足もとでの注目ポイントは?
【注目ポイント】「162.830円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「165.000円」超えを模索する動き
【シナリオ②】同レート割れなら、「160.000円」付近までの下落も視野に
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「160.000~165.000円」
先週21日に、直近高値となる「165.319円」を付けた後、「ガス抜き」「調整」を意味する反省相場となっているユーロ/円。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日および200日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が青色雲の上辺である先行1スパン付近で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がりでの推移(上図赤色点線丸印)になっていることから、現在のユーロ/円・日足チャートは、上昇トレンドが継続する中での「反省相場」→「下値固め」の時間帯/局面を示すチャート形状であると判断します。
足もとで注目すべきポイントは・・・約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「162.830円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「162.830円」で下値サポートされた場合は、「下値固め完了」→「反発/上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「上昇バンドウォークの再開」や「遅行スパンの上放れ」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、BB・+2σラインをメドとする「165.000円」(上図Ⓐ赤色線)超えを模索する動きになりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「162.830円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「基準線割れ」→「もう一段の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「SARの売りサインへの転換」や「(青色雲の下辺である)先行2スパン(≒161.680円)割れ」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、BB(ボリンジャーバンド)・-2σラインをメドとする「160.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。ただし、本稿執筆(29日)時点では、ⅰ) 青色雲が厚い形状(=強い下値支持帯)となっていること、さらにはⅱ) 200日MAが右肩上がりでの推移になっていることを合わせると、下値余地は限定的と見て良いでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のユーロ/円は下値固めを模索する中、当面※は「160.000~165.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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