カナダ8月雇用統計結果が相場動意となりそう
【注目ポイント】「1.36260カナダドル」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「1.37500カナダドル」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「1.34650カナダドル」付近までの下落も想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「1.34650~1.37500カナダドル」
【注目材料】カナダの8月雇用統計
先週分(9月1日)のコラムで、米ドル/カナダドル(以下、ドルカナダ)の足もと注目ポイントとして記載した「1.35000カナダドルでの下値サポート成否」。同日、刹那的に同レートを割り込んだものの、その後は「下値固め」→「上昇フロー」となり、足もとではもう一段の上値切り上げを模索する動きとなっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩下がりでの推移(上図赤色点線丸印)になっていることから、現在のドルカナダ・日足チャートは上昇トレンド継続を示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する“上昇バンドウォーク”となっていること、またⅱ) BB・±2σラインが21日MAに対してパラレル推移となっていることを合わせると、今後のドルカナダは徐々に上値を切り上げる展開となりそうです。
そんな中、足もとにおける注目ポイントは・・・BB・+1σラインをメドとする「1.36260カナダドル」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「1.36260カナダドル」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォーク継続」→「もう一段の上値トライ」となりそうです。当該ケースでは、「(BB・±2σラインの拡張である)“エクスパンション”の示現」や「SARの買いサイン継続」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、心理的な節目であり、また3月24日以来の高値となる「1.37500カナダドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇も視野に入りそうです。
[シナリオ②]
一方で、「1.36260カナダドル」を終値ベースで下回った場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「SARの売りサインへの転換」や「21日MA(≒1.35640カナダドル)割れ」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、200日MAをメドとする「1.34650カナダドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も想定すべきでしょう。ただし、現状では青色雲が分厚い形状(=強い下値サポート帯)となっていることから、下値余地は限定的と言えそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、今後のドルカナダは下値しっかりの相場付きが継続するとの想定の下、当面※は「1.34650~1.37500カナダドル」を“主戦場”(コアレンジ)とする展開になりそうです(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日午後9時30分に発表されるカナダの8月雇用統計結果がドルカナダの相場動意となりそうです。
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