イード Research Memo(6):2026年6月期に売上高100億円、EBITDA12億円達成目指す

配信元:フィスコ
投稿:2023/09/19 13:06
*13:06JST イード Research Memo(6):2026年6月期に売上高100億円、EBITDA12億円達成目指す ■業績動向

3. 中期目標
イード<6038>は2021年8月に発表した中期計画の中で、最終年度となる2026年6月期に売上高100億円、EBITDA12億円を目標に掲げた。2024年6月期以降の年平均成長率は売上高で18%、EBITDAで19%となる。同社は今後のインターネット市場について、ブロックチェーン技術により信頼が担保されることで誰もがメディア(発信者)となり、収益を獲得することが可能なクリエイターエコノミーの市場が拡大していくものと見ている。こうした市場に対して、メディアの収益化をサポートするプラットフォームとソリューションを提供することで、成長市場を取り込む戦略だ。

事業戦略としては、CP事業を主軸に積極的なM&Aや事業開発を行い、専門領域に特化したメディアを増やしながら事業領域の拡大と収益基盤の多角化を図り、持続的な成長を目指す。M&Aについては財務基盤の強化が進んだこともあり、従来よりも大型の案件を手掛けることも視野に入れている。収益基盤の多角化では、ネット広告だけでなくメディアを通じた物販やサブスクリプションサービス、専門知識やユーザー調査をベースとした企業向けコンサルティングサービス、EC及びメディア運営支援など360度方位で展開し、ネット広告に依存しない安定した収益基盤を構築していく。

注力市場としては、自動車、教育、金融、エンタメ分野が挙げられる。自動車分野ではモビリティ革命を支援する「iid 5G Mobility」の取り組みを推進しており、MaaSや自動運転、EVをテーマとした新規ビジネスの創出をビジネス機会としてベンチャー企業の支援も行いながら取り込んでいく。2018年からの提携パートナーであるジゴワッツとは、共同開発した「バーチャルキー」(スマートフォンを車の鍵とするシステム)に加えて、EV充電器ビジネスの拡大にも取り組んでおり、EV時代に適したモビリティサービスのためのソリューション提供を目指す。

教育分野では、国内有数の教育情報メディアとして成長した「リセマム」と連携して生徒獲得のためのイベントを開催することで、私立学校・幼保園、インターナショナルスクールなどのニーズに応えていく。EC分野では、SAVAWAYの複数ショップ一元管理サービスのほか、運営メディアを通じたEC物販などを拡大していく。金融分野では「貯蓄」から「投資」へ変わりつつあるなかで、M&Aで取得した投資関連メディアを育成し、ネット広告やサブスクリプションサービスを伸ばす。2024年から新NISAも導入され「投資」への関心が一層高まることから成長が期待される。エンタメ分野では「エンタメプリント」のほか、ゲームの課金収入など新たなビジネスを育成する考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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