガス利用拡大の取り組みに加えて、脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループを目指してまいります。
*4:2023年3月9日「Daigasグループ エネルギートランジション 2030の策定について」で公表済 https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2023/1720418_54087.html
会社概要
企業名 :大阪ガス株式会社
本社所在地 :大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号
代表 :代表取締役社長 藤原 正隆
設立日 :1897年4月10日
事業概要 :ガスの製造・販売、電力の発電・販売 等
WEBサイト:https://www.daigasgroup.com/
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