ミアヘルサHD、通期業績予想を上方修正 処方箋枚数・単価の増加、こども家庭庁による公定価格の増額改定等が寄与

投稿:2024/02/15 13:00

2024年3⽉期第3四半期 決算概要

高橋雅彦氏:ミアヘルサホールディングス株式会社財務・企画担当の高橋です。第3四半期の決算についてご説明いたします。

第3四半期決算の概要ですが、売上高は前年同期比2.1パーセント増、営業利益は前年同期比613.3パーセント増と、増収増益を果たすことができました。

売上高増加の要因は、医薬事業での調剤薬局の処方箋枚数の増加、保育事業での昨年4月に開設した新園、およびこども家庭庁が発表した公定価格の増額改定が寄与しました。

営業利益については、保育事業での不採算の認証保育園の閉鎖、介護事業での不採算介護事業所の閉鎖が寄与しています。

純利益は、第1四半期と第2四半期に計上した特別損失がそのまま計上されており、第3四半期における追加での特別損失はありません。

セグメント売上⾼・セグメント利益(前年同期⽐)

セグメント別の売上高・利益についてご説明します。全体的には、すべての部門で、利益を向上することができました。特に医薬事業と保育事業が貢献しています。

2024年3⽉期3Q 医薬事業(前年同期⽐)

それぞれの事業について、ご説明していきます。調剤薬局を運営している医薬事業については、売上高は前年同期比で3.5パーセントのプラスです。営業利益は前年同期比で2.9パーセントのプラスで、増収増益を図ることができました。

まず、増収の大きなポイントについてご説明します。処方箋枚数が前年同期比で、3.0パーセント増加しています。

特に、病院における外来受診抑制の緩和によって、患者が戻ってきているということと、第3四半期については、インフルエンザを中心とする感染症が増加した影響があったことで、既存店舗を中心に回復してきています。

処方箋単価については、前年同期比でプラス0.7パーセントと、薬剤料単価・技術料単価ともに上昇させることができました。

2024年3⽉期3Q 医薬事業(四半期推移)

処方箋枚数の推移と処方箋単価の推移です。処方箋枚数については、第3四半期の3ヶ月間を前年と比べると、7,309枚の増加となっています。

また、処方箋単価については1万4,252円と、昨年と比べ、10円増加させることができました。特に薬剤料と技術料が大きく寄与しています。

2024年3⽉期3Q 介護事業(前年同期⽐)

介護事業についてです。売上高については、前年同期比でマイナス5.1パーセント、営業損失が8,100万円となっています。特に売上高については、不採算の事業所を閉鎖したことが大きく影響しています。

しかしながら、サービス付き高齢者向け住宅については、第3四半期に入居率を改善でき、前年同四半期比で3.9ポイント上昇しました。セグメント利益率についても改善できています。

なお、新たな投資として、2023年8月に千葉県流山市に開設した「ホスピス対応型ホーム」の開設に伴う先行コストが5,800万円となっています。

2024年3⽉期3Q 介護事業(四半期推移)

通所介護(デイサービス)の利用者の推移と、サービス付き高齢者向け住宅の入居率の推移についてご説明します。

デイサービスの利用者は、不採算事業所の閉鎖が大きく影響し、前年同四半期比で5,346名減っています。閉鎖事業所の影響は5,834名ですので、既存事業所では実質、488名増加しています。

サービス付き高齢者向け住宅については、2024年3月期第3四半期の入居率は93.4パーセントと、前年同四半期比で3.9ポイント増加しました。入居営業活動の強化を図った効果が、この第3四半期に現れています。

2024年3⽉期3Q 保育事業(前年同期⽐)

保育事業については、売上高が前年同期比4.0パーセント増加、営業利益が前年同期比62.0パーセント増加し、増収・増益を図ることができました。園児数については、不採算の認証保育園を閉園しましたが、新しく開設した認可保育園が大きく寄与し、前年同期比2.0パーセント増加しました。

また、2023年12月に発表された令和5年度の公定価格の増額改定が決定し、増収に寄与しています。これらを含めて、セグメント利益は、不採算園の閉園と間接コストの削減等により、利益率が改善しています。

2024年3⽉期3Q 保育事業(四半期推移)

保育事業の園児数は、前年同四半期比で176名の増加となっています。不採算により閉園した保育園の園児が203名いますが、既存の保育園または新規保育園で大きく伸ばすことができ、不採算園の閉園をカバーしています。

2024年3月期3Q 対業績予想比較

第3四半期の業績予想との比較です。当初は業績予想として、売上高163億9,000万円、営業利益、経常利益ともに1億2,000万円、四半期純利益6,500万円とみなさまに公表していました。第3四半期を終えた結果、売上高は168億8,600万円、営業利益2億7,700万円、経常利益2億7,500万円、四半期純利益1億1,700万円という成果を上げることができました。

2024年3月期 通期業績予想の修正と主な要因

2024年3月期の通期業績予想の上方修正と主な要因についてお話しします。売上高については、医薬事業と保育事業のプラスに加えて、介護事業でのマイナスを勘案し、前回の予想に対して5億6,800万円の上方修正をしています。

営業利益については、保育事業の不採算事業所の閉鎖による効果および公定価格の上方改定等を踏まえて前回予想に対してプラス9,000万円と修正しています。

介護事業についても、不採算事業所を閉鎖したことが寄与しており、これらを通じて営業利益の上方修正と、さらなる改善を図っています。経常利益についても同様です。当期純利益は、第1四半期と第2四半期に計上した特別損失をカバーし、プラス1,000万円に上方修正しています。

2024年3月期 通期修正業績予想

スライドには、それぞれの前回予想と今回予想の比較を記載しています。

2024年3月期 通期修正業績予想(四半期毎)

四半期ごとの経営実績です。第3四半期までの実績と、今回の年間の業績予想の上方修正を記載していますので、ご覧いただきたいと思います。

主な経営指標の推移 (2024年3月期)

最後に、主な経営指標の推移です。2020年3月期から2024年3月期までの経営指標の推移をスライドに記載していますので、ご参考にしていただければと思います。

以上、第3四半期の経営実績のご説明と、年間を通じての業績の上方修正についてご説明申し上げました。ご清聴ありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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