PBR1倍割れの水準なら買いも視野に

著者:横山利香
投稿:2012/06/14 10:26

新興国の景気回復に期待

自動車業界はここ数年、未曾有の円高に加え、東日本大震災、タイの洪水被害といった不測の事態に見舞われ、業績の低迷を余儀なくされています。リーマン・ショック、欧州の金融不安といった信用リスクの拡大によって、トヨタ自動車(7203)日産自動車(7201)の株価はPBR1倍を割り込む水準にまで下落しています。人口が減少傾向にある日本国内での販売増は、正直期待できません。しかし、欧州の金融不安が払拭され、世界的に景気が回復に向かえば、新興国での潜在的な需要に期待が持てます。

トヨタ自動車(7203)日産自動車(7201)の場合、PBR1倍を割り込む現在の株価は、新興国の景気がいずれ回復に向かうだろうと考えた場合、中長期的には割安だと考えられます。その他の銘柄についても、同様に考えられます。テクニカルでは、大きく売り込まれた時に中期での保有や、ボックス相場での売買を想定した買いなら良いのではないでしょうか?
横山利香
認定テクニカルアナリスト(CFTe)
配信元: 達人の予想